成人式の服装が象徴する「おとなになる」
新成人の皆さん、おめでとうございます!
僕の地元では、本日成人式が開催された。街ゆく振袖姿やスーツ姿が眩しい。
僕も行きたいなあ〜。というのも、僕は成人式に参加できなかった。僕が成人式を控えていた2年前、海外留学そして留学先の学期開始が成人の日以前に決まり友人が市長とか偉い方々のお話を聞いている頃、僕は海外で授業を受けていた。
「僕がもし行くことなってたら、スーツで行ったかなあ」「流石に新調はしないけどなあ」「袴で行くと目立つか」「身だしなみといえば、そういえば髪型はどんなのが良いのかあるのかな」
こっそり紛れられないかな。雰囲気だけでも成人式リベンジしたいな、とか思って当時の写真を見返してみた。ありがたいことに、僕らの代の成人式に参加した友人は当日の写真をシェアしてくれていたので、それを見返した。
ゾッとした。
みーーーーーーーんな同じ髪型。せいぜいメッシュが青だの赤だの黄だので十人十色ってところか。みんなツーブロックで眉上くらいに前髪を残してる。でも、実質みーーーーんな同じ髪型。スーツはやっぱり黒とか紺とかが相場。みんな揃ってホスト崩れみたいな見た目をしている(印象で例えてしまいましたので、ホストの方々のご気分を害していたら申し訳ございません)。従って、旧友だからこそぱっと見でもある程度は識別できたが、正直見分けがつかない。
それを踏まえて思った。
「そうか、これがおとなになる、これが(日本)社会に出るということか!」
目立たないように、波風立てないように、周りと同じになるように身なりを整えるために、前例や周囲に倣う。この晴れの日に身に纏いたい「カッコいい」も、現代が決めてくれた「カッコいい」にすれば安心!ってか。
いや、だからと言って「この真冬に半袖Tシャツで来場し、個性を示せ!」などとはもちろん言わないのだが、皆同じ格好の写真を何枚何十枚何百枚と見たものだから、日本社会における同調圧力とか全体主義を想起してしまった。今回海外での成人式に関するサンプルが見つけられなかったため、限りなく独り言に近い投稿だ。海外でも同様に成人式が行われているのなら、それはそれで興味深いので、ご存知の方がいたら、是非教えていただきたい。
素敵な式だな、と率直に思えばいいのに、ハスに構えた性格と社会学や政治学の関心から前述のような見解をしてしまう。そんなふうにあの式を考えたらちょっと吐きそうになったというかなんというか。なるほどゾッとした感情の起源はこれか。
これが「おとなになる」ってことなんでしょうね。
新成人の皆さん、"おめでとうございます"(なんでダブルクオテーションマークをつけたのかは、自分で考えてください。大人にはそれが求められるから。って大人に植え付けられました!)
P.S.
こんな風刺文を書く僕、普段はスポークンワード・ヒップホップを主体とした楽曲制作をしております。先日配信開始した15曲入り作品「真打登場」でも社会をぶった斬っております。是非ご一聴ください。気に入ったらCDと歌詞解説・制作背景記録のライナーノートのご購入もご検討ください。たいへん良い作品です。
今回は以上です!ご清覧ありがとうございました!
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