正しい世界
どうして誰も私の「傷」を診てくれないのだろう。
誰にも見えない存在なんて、この世に存在している意味はあるのだろうか?
もっともっと深く切ってその向こうを覗いたら、私の傷の「情景」が見えるだろうか。
それとも、そこにはただ何もなくて、「空」だけが広がっているのか…。
シュレディンガーの傷だ。
傷なんて初めからなかったのかもしれない。
「私の神話」も全部全部嘘で、幸せで嘘みたいな人生だけがただそこにある。
私なんて初めから存在しなかった。
どこにもいない。
きっと私がいない世界の方が正しい。
それはパズルのピースが全てそろった幸せな世界で、そこではみんなが手を取り合って笑っている。
私だけが不要の、正しい世界。
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