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遅くて、退屈で、つまらない場所

SNSには書かない(書けない)ことを中心にnoteを月に4本更新します。中身は藝大院の話、プロジェクトの過程、アイデアの種、苦しんでいる葛藤の様子などを書き散らかしてます。
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#藝大

逆算して設計したが、想像を超えて

前回の続きから。

「藝大の卒展とは何か」から問いはじめる

東京藝術大学の卒展・修了展終わりました。一瞬だった。みんなで頑張ってインストールし、気づいたらはじまって、気づいたら終わった。それくらいがむしゃらだった。 さすがは藝大ブランド、「卒展は5日間で2万人が来る」と聞いていたが、1月31日(金)だけで1万人が来たらしいので、動員はそれ以上だったと予想する。キャンパス内は人で溢れかえっていて、展覧会というよりは「お祭り」のようで楽しかった。なのでこれは藝大生に与えられた1度のボーナスタイムのようなもので、当たり前に思っては絶対にい

尼崎のスラムから東京藝大、そして詐欺師と疑わない母 / 「尼人」を読んで書き綴った3538文字のこと

美術家の松田修さんの半生を綴った「尼人」を一気読みしてしまいました。今年もやれフランス哲学だのなんだの小難しい本を色々読みましたが、そんなもの飛び越えてぶっちぎりに良かった。なんでだろう。「尼人」は美術に興味ある・志してる人じゃなくても本気でオススメします。「尼崎のスラム街から東京藝大へ」という字面だけ見ると対象を狭めそうですが、全くそこに留まってません(というか一部に過ぎない)。階級・貧困・福祉的な話でもあるし、何より、側から見たら困難なこともボケといじりで生き抜いていこう

映像作品を単体でみせること、その強度とフィードバック【藝大先端WIP展 講評】

東京藝術大学取手校地で開催していた「WIP展」が閉幕しました。 「WIP(Work In Progress)」とは「制作途上」や「進行中」を意味し、要は来年の卒展・修展に出す作品の途中経過を見せろという、先端芸術表現科で恒例となっている展示です。おそらくだけど、先端を作ったひとりでもある川俣正さんが概念として使用する「ワーク・イン・プログレス」から来ているのだと思います。(ちなみに自分は休学するのでこの作品が修了制作になるわけではない) 余談はここまで。久しぶりに先端の教

交換留学の書類出したった。希望する留学先は...

せいせいせーい。 10月もあっっっっっという間に終わって引いてる。制作とか展示しながらコンペに応募したり色々書類作ってました。 そしてなんとか、藝大の交換留学の制度の書類について、担当教員からサインもらって一息…! 元々入学した時から交換留学制度は頭の片隅に入れていたけれど、今夏海外行ったあたりからその意識が強くなりました。 と言いつつも、研究内容や行きたい国と大学が定まらず書類提出締切日だけが近づいてくる。 何かアクションせねばと、去年通っていたアートトの小澤さん

息つく間もない日々の中で歩くこと、書くことの重要性というか「とりあえず出す」ことが明日に繋がるってことじゃないのか

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【藝大ATLAS展】12名の教授からの講評と考察と確信したこと

藝大で開催されていた「ATLAS展」無事終了しました。 遠くまで来てくれた友人たち、そして作品みてくれて嬉しかったどす〜! 6日間のホットサンド作って振る舞うパフォーマンスを通じて、学部の通年テーマが「共有と連帯」でありながらほとんど繋がれていなかった同期や他の藝大生とやっとまともにコミュニケーションできた感覚があって、楽し嬉しかったです。やっぱり共に飯食うって大事。焚き火もできて最高。 自分で言うのもなんですが、31年生きてて、周りに人が集まってくるところが完全に自分

【研究室選び】短いであろう大学院の2年間でやっていくこと、など

こんにちは。 刺激だらけのキャンパスライフ。藝大日記みたいになってまいりました。 こうした日記を残すことに後々意味がありそうな気もするので、購読者限定であーやこーやと書いていきたい所存でござんす。 まずは、今年1月まで通ってたアートトのアーティストコースの打ち上げがありました。

"1度でも展示でコケると次呼ばれなくなるから、フリーランスの作家は毎回が背水の陣"

こんにちは。秋花粉のモーニングアタックで午前中は泣きながらキーボード打ってます。 8月がこの月額マガジン1本しか更新できず、今月7本書くと決めていたので、最後の更新!

さて、東京に帰ります。そして新しい実験がスタートします。ぜひ、一緒に考えませんか(=助けてください)

こんにちは。金沢のアトリエでちょうど2週間生活しておりました。

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ドイツを目指してヒッチハイクしてる理由

ある日からドイツを目指してヒッチハイクをはじめました。 ドイツを目指す理由は、5年に1度開催される芸術祭「ドクメンタ」で、新プロジェクトのパフォーマンスをしたいと思ったから。 今年全然行く予定なかったんですが、大学の授業のゲストアーティストがドクメンタに出展中の栗林隆さんで、現場の話を聞いてたら超行きたくなっちゃいました。 ※ドクメンタは世界三大芸術祭のひとつで、ここで展示できることは全アーティストの目標でもある 今年のドクメンタの芸術監督はインドネシアのコレクティブ

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教授との面談〜海外留学や制作相談について〜

無事に修士1年の前期が終わり、夏休みに入りました。感想や、やってきたことなどはブログの方にまとめてあります。 最終日に、所属している研究室の教授(八谷和彦さん)との面談がありました。内容は主に海外留学についてで、こちらから面談をお願いしました。

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講評は利用するもの。「その時に自分がどのような言葉を使うのか」客観視すること

前回の記事の続きです。 講評って怖いですよね〜。 言葉にできないことを追求するために表現やってんのに、なぜ言葉にして説明しないといけないのか、という誰もがみなぶち当たる疑問。 ブルーピリオドのこのシーンのイメージが強い講評会(トラウマもんです) 俺も、去年アートトで初めて自分の作品について講評されて散々言われたw もちろん未だに怖いけど、少し慣れてきたというか、講評に対して良い視点を捉えることができるようなった...と思う。

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はじめての映像作品(モンタージュ)と講評

ブログの方に書いてるんですが、映像演習という授業で、暗黒舞踏のダンサーを素材にした3分のモンタージュ作品をつくり、山城知佳子さんからの講評がありました。 ちなみに「モンタージュ(理論)」とは、視点の異なる複数のカットを組み合わせて用いる技法のことで 例えば今回は暗黒舞踏を撮影しました。加えて、日常にある様々な動きを撮影して、舞踏と関連性を見つたものを再構築し「クレショフ効果」を引き出すことを目的とした課題です。 クレショフ効果とは、映像や画像が編集されることにより、前後

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