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マネージャーの取り扱い説明書
「私のマネジメント教科書」
2023年から起業し、半径15メートルという、両手を伸ばしても少し届かない範囲で、直接の繋がりや紹介を通じて日々直面するマネジメントや組織課題を共に解決するために活動しています。
ありがたいことに、これまで一緒に仕事をしてきた多くの方々から声をかけていただき、弊社の限られた人材リソースのギリギリまで仕事をいただいています。
私はMassに仕事を追わない。自分が本当に好きな人たちの課題を、自分のことのように捉えて取り組むには、この範囲が適切であり、また限界だと感じています。
一方で、Ad hocでSOSの相談を受けることも増えてきており、話を聞く中で共通する課題を見出すことがしばしばあります。「そうそう、それは私も悩んだよね」と思うことも多く、そこで私は、自分の秘伝の書である「マネジメント教科書」を紐解き、その構造を説明したり、判断基準を提供したりしています。
日系企業(2社)、ドイツ系企業(1社)、米国系企業(2社)でのマネジメント職を経て書き溜めた「私のマネジメント教科書」から、普遍的に課題として発生しそうな内容を、(不定期ですが)共有していこうと思います。
少しでも皆様の役に立てれば幸いです。
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「私のマネジメント教科書」その1
<マネージャーの取り扱い説明書の大切さ>
私が32歳のとき、台湾の事業所の運営を任され、マネジメントと向き合うことになりました。社内の昇進試験には合格していたので、いつ管理職ポジションを任されるかという段階でした。
皆さんの会社ではどうかわかりませんが、当時の私の会社では、昇進試験に合格しているのでPeople Managementはできるはずという体でチームを任されます。海外の事業所運営を任されたとき、私は大きな壁にぶつかりました。昇進試験に合格していたからといって、本当の意味でのPeople Managementができるわけではなかったのです。業績管理、評価、予算策定、会議運営...これらすべてが突如として私の肩に重くのしかかってきました。
「さて、困った。。。」
その時、私が切実に欲しかったもの。それは、自分自身の「取り扱い説明書」だったのです。
この記事では、「マネージャーの取り扱い説明書」の重要性と、それがいかにチームの成功を左右するかについて詳しく解説していきます。さらに、実際に活用できるPDFテンプレートも用意しました。チームも私たちも、この「取り扱い説明書」で変わる可能性を秘めているのです。
「形成期」と「混乱期」の初期において、マネージャーとしてすべきこと
参加者として、あるいはメンバーのリーダーとしての役割はやってきたが、これまでの上司数名のやり方で効果の高いやり方を選んでそれらの手段を踏襲するということが近道な気がするが、果たして正しいのだろうか?
答えのない疑問は日々の忙しさでかき消されてゆき、しばしの混乱期を経て、メンバーとも慣れていきます。しかし、ここで大事なことがあるのです。それは、タックマンモデルでの「形成期」と「混乱期」の初期において、マネージャーとしてどのような存在であるべきかを明確にすることです。
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メンバーは、評価権を持つマネージャーがどのような人物か、どのような評価軸で人と行動を見るのか、どのようなコミュニケーションタイプなのかを恐る恐る距離を測りながら認知してゆきます。この認識が曖昧だと、メンバーは不安を抱えたまま業務に取り組むことになります。それを避けるために、最も効果的なのが「マネージャーの取り扱い説明書」を作成して公開することです。これは、単なる自己紹介ではありません。チームの潜在能力を最大限に引き出すための、強力なツールなのです。
では、なぜこの「取り扱い説明書」が必要なのでしょうか?
マネージャーの取り扱い説明書 - 組織の潜在能力を解き放つ鍵
皆さんは、新しい電化製品を買ったとき、まず何をしますか?そう、これまで触ったことのない機器だったら、少なくとも基礎的な操作だけでも取扱説明書を読むはずです。
では、新しくチームを任されたとき、あなたは何をしますか?
この「取り扱い説明書」には、マネージャーとしての私がどのような人物か、どのような評価軸でメンバーやその行動を評価するのか、そしてどのようなコミュニケーションスタイルを重視するのかを明確に示します。例えば、私は結果だけでなく、プロセスも重視する評価軸を持っています。つまり、業績達成に向けた努力や創意工夫、チームワークを評価し、それに基づいてフィードバックを行います。また、オープンで透明性のあるコミュニケーションを心掛けており、メンバーからの意見やフィードバックを積極的に受け入れます。
このように自分のスタイルを明確にすることで、メンバーの心の矢印がマネージャー向きから業務に向きやすくなります。メンバーは安心して業務に取り組むことができ、チーム全体のパフォーマンスも向上するでしょう。専門研究書によれば、形成期と混乱期を早期に乗り越えるためには、リーダーが自分自身のスタイルと期待を明確に伝えることが重要です。私の経験でも、これは非常に効果的であり、チームの士気を高める一助となりました。
この「取り扱い説明書」を通じて、メンバーとマネージャーが互いに理解し合い、共通の目標に向かって一丸となることができるのです。結果として、より強固で効果的なチームを築くことができるのです。
※タックマンモデル
1965年にタックマンという心理学者が提唱した組織が進化していくまでの過程を「形成期」「混乱期」「統一期」「機能期」「散会期」の5つの段階で表したものです。
マネージャーの取扱説明書‐ダウンロード
以下のPDFシートが「マネージャーの取扱説明書」の記載内容の例です。記載する目的と効果、具体的記載例も挙げています。新しいチームのマネジメントを始める方は、ぜひダウンロードしてご活用ください!
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「私のマネジメント教科書」その2はこちら
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