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遅くて、退屈で、つまらない場所

SNSには書かない(書けない)ことを中心にnoteを月に4本更新します。中身は藝大院の話、プロジェクトの過程、アイデアの種、苦しんでいる葛藤の様子などを書き散らかしてます。
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2024年10月の記事一覧

最終追い込み:先行告知

たぶん搬入期間はじまったら更新する暇ないと思うのでマガジンメンバー限定で先出し公開します。

愛、リニューアル、即興:ティム・インゴルドが語る芸術の未来

金沢21世紀美術館で開催された文化人類学者ティム・インゴルドの講演会に行ってきた。予約は瞬殺だったらしい。 インゴルドと言えば、勝手な体感だが、日本では人類学を超えて幅広いジャンルの人たちに知られている印象がある。「大学生のときゼミで読んだわ〜」という人もよくいる。自分は2021年に藝大に行く前、通っていたアートトの授業で「ラインズ 線の文化史」を読んだのがきっかけで、まあ、影響は受けていると思う。 「Lines(ラインズ)—意識を流れに合わせる」という展覧会がまさか地元

余計な遠回り日記

東京出張で親しい人たちに帰国報告をして、1ヶ月ぶりに展覧会を観たら、完全にスイッチが入った。それから金沢に戻って制作しまくりの日々。気づけばあっという間に1週間経っていた。 展示プランを2Dの図面から考えて、それを友人の助けで3Dに起こす。これが予想以上に良かった。2Dじゃ分からない微妙な空間の圧迫感とか、オンラインでもわかるんだな。まあ、搬入現場でまた変わるんだろうけど。 あとはやることをやるだけ...のはずなんだけど、面白いことに「テスト前の掃除」現象が発生しまくり。

見ることは作ること

10月1日、東京藝大院の最後のセメスターが始まった。つい先日入学したような気がするが、もう終わりに近づいている。 30歳になってまた「学生」になり、気がつけば4年近く学んでいる。そして今、そういう身分ももういいやと感じているタイミングで、そこから離れて次の何かになろうとしている。 フランスから帰国後、しばらく展覧会を観る気分になれずにいたが、東京滞在中にようやく何個か観に行くことができた。すると、頭の中でアイデアが湧き出てきて、そのまま新幹線に飛び乗り金沢に戻った。今はアト