修了作品解説論文「流されずに流されていく」 4章 修了作品を構成する4つの作品と先行事例との接続
本記事は修了作品解説文の4章です。3章はこちら。
これまで論じてきた幼少期の原体験から時代背景、デジタルメディアにおける言語表現の限界性、そして歩行という実践の可能性は、修了作品「流されずに流されていく」として結実する。本作品は4つの独立した作品によって構成されているが、それらは全て「歩行」を中心に据えて展開されている。本章では、各作品の詳細な分析を行いながら、シチュアシオニストの実践や現代アーティストの先行作品との接続を試み、修了作品の同時代性と表現の必然性について論じて