
読書感想文_三島由紀夫「潮騒」
読書感想文というか、読んだ本のかんたんなめも。
文豪たちの作品には多く触れてきたものの、太宰と坂口安吾に偏り過ぎて
他の方まで手がなかなかまわっていなかった。
エゴイストの映画をみて、感銘を受けて原作を買った。
その原作の中に「三島由紀夫のガラスの仮面を愛読していた」というような場面があった。
そうして、三島由紀夫作品に全く触れたことのなかった私は
エゴイストの作品のことがもっと知りたいがために三島由紀夫を読むことにした。
古い作品だろうとはおもったので、電子辞書をまず探してみたが見つからず
図書館に行ってみた。
種類は非常に少なかったが何冊か並んでいたので、文庫本の「潮騒」を手にとった。
これが私にとっても初めての三島由紀夫作品。
舞台は小さな漁村。田舎社会の人との交流、少し陰湿な感じ、閉鎖的な空間
それらは私が住んでいる田舎町の人の雰囲気と少し似ていたので、共感を覚えた。
漁村、つまり海の描写が多く、それらは生き生きとしていてまるで
波の音が聞こえるようだった。
人間関係は若者が多く出て、そこへスポットを当てられた。
本のおおよそ半分くらいから、盛り上がりが一気にスピードを上げて吸い込まれるように読んだ。
どうしようもなくピュアな青年とそして少女それを取り巻く大人たち
その生々しいく描かれた人間たち。
なるほどこれが三島由紀夫の書き方か、と感動。
後から聞くと潮騒は三島由紀夫作品のなかでも
かなりピュアな作品だったそうな。
気になったのでぜひ他のものも読んでみようと思う。
1週間ほどかけて少しずつ少しずつ読了。
日記に使われているヘッダーの絵などはすべて今までに自分でかいたものになります。
いいなと思ったら応援しよう!
