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少しずつ身体を動かしていくこと

さあ、今日もはじめていきますか。少しずつ動いていくことを。

正直、日本に帰ってきてからの1ヶ月何もできなかった。

展示やら実験やらでヨーロッパを駆け巡り、1年のパリ生活を終え、そのままウズベキスタンでのプロジェクトに参加して帰国。

蓄積された情報量と身体の疲労を放電処置するかのように、何もできなかった。寿司とか恋焦がれていた日本食を食べても全部下痢として排出された。身体がこれ以上何かを入れることを拒んだ。とにかく、ぼーーーっとする時間が必要だった。

と思いきや、俺が日本に帰ってくることを待っていてくれたかのように、友人や祖母が亡くなって少しバタついた。おかげと言ったらあれだが、かなり久しぶりの同級生や遠い親戚に会って話すことができて幸福を感じた。

そうしたこともあって2人の死については良い意味で悲しくなかった。普段小説を読む人間ではないが、たまたま本棚にあったカミュの「異邦人」、あの

「今日、ママンが死んだ」

の書き出しで有名だが、初めて読んでびっくりした。自分の母の死を全く悲しむそぶりもしない、恋人に「わたしのこと愛してる?」と聞かれ「愛してはいないと思う」(でも結婚は受け入れる)とバカ正直に答えてしまう主人公ムルソー、その心象が少しだけわかってしまう。

なぜ、実の母親の死を悲しまなければならないのか。なぜ、葬式の翌日に女と海水浴をしに行ったらダメなのか。ムルソーは演じることを一切しない。社会一般の人にとって彼は「異邦人」かもしれないが、ムルソーにとってその他大勢の人たちの方が「異邦人」なのだろう。本を手に取るタイミングとは不思議なもので、いつもその時々に読むことが、今の自分に入ってきやすいものとして無意識に選択されている。

話は逸れたが、最近周りの友人の大切な人達の体調が良くない話をよく聞く。そして、震災があった石川県の能登地方で豪雨による大きな被害が出ている。俺の身には一切何もないが、2024年よ、早く終われ、と思うくらいには色々なことが起こっている。

ここからは具体的にどのような行動をしていくかについて書いていく。

文化庁の国内クリエイター発表支援プログラムに採択されたので、計画に対する事前見積書をFixしている。その予算を使って、11月にコートヤードHIROOで開催される個展や2月までノンストップでプロジェクトが動いていく。

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どうしたらもっと本質的にこの世界を味わえるのか。 圧力やダルいことに従わずも反発もせずすり抜けられる…

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