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140字小説 「身分違い」

婚約を反対された、平民と貴族の男女。真冬の駅で電車を待っていた女は、逃避行の行く末を思い描く。今生で叶わぬ恋ならば、いっそこのまま……。迫る汽笛に、女の足が向けられた。そのとき、男が女のマフラーに手を伸ばし、お互いの首に巻く。引き留められた女は泣き崩れ、男は首を傾げて暖を取った。

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