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PRメニューの考察

怪我の常習者である筆者ですが、怪我をする原因の一つに土台不足があると考えています(土台についても今後書く)。そのため、しっかりとJOGをして、PRを「積む」ことによって土台を作る必要があります。

ここで生じてくる疑問の一つに、「ではどうすれば怪我なしにPRを積むことができるのか」ということがありました。参考として、私が怪我をするタイミングは、JOGがしっかりできるようになり、PRを3,4回程度行った後に怪我しました(4~6月で累計3回)。


そうした筆者自身の実体験から、今後のPRのアプローチ方法の提言と考察をこれから行っていきます。では、目次です。

1.筆者が行うPRの主なメニュー

PRはJOGよりも速く、インターバルよりも遅いペースでレースよりも長い距離を一定のペースで走ることを、ここでのPRの定義にします.

私は16000mを4'00/kmペースで走る練習を最近行っています。以前は14000mを4'00-3'45で行っていましたが、怪我明けのためゆっくりペース(4')で長くやってみようということで最近はこのようなメニューです。

2.筆者が到達したいPRレベル

目標は年内に16000mを3'40で行えるようになることです。なぜかというと、距離に関しては、そもそもチームのメニューにおけるPRが、基本16000-20000mだからです。また、ペースに関しては、今季5000m15分代を目標にしており、ジャック・ダニエルズ式計算によると5000m15'59を出すMペース(Marathon)は3'38/kmとなっていること、またPBが15分台のメンバーに聞いても3’40/kmでPRをこなせれば出ると聞いたためです(ダニエルズ式にはTペース(Threshold)というペース帯が存在しますが、それは20~30分またはピーキングして60分持続する運動のペースですので、16000mのPRペースにはそぐわないと判断しました)。

3.具体的アプローチ

このまま16000mPRを続けていけば、いつかは3'40/kmでこなせる日が来るかもしれませんが、毎週2,3回16000mPRをやっていては、流石にまた怪我をしてしまいます。ここで、いくつかのアプローチを提案します(タイムは現在の私に当てはめています)

a.短い距離のPRと長いPRの組み合わせ(ex.16000m(4'00),12000m(3'55-3'45))

これに関しては、インターバルをやろうとしても、その負荷に耐えられる体ができていない場合に使えます。これを交互または長:短=2:1の割合で進めることで、ある程度距離に対する負荷を軽減させつつ、目標PRペースに近づくことが可能。これに関しては、復帰初期段階でも、レース期でも使える考え方。タイム設定に関しては疲労感や能力向上に応じて変化させる。

b.トータルで16000mにするPRの組み合わせ(ex.4000m*4(3'50-3'45))

4000mを4本もやるのか、とも思いますが、これは単なる意識付けに他なりません。結局は16000mを一回で走ってしまうのですから、「まだ10000mか…」「もう6000mもある…」と走っている中で考えてしまっては、楽には走れません。4000mにしたのは、400mトラック10周であることと、長距離種目5000mよりも短くすることで心理的な距離への不安を軽減するためです。4000mなら、16000m一回で走り切るよりも速いタイムで走ることができるので、目標ペースへのアプローチとしては一つの方法かなと思います。

c.ロングランとPRの組み合わせ(ex.20km(4'20),12000m(3'55))

PRは基本陸上競技場のトラックで行うので、30周以上同じ方向へ周回することになります。それに伴う故障を防ぐためにロードや芝生でのロングランを取り入れることの提案です。なぜロードでPRをしないのか、それはロードでの負荷が大きく、故障のリスクがあるからです。また、トラックの方がロードよりもスピードが出やすいため、PRをトラック、ロングランをロードにしています。


以上、ここまでPRトレーニングのメニュー提案をしてきましたが、もうそのトレーニング実践してる方も多いと思います。スピードトレーニング(インターバルやレペティションなど)を行う準備段階のフェーズとして長い距離のランニングを行う趣旨でやっていますが、週2,3回長いPRを毎週やると流石に故障します(しました)。そういったことを踏まえ、別視点からのアプローチを探ってきました。


今回は一例に過ぎず、思いついた内容しか列挙していません。いち早く目標距離、ペースに近づけるのかを考えることがトレーニングの一番初めにやることかなというふうに思います。

次回は、「土台」をテーマにしております。運動生理学的に論文や、一般論などを交えて考察していきますので、お楽しみに。



Fin


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