megane and me (メガネアンドミー)のデザイナー インタビュー / さやかさん、ちょっと行きつけのお店に連れていってくれませんか?(後編)
こんにちは、荒岡です。 今回もメガネ愛好家からファッション関係者まで高い支持を受ける megane and me のデザイナーSayaka Tsukagoshi(さやかさん)と一緒に行きつけのお店を周り、散歩しながらお話を伺いました。
今回は、最終話です。
普段では、なかなか伺う事ができない記事の内容となっておりますので、是非ご覧ください。
(記事本文)
荒岡 「久しぶりに代々木八幡宮に伺えて、よかったです!! 参拝させていただき、すっかり穢れた自分の心が浄化されたようです~!」
さやかさん 「いやいや、そんなに簡単に浄化されないですよ。(苦笑) すぐに浄化されるようでしたら、皆さんが行きますから(苦笑)」
荒岡 「まあまあ、本人が言ってるんですから、いいじゃないですか。 細かいことは、抜きにしましょう!」
さやかさん 「多分、この方はずっと浄化されないだろうな。。」
荒岡 「さやかさん、参拝して、気分良くなったら、すいません、お腹が空いてしまいまして。。」
さやかさん 「えっ、お腹がすいちゃったんですか? んー、そうだ、代々木公園駅の近くに美味しいパン屋さんがあります。」
荒岡 「あっ、あそこですね!! 知ってます! ちょっと行きませんか?」
さやかさん 「じゃあ、行きますか。(笑)」
(パン屋さんの前に到着)
荒岡 「さやかさん、パン屋さんはこちらですよね!!」
さやかさん 「そうです。 言わずと知れた有名店の”365日”さんです。」
荒岡 「いや~、久しぶりです!! こちらのパン、すごい美味しいですよね!! 以前、幡ヶ谷に住んでいた時は、たまに買いにきてました!! 早速、入りましょうか!」
さやかさん 「そうですね。」
荒岡 「美味しそうなパンがいっぱいありますね! さやかさんは何にしますか?」
さやかさん 「私は、あんバターサンドにしようかな?」
荒岡 「僕は、定番の粒々のチョコがのっているクロッカンショコラにしますね。」(スタッフの方へ注文する)
荒岡 「お店のベンチに座っていただきましょうか?」
さやかさん 「そうですね。」
荒岡 「早速、いただきます!! んーー、これは、安定の美味しさです!! 間違いないです!!」
さやかさん 「このあんバターサンドもすごい美味しいですよ。」
荒岡 「いや~、やっぱり、365日さんは、間違いないですね! やっぱり、この辺は良いお店が多いですね!!」
さやかさん 「確かに素敵なお店が多いですよね!」
荒岡 「最近、この近辺は、来ていなかったので、知らないのですが、今でもお店は増えているんですか?」
さやかさん 「そうですね。 少しづつですが増えてきてますね。 そうだ、最近、できたギャラリーがあるので、そこに行ってみますか?」
荒岡 「行ってみたいです!!」
さやかさん 「では、行きましょう!」
荒岡 「はい!!」
(ギャラリーへ向かう)
荒岡 「ギャラリー、どんな感じなんですかね?」
さやかさん 「先日、私も前を通っただけで詳しくわからないので、楽しみです!」
荒岡 「また、歩きながらお話を伺いたいんですが、さやかさんが作られているフレームの中で個人的に好きなモデルが、”NORAH”なんですが、あのフレームはすごいですよね! 一つのフレームの中に違う方向性のデザインの要素がいくつも入っていて。 本当にすばらしいです!!」
さやかさん 「それは、嬉しいです!! ”NORAH”は、たかし(荒岡)さんもお好きだと思いますが、”メンフィス” がテーマで作ったフレームなんです。」
荒岡 「えっ? ポストモダンデザインのですか?」
さやかさん 「そうです!」
荒岡 「”メンフィス”といえば、イタリアのデザイナーのエットレ・ソットサスが中心に生まれたでデザイン集団で、デザインの歴史に大きな影響を与えましたよね。 確か、日本人では倉俣史朗、磯崎新も所属していましたよね。」
さやかさん 「おっしゃる通りです。」
荒岡 「それにしても、”NORAH”は、フロントのキャットアイデザイン、ヒンジの円柱デザイン、テンプルエンドのギザギザと球のデザインという強いデザインが上手にバランスよく収まめていますよね!!」
さやかさん 「ありがとうございます。 やっぱり、色の配色も、デザインのバランス力は自分の強みなのかなと思っています。」
荒岡 「デザインが良いからということもあると思いますが、最近、megane and me のデザインを模倣しているモノをちらほらと見かけるですが、その点はどう思われていますか?」
さやかさん 「なるほど、 確かにありますね。(笑) 模倣に関しては、オマージュみたいなものですよね。 ただ、前述(中編)した通り、デザインには、一連の流れが必ずあると思うんです。 だからデザインの一部を模倣して作ったとしても、全体のデザインのバランスが崩れてしまうように思うんですよね。 やっぱり借り物で合わせていくのは、結構難しいですよね。」
荒岡 「デザインの一連の流れですか。 絶対にありますよね。 やはり、自分が着想したものや熟考したコンセプトがあってのデザインでないと細部までデザインって行き渡らないですよね。」
さやかさん 「本当にそうだと思います。 私は、ハートやギザギザなどの広く認知されているピクトグラムのようなものをデザインに落とし込むことがありますが、明確なコンセプトがあってフレーム全体を仕上げるので、一部を模倣して作ったものようにはならないですよね。」
荒岡 「確かにそれはすごい感じます。 だから、megane and me は佇まいが凛としているんですよね!!」
さやかさん 「感じとっていただいて、有難うございます! あっ、話していたら、ギャラリーに到着しました!」
荒岡 「こちらですか!!」
さやかさん 「そうです。 ”CONTRAST”さんです。 中に入ってみましょうか?」
荒岡 「はい。」
さやかさん 「どうやら、今、展示されている作品は、”DIGRAPH”というユニットの方が制作されたものですね。」
荒岡 「んー、これは、面白い試みをされていますね。」
さやかさん 「デザインをプログラミングして、それをクラフトな手法や造形で制作されているようですね。」
荒岡 「なんか出来上がっているものが、人の手だけで制作したものとは、違いますね! 有機的なんですが、無機質な感じがして、あまり見たことがないですね。」
さやかさん 「どうやら、デジタル表現とクラフト表現を合わせた思想が根底で、全ての創作活動をされているようですね。」
荒岡 「いろいろな表現があって、面白いですね!!」
さやかさん 「本当にその通りですね! たかし(荒岡)さん、結構、今日は歩いたので、ちょっと休憩しませんか?」
荒岡 「確かに歩き疲れましたね。」
さやかさん 「この先に雰囲気が良いBARがあるので、そこで休憩しましょうか?」
荒岡 「大賛成です!! 早く行きましょう!!」
さやかさん 「休む時は、元気ですよね。。。(苦笑)」
(BARに到着)
荒岡 「さやかさん、いい感じの洒落たBARですね!! さすが、代々木上原です!!」
さやかさん 「ここは、”NO.(ナンバー)”さんというバーで、週末は結構混んでいるのですが。 今日は、平日なので、ゆっくりできそうで良かったです。(笑)」
荒岡 「すいません、お酒を飲みながらになりますが、また、お話を伺っもよろしいですか?」
さやかさん 「もちろんです!」
荒岡 「さやかさんは、好きなデザイナーの方って、どなたかいらっしゃるんですか?」
さやかさん 「そうですね。 先程(中編)、お話したジュエリーデザイナーのSofio Gongliはやっぱり好きですね。」
荒岡 「なるほど、他のジャンルではいかがですか?」
さやかさん 「noir kei ninomiya などは、好きです。 」
荒岡 「それは! なんとなくわかります!!」
さやかさん 「プロダクトデザインでしたら、柳宗理、ジャャスパーモリソン、ソットサスなども好きですね。」
荒岡 「たとえば、眼鏡のブランドでも好きなデザイナーとかはいらっしゃいますか?」
さやかさん 「Selima Optique(セリマオプティーク)と Christian Roth (クリスチャン ロス)は、好きですね。」
荒岡 「おお!! さやかさん、僕も好きです!! 両ブランドとも、ブランドの初期の頃が僕はすごい好きですね!」
さやかさん 「私も初期は好きですね。 Selima Optique(セリマオプティーク)は、本人に会って眼鏡を購入したこともありますし、Christian Roth(クリスチャン ロス)は、以前の会社の時に仕事の関係で話すことが結構あって。」
荒岡 「僕は、ちょうど、20年くらい前に兄と一緒に青山で眼鏡屋のblincを始めた時に、Selima Optique(セリマオプティーク)は取り扱いしてました。 ChristianRoth (クリスチャンロス)に関しては、まだ、お店を始める前の学生の時にこんなにファッション性の高いブランドがあるのか?と思って見てました。 色々なブランドがありますが、個人的には、この両ブランドに影響を受けました。」
さやかさん 「私も刺激を受けましたね。 Selima Optique(セリマオプティーク)は、形も素敵だし、色の使い方も本当に可愛いし、ChristianRoth (クリスチャンロス)は、モダンでクールなスタイルを確立していますよね。」
荒岡 「おっしゃる通りです!!」
さやかさん 「あと、最近ですと、美術では、衣真一郎さんがすごく好きですね。」
荒岡 「衣さんですか?」
さやかさん 「東京藝術大学大学出身のアーティストの方で、作品のモチーフが面白いですよね。 そして、すごく洒落ている。 あと、空間の使い方、構成力、バランス感覚もどれをとっても素晴らしいです!」
荒岡 「さやかさん、大絶賛ですね!! ぜひ、チェックさせていただきます!」
さやかさん 「ぜひ、チェックしてみてください!」
荒岡 「あの〜、話が変わるのですが、眼鏡に関する事で伺いたいことがありまして、さやかさんが眼鏡というプロダクトを作る上で大事にしていることって、どのようなことですか?」
さやかさん 「掛け心地の良さは前提なんですが、一番大事にしているのは、ユーザーの方が掛けたいと思うモチベーションが生まれるプロダクトを作ることですね。」
荒岡 「なるほど!」
さやかさん 「やっぱり、眼鏡をスタイリングしたときに素敵で綺麗に見えたり、格好良かったり、可愛いいと思うプロダクトを私は作り続けたいですね。」
荒岡 「やっぱり、眼鏡は視力矯正器具ですが、装飾品ですからね! さやかさんがおっしゃることは本当に大事ですよね。」
さやかさん 「ありがとうございます。」
荒岡 「あと、これから何かチャレンジされたいことは現在はありますか?」
さやかさん 「今年、ブランドの設立から10周年目なんです。」
荒岡 「存じ上げております!」
さやかさん 「チャレンジということではないのですが、デビューの時にフランスの展示会で発表したファーストコレクションは、すべてプラスチックフレームで展開したので、10年の節目ということで、初心に返る気持ちでプラスチックフレームを発表しようと考えてます。」
荒岡 「おお!! それはすごい楽しみです!!!」
さやかさん 「あの、まだ開催するかは決まってないのですが、10周年のイベントや何かしらの企画などができたらと考えています!」
荒岡 「ええ!! 何があるんだろう!! すごい気になります!!」
さやかさん 「それは、まだ内緒です!! 楽しみにしていてくださいね!!(笑)」
最後まで、ご覧いただき、誠に有難うございました。
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