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遅くて、退屈で、つまらない場所

SNSには書かない(書けない)ことを中心にnoteを月に4本更新します。中身は藝大院の話、プロジェクトの過程、アイデアの種、苦しんでいる葛藤の様子などを書き散らかしてます。
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#芸術

期待せず諦め、歩くことで自分とふたりきりになるということ

気づけば3月も6日…秒速で過ぎていきますね。最近読んだ本から考えていたことについて。 作家業をしていた作者が結婚し子供をもうけたことで書くことから離れてしまった。そんな作者が家族と別れ、旅をし、また「書く」ということを取り戻していく実体験に基づく文学作品。 「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」というタイトルは、このnoteをお読みの皆さんなら分かるかもしれませんが僕の性癖にドンズバです。歩くためにパリに来ているみたいなもんですからね。 旅をしながら「

大学院終了後のキャリアプランについて_流されていく場所にピンを指す

前回の続き〜。

自分の現在地を知るために「出す」ということ

今週は非常にエキサイティングというか、「動き出してきたな」と実感する1週間でした。気温が暖かくなり日照時間も伸びて来たパリと心の軽さが比例するように。 相変わらずClaude Closkyスタジオで毎週エキシビジョンを打ち返して(こういう感じでプレゼン&ディスカッションしています) 今期からセカンドアトリエを取ろうと思い、同じスタジオの子に紹介してもらう。結果としてJulien Prévieuxのアトリエに所属することに。ようやく学校に自分の作業場所ができた…! 早速来

同年代アーティストに追い付くために

前回のnoteを書いた直後に思ったこと。 自分は「流されずに流される」ということを大切にしているのですが、それで言うといま「流されてない」なと。 むしろ、「流されずに」の部分だけ強くなってしまっている感じがあります。 偶然性に対しては常にオープンでいる気持ちはあるんですが、もう騒がしい飲み会はいいやとか、語学の勉強ダリィとか、早く会話を終わらせてしまいたいとか、1人で勉強するか映画観てるほうがいいやで。 結局孤独を愛してしまっています。オープン・ダイアローグ、つまり対

傘を指先に乗せてパリを歩く、パフォーマンスの裏側・理論構築

つ、つ、ついに。 留学先の大学の前期が終了しました! 最後に、大学で交換留学生によるグループ展を実施。 自分はパフォーマンス映像作品を展示しました。1分版のダイジェストは以下から視聴可能です。 以下、書いた日本語のステイトメントです。 当初はこの展覧会にあまりモチベがなく(おい)先月東京で展示した《ホットサンドメーカーズクラブ》を出そうと思っていたのですが、CAF賞で見つけた課題を全然まだ消化できていなかったのと、展覧会タイトルを聞いて、突如意思を変更。10月に撮影し

来年の制作・生活実践の場について考える

最近衝撃を受けた動画がありまして、こちらです。 料理研究家の土井善晴さんが味噌汁を作る動画。情熱大陸の公式チャンネルから上がっているのですが、野菜のヘタを取らずにそのまま入れたり、まな板汚したくないからと豚肉切らずにそのまま入れたり、アクも出汁も取らない…フレンチと和食を極めた料理人が逆説的に「料理なんてこれでいいんだよ」というのを、たった一杯の味噌汁を作りながら、言葉を使わずその姿勢のみで伝えます。 これなんか、フライパンで焼いた卵焼きを、そのまま味噌汁にぶこみますから

CAF賞2023 反省と振り返り②

続きです。前回はCAF賞2023の敗因や反省を振り返っていきました。書いててまたしっかり落ち込みました。笑 今回は展示を通して起こったことや、ポジティブな側面について書き出していこうと思います。(そうしないとやってられねぇよ) 「〇〇料理」と定義することについてまずはパフォーマンスで、都内にあるウズベキスタン、ロシア、ウクライナ、イスラエル、パレスチナ料理屋を巡りました。それを友人たちと回れたのが良かったですね。「こんな機会がなければ行かなかった」と言ってましたが、僕も、

CAF賞2023 反省と振り返り①

はい、2週間東京に滞在しましてフランスに帰ってきました! またこの異国の地で淡々とやっていきます。 さて、ようやくまとまった時間がとれたのでゆっくりCAF賞2023について振り返っていきたいと思います。結果は前回のnoteで報告しましたが、

留学80日が経って出てきた言葉と作戦変更

フランスに留学に来て80日が経過。 毎朝必ずやることは、コーヒーを淹れて、食パンをホットサンドメーカーで焼いて、それらを味わいながら今日の日記のページを作ること。 いま何を感じているか、書き出すことで、客観的に留学中の自分の経過観察をする。何日目でどういう意識に変わってきたのか分かりますし、それによって柔軟に過ごし方の作戦変更ができます。 80日経って真っ先に出てきた言葉は

「世界にはたった1人でも自分の味方がいる」ってだけで茨の道のアートの世界でも闘っていけるかもしれない

今週のエッセイのお時間です。いやー怒涛の日々が終わった…本当にすごかった。ちな、先週のエッセイはこちらです。 世界中から友人がパリに集結!合計で10人以上かな?連日誰かと会っていました。 まずはですねー。川俣正さんの個展のオープニングが大学近くのギャラリーで開かれていたので、もしかして本人がいるかもしれないとの期待で覗きに伺いました。 ちなみに川俣さんは今僕が留学しているボザールで数年間教鞭を取っていて、なんなら所属している藝大の先端芸術表現科を作った一人も川俣さんです

【留学のリアル】フランス・パリ1ヶ月の生活費を公開

あっという間に10月。今年も残り3ヶ月を切りました。 フランス留学も5週目に突入!早いね〜 こちらは暑くも寒くもないちょうど良い季節が続いております。 さて、留学から1ヶ月経ったということは、そうです。 かかった生活費を算出してみました。 というわけで誰の何の参考になるか分かりませんが、1€=だいたい158円のパリの世界線をご覧あれ!ドン! みなさんの体感的にはどんな感じでしょうか? 初月は学生寮の保証金やビザ有効化の手数料(なんで50€もすんだよ)、出生証明書の発

パリへ交換留学、研究内容精査、コンペ、リサーチ...やるべきことをやる、ということ

すいません。前回の投稿からめっちゃ時間空いたな…と思ったらまだ1週間ちょいしか経ってないんですね。金沢に帰ってきて自分の生活を取り戻すことやってたらまだ12日目なのに、すでに1・2月の滞在制作が遠い昔と言いますか、他人事だったように感じている笑 いま何をやっているかと言うと、主に4つあります。 ひとつめは交換留学の準備。今年の秋学期からフランスのパリ国立高等美術学校(エコール・デ・ボザール)に行こうと考えてます。審査で藝大側の承認は降り、ようやくボザールから願書のお知らせ

「問いを投げっぱなしみたいな作品は面白くない」 アーティストは暫定的な解答を要する

やっとのこさ文章を書く気持ちが戻ってきたのでこのnoteを書いてます。 1月中旬から新有楽町のソノアイダにて滞在制作、および成果展を行ってました。素敵な機会をくれた株式会社アトムさん、そして制作のご協力・ご支援頂いた皆さん、ご来場頂いた方々本当にありがとうございました。 レジデンス、ぶっちゃけ辛すぎましたww 短い時間でその土地の歴史や違和感を発見し、作品にしてプレゼンすることの難しさ。元々アトリエにこもらず外出てくタイプなので、中で通りの人に見られながら考えたり(しか

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立体的に作品制作を進めるということ

本日も有楽町での滞在制作の帰りの電車からお届けしてます。 先週超絶弱音みたいな日記書いてますが、今週はどうなんだろう。 もう時間ないので「これで行くしかない」という開き直りに近い気持ちになっているかもしれません。笑 でも作品はかなり面白い方向に進んでるんじゃないかと思ってます。というのも、僕が制作しているソノアイダ(新有楽町ビル)の隣の有楽町ビルに「YAU」というアートスペースがありまして、そこでは毎週「SOUDAN」という、キュレーターやアーティストに悩み事を相談でき