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故障やスランプの乗り切り方


6月7日の走る研究室では「故障やスランプの乗り切り方」について話し合いました。文章でまとめてほしいとのご要望もいただきましたので、今回はお試しでまとめてみました。前回からだいぶ時間が経ってしまいましたが😅

ざっくりまとめると、

・まずは故障の予防。使いたいところを使えているか、全身のバランスを整えることが大事。

・故障してしまったら、どこが原因だったのか、筋の構造を調べしたりして探ってみる。痛みあるけど走ってOKかどうかは①走ってみて探る②専門の人に相談③練習に対する自分の意欲をチェック。

・伸びに悩んだら、客観的に(数値化して)みる。長い目でみる。


「#走る研究室」で投稿されたツイートを引用させていただきながら、主な内容をまとめていきたいと思います!まず初め、故障の予防に焦点を当てた話が盛り上がりました。

どんな意識で故障を予防してるか?

三津家)自分の肉体の限界を切り詰めるようなトレーニングは控え、自分のできる範囲で練習する意識をもってからは怪我しなくなった。それと、距離延ばしてスランプから脱出し、怪我しにくくなった。ジョグの量を増やすことで、高負荷・スピード練習のときの疲労度を抑えれている気がする。 無理なくジョグだけ増やしたことで、怪我しにくい体を手に入れられた印象。

近藤)体のアライメントとかが全部整って、使いたいところが使えてれば、何km走っても故障しないという考えを持ってて。代償(お尻で出す力を他の部位で補うなど)が起きないような動きで、しっかり使いたいところを使えていれば怪我のリスクは少ない。強度や距離を増やしすぎる→体のバランスが崩れる→怪我という流れだと思うから、強度や距離も予防上は大切だけど、体のバランスを整えることが本質的に重要な気がする。身体の一部だけがうまく使えなくなったりする感覚がでてきたら、あまり良くない兆候

三津家)基本的に怪我が多いのって末端じゃない? 足首、ふくらはぎ、膝周りとか。
近藤)うーん、痛みが出るのは末端じゃないですかね。代償動作の結果として痛みが出るのは末端で、でも怪我の原因は、結構股関節周りが悪いことが多いんじゃないかな。
三津家)うまく使えなくなってって感じだよね。
近藤)そうですね。だから、向き合い方・乗り切り方に答えるとしたら、自分の肉体的なところだと、使いたいところをしっかり使えるように整えていくっていう感じですかね、抽象的なところだと。


これらは、「故障との向き合い方・乗り切り方」としては前座の話。しかし、故障した後のケア等ばかり知ってても根本の原因の解決になってないから、まずは故障しない考え方を前提として押さえておく必要がある。という風にまとまりました。ここから本題に入っていきます。

痛みが出たらどんな対応をする?

福田)僕の場合は外のくるぶしの下らへんをこないだ痛めたんですけど、その時に「やたら硬くなってる筋肉がある」みたいなことを整体師の人に言われて。 そこが原因なのかもっていう話はしてたんですけど。
古川)その時、どんな対処を勧められたの?まあ、マッサージとか柔らかくするっていうこと?周りの筋肉を。
福田)そうだね、口で言うの難しいんだけど、このへんの筋肉に指当てて、足首を上下させるみたいな感じで筋肉をほぐしていくと、少し痛み和らいだかな?
古川)やっぱり基本的には故障の乗り越え方の1つとして、故障を誘発してる他の硬くなった筋肉をほぐすことが有効ってところなのかな?
近藤)初期の痛みだったら、多分それで大丈夫だね。そこで耐えるのがたぶん理想だと思う。その痛みをかばって別の所を使ってみたいのを繰り返すと、絡まった糸をさらにごちゃごちゃにしちゃうみたいな感じで、結び目をほどくのが難しくなっちゃうから。 それを予防するためには、早めにその最初のステップぐらいで止め、練習を落として、そこの初期の所を止めていくっていう感じ。引き延ばしちゃうと、どこが原因でどこが結果なのかっていうのが、すごい難しくなってくる。それぞれの原因がどのぐらい結果に寄与してるのかというのもわからなくなってくるから。そうなったら、ちゃんと勉強している専門の人とかに聞くしかないのかな。

近藤)どこかに痛みが出たら、筋肉とかの勉強とかもするかな。例えばこの力を生み出すには、どこの筋肉が関わってるのかピックアップしてみて。 その1つの筋肉だけでやってるわけじゃないから、そこの筋肉が使えなくなって痛めたってことは、ほかの筋肉がうまく使えなくなっているのかな、とか。


走り出すと痛む。走るべきか、やめるべきか。そんな判断に悩む時ありますよね。そんな時、どのような基準で判断したらいいのでしょうか?まずい痛みと大丈夫な痛みをどう判断する?そんな話も出ました。

判断指針その①ひとまずトライして危ないラインを学ぶ

古川)世界のトップランナーが故障した時に、どのように練習をやるやらないを決めるかみたいな。そんな論文があったんだけど。その論文の中の選手は足が痛くても、とりあえず走り始めるようにしてるみたい。基本的に走り出してしてみて、走る中で痛みが引いていく成功体験を印象深く持ってるように書いてあって。まあ、今回の話となるとなんだかんだ高いレベルに行く人らは、可能な限りトライするっていう姿勢を持ってて。致命的な1割の故障を引き当てちゃうパターンもあるけど、でも逆に1割の危険ゾーンを学んでいくっていうね。その1割に手をかけることで、ちょっとずつそれを学んでいく、という姿勢があるのかなとか。
近藤)うん、それはね、いつまで競技を続けるか問題もあって、例えば4年間しかない人がその致命的な一割をひいて、3年棒に振ったらもう終わっちゃうわけじゃんね。 でも「生涯ずっとやってきます」って人は案外、その1割に手をかけて、そこから学んでいくほうが結果的に寿命が長くなるかもしれない。


福田)自分の基準では、怪我ってジョグしている中で、悪化するものか、そうじゃないものかっていうのが結構分かれてる気がして。60分ジョグとかでも、割と走っている中で痛み引いていくものとかもあるんで、そういうものは大丈夫な怪我っていうふうに認識はしてますね。 30分ジョグとかで足痛くなってくるようなものは、もうこれだけかなって損切りしますね。


判断材料その②専門家と相談

福田)ヤバい怪我の10%を引き当てる可能性も、専門家とか知識持ってる人に相談したりとかで、もっと怪我の確率減るんじゃないかな? 僕もう10年以上同じ整体に通ってて、怪我やばい時どうしようかっていうの時に、その人に相談したりする。それが結構、大きな判断材料になったりはしてますね。

判断材料その③練習に意欲が向いてるかどうか

古川)脚を痛くする原因の1つにメンタルもあるのかなと思ってて。アドラーの目的論という考え方に沿うと、故障をしてしまうのは「練習から逃げたい」とか、「きつい思いをしたくない」とか、そういう目的が最初にあって、それに故障っていう手段をつけてしまうという説明も一つできると思うんだよね。走りたくない時は走らないで済むように、足の接地をおかしくしたりとか、無意識にそういう故障を導くような動作を入れてしまって、それが故障に繋がったりとか。

近藤)気持ちも完全に切れて、フォームも気にしなかったりとか、投げやりになって「もう練習もいいや」みたいな時に、そういうことがあるかもしれない。


故障やスランプの人にアドバイスをするとしたら

三津家)練習のバリエーションをもうちょっと増やせば、伸び悩むことはないんじゃないかと思う。伸びない原因は二つあると思ってて、一つは伸びしろが少ないところを叩き続けている可能性。もう一つは、疲労とフィットネス(体力)の問題。疲労がたまりすぎてフィットネスを発揮できなくなっているか、フィットネスを高められるトレーニングができていないか。(前者を想定すると)0からちょっと伸ばすのは簡単だけど、9から10は難しい。とにかく、いろんな練習で0の要素を5の状態にもっていくことが大事だと。

三津家)それと、そういう人がスランプで悩んでるって言ったら、逆にそういう自分の今の練習を数値化して、客観的なものを見せる。メンタルって、そういう客観的なものとかに弱いというか、「今この数値がこうだから、こう変わると絶対良くなるよ」っていう、安心できる材料を渡す。やるべきことが分かると、それに集中できて迷いがなくなる


近藤)そのスランプで苛まれる日にもちょっとでもプラスになるような言葉をかけるとしたら、「もっと長い目で考えてみてみればいいんじゃない?っていうか1回、その目の前の試合とか、もう白紙にしてもいいから。」焦りとかあるじゃないですか。なかなか状態が上がってこないとか、なかなか故障が治らないみたいな。 そういう焦りって結局、期限があるから生まれるものなのかなと思っていて。極端な話、例えば「大事な試合が10年後です」って言われたら、今どんな状態だろうと別に関係ない。僕は常にその考えだから、生涯ベストが1番高ければいいなと思ってて。うまくいかないなという人は、そういう考えを持つと意外と気持ち的に楽になり、肩の荷が下りるかもしれない。高校生とか大学生の時は、1年でこの位置に行かなきゃっていうのが大きい。そこで嫌な思いをしたり、伸びないでやってる人は、そういう考えを1回持ってほしいですね。


視聴者の皆様からのたくさんのコメントありがとうございました!僕たちの振り返りにもすごく助かっています。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

文責:古川大晃




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