見出し画像

140字小説 「あーん」

二人の男が言い争っていた。知人の女が理由を訊ねる。「ケーキを作った僕が優先だ」「材料を集めた俺が優先だ」最初の一口を巡って言い争っていた。そこで女は言う。「同時に食べれば良いじゃないの」「……」男たちは無言で女を見る。女はハッと顔を赤らめた。二人は互いの口にスプーンを運んでいた。


いいなと思ったら応援しよう!