青竹
京都嵐山にある竹林の道は、友と旅した思い出の場所です。
竹林を歩いていると
そよそよと…。 ざわざわと…。
風にゆれる竹の音が、とても心地よく聞こえてきます。
友は竹のように真っ直ぐな性格で、そしていつも、凛としていました。
そんな彼女には美しい竹林がぴったりで
私は何気なく彼女に、「まるでこの、素敵な青竹のようよね。」
と言いました。
すると彼女は、ちょっと照れくさそうに
「女性を竹にたとえるなんて…。」
「竹じゃなくて、花でしょ。可憐な花よ。」と言い
「そうね。」「そうでしょ。」と、互いに顔を見合わせて
楽しく笑いながら、竹林を歩いて行きました。
彼女は数年前、若くしてこの世を去りました。
久しぶりに、竹林の道へ足を運びました。
そよそよと…。 ざわざわと…。
あの時と同じ、風にゆれる竹の音が、心地よく聞こえてきました。
「女性を竹にたとえるなんて…。」
涙でぼやけた竹林には、あの頃の友が、いるような気がしました。
京都嵐山の竹林の道…。
とても素敵なところです。季節によっても、趣がことなります。
ご興味のある方は、一度、訪れてみてくださいね。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
💗感謝💗 天海瑠璃
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