許しへと歩む階梯
その昔
未成年だったあなたから発せられた
赤と黒のメッセージ
スポンジのようだったわたしは
それらを同時に取り込んでしまった
そして
その事は
完成途上だった
パーソナリティーに
屈曲した影を落とした
それを恨んでいるつもりはないし
責めているつもりもない
けれど
目の前にそびえ立った
別れ道の険しさよ!
足元からガラガラと崩れ落ちた
地面の瓦礫の波に溺れそうになり
もがき続けたあの頃よ!
この道の険しさに足がすくみ
直視したら目がつぶれそうだったので
初めからなかった事にしようとすべく
<影>は未消化のまま丸呑みされ
意識の海の底へと沈められていった
それでも
摘み残した<宿題>は
手を変え品を変え
天から投げ掛けられてくる
意識の海面に幾度となく
姿をちらつかせる<影>
<それ>は何年かのスパンで
どこまでも
追いかけて来るものなのだと
悟ったとき
やっと
梯子が見えてきた
さあ、今こそ
アグニの炎を燃えたぎらせ
新たな智慧の階梯を
登り歩いて行こうではないか!
収拾をつけるためには
この場所に
とどまったままでは
駄目だ
transpersonal
箱入り娘よ
この場所を越えて行け
正・反・合
陰と陽
歩みの伴侶となるものならば
西からでも東からでも取り入れよう
集めては練り上げて
集めては練り上げて…
歩みは天へと近づいてゆく…
そして
不意に視線を前に向けた時
広がるのは
<わたし>という名のcosmos
一人一宇宙
梵我一如
今、ここにある
ただそれだけでいい…
だから
「許してあげる…」
恨んでいたつもりはないし
責めていたつもりもない
けれど
独り言のような
ことばの数珠を連ねる事
どうかそれだけは
許して欲しい…
それが
ほんのわずかな時を
共にした証だから…