階段
私は高校生のとき、校舎の階段から落ちたことがある。
多分20段近く落ちたと思う。
降り始めてすぐに足を滑らせて、「え?」と思っているうちに下の踊り場まで落ちて、頭を強く打った。
ものすごい音がした。
友だちが階段の上にいた。
しばらくして、私は立ち上がり、友だちは駆け寄ってきた。
普通に歩けたし、話せたけれど、落ちたことのショックなのか、目から涙が出てきた。
それ以来、階段には注意をしているけれど、数年前も出張の朝、普段と違う靴を履いて階段を降りていたら、階段でつまづいて3段ほど落ちた。
捻挫のような痛みがあったけれど、そのまま出張に行くしかなかった。
現在、特に何事もなく生活しているが、ほんの少し違っていたら、全く違った結果になっているのだろう。
そういうことは、よくある。
怖がっていたら何もできないけれど、やったことが全てうまくいくわけでもない。
「なんで、こんなことになったのかな?」と思うこともあるし、「ああ、これぐらいですんで良かった」ということもある。
そのさじ加減は、何か、ちょっとした違いなのだろう。
その辺りは、ふんわりさせておきたいと思う。
とりあえず、階段はなんだかんだで緊張するけれど、その緊張が余計なんだろうな。