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自己効力感のある子を育てたい⑧〜小学校教員としてできること〜


1.はじめに

9月も終わりに近づいているというのにまだ暑い!
早く暑さが和らいでほしいと思う今日この頃です。

さて、前回は1年間の総合の大まかな流れをお伝えしました。
テーマは「SDGsについて考えよう」。
知る→行う→伝えるの三つの段階を子どもたちが考え、進めていったということです。

今回からは、細かな実践内容をお伝えしていきます。

2.「知る」段階

①SDGsって何だろう

結論から言うと、「知る」段階は、教師が主導で進めました。
子どもたちが共通の土台に乗らなければ、次どうしたいかの話し合いが成立しないからです。

具体的には以下の流れです。

最初は、教師が「今年の総合のテーマはSDGsについて考えようです。」と子どもたちに投げかけました。

すると子どもたちからは
「SDGsって何?」
「聞いたことはあるけど、よく知らない」
「去年の先輩たちが、お昼は電気消しましょうって言ってたやつじゃない?」
などという声が上がりました。

「詳しく知らない子が多そうだね。どうしたい?」と聞くと、
「一旦、調べたい!」と子どもたち。

そうして「SDGsってなんだろう」という共通の問いが立ちました。
「じゃあまずは、SDGsって何のことかを個人で調べて、その後、全体で確認しよう。」「ネットでも、図書館の本でも調べられそうだよ。」
というように伝えました。

ここまでは想像に難くない、よくある授業風景でしょう。

活動の詳細は省きますが、ざっくり言うと、
個人で調べる
→全体で簡単に確認(2030年までに達成したい17の目標なんだね)
→2人組で一つの目標を詳しく調べる(目標1は…)
→ジグソー形式でそれぞれどんな目標かを発表し、詳しく確認し合う
というような流れで行いました。

②詳しい人に聞いてみよう

ある程度SDGsとは何か分かったところで、身近なスーパーで働く人が行っているSDGsの取り組みを聞く機会を設けました。

ここも教師が主導です。
「実は今度、○○スーパーの人に来てもらうことになりました。○○スーパーで行っているSDGsの取り組みを紹介してもらえるそうです。」
というように子どもたちにおろしました。

そうして子どもたちは、具体的にどんな取り組みが行われているのかを知ることができました。

3.自己効力感とのつながり

これじゃあ教師主導で子どもの自己効力感が育つとは思えない…。
そんな声が聞こえてきそうなので、解説します!笑

自己効力感を簡単に再確認すると、自分は~できそうだと思える力です。

できそうだという思いをもつために必要なことの一つは、やり方(=問題解決の方法)を知っていることだと思うのです。

もしあなたが突然「明日、友達が来るからアクアパッツァを作ってほしい」と言われたらどうでしょう。

大困惑間違いなしですよね(笑)
作り方知らないし!そもそも食べたことないよ!!(少なくとも私は。笑)
となるわけです。

でも…
知らない料理って、クックパッドで調べれば分かるかも。クラシルなら動画付きで見ながらできるな。近所の○○さんなら、聞けば教えてくれるかも!(実際アクアパッツァを作れる人が身近に存在するかはさておき笑)

というように、解決の方法が見えるから「私だってできそうだ!」と思えるのではないでしょうか。

話を戻すと、今回のように教師主導の取り組みであっても、
分からないときは
・ネットや本で調べれば解決できることがある
・友達と共有し合うことでよくわかるようになる
・詳しく知りたいときは人に聞くことができる
という問題解決の方法を学ぶ機会になったということです。

問題解決の方法を知ることが自己効力感につながる

実はこれが、後の「行う」段階や「伝える」段階でじわじわと効いてくるのです。

4.おわりに

いかがでしたか?

多分、当分…?アクアパッツァを作る機会はないと思いますが、私はどうすれば作ることができるのか知っているので大丈夫なんです。
私はアクアパッツァを作れる気がします…!
これが自己効力感…!?

なんてだいぶ脱線した話もしてしまいましたが、
自己効力感をつけたいからといって、何でもかんでも最初から子どもに委ねればいいというわけではないのかなという話でした。

そして教師主導でも、自己効力感を育む種をまくことは可能なのだと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!
次回もお楽しみに!

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