デビュー戦
先日、このRUN-LINEでも宣言させていただいた、3000mSCへのデビュー。結果からいうと、
デビューならず!
東日本実業団という埼玉県熊谷市で行われた試合に3000m障害で出場してきました。
8分49秒でゴールしましたが、水濠を越えた後、内側のラインに入ってしまい失格になってしまいました。
記録なしということで初レースで3000m障害の選手としては記録を残せませんでした。
・きっかけ
そもそもなぜこのタイミングで3000m障害に挑戦したのか。
昔からハードルだけでなく、何か障害を飛び越えることが大好きだったこと
1500m専門で今までやってきたが、長い距離に苦手意識がないこと。
1500mと練習の組み立て方が似ている(らしい)ということ。
という、うすーーい理由で昔から気にはなっていました。
その過程でずっとやるやらないを繰り返してるうちに時間がずいぶん経ってしまっていたこともあり、1回腹をくくって申し込むことを決めました。
細かい事を言い出すとキリがないのでざっくりいうと、
世界に出て行くための戦略的な事も考えていろいろ試行錯誤する期間、選択肢の中から道を決めて行く中の挑戦でした。
それを書けよ!というツッコミは一旦置いとかせていただいて。
専門的なトレーニングをするにしても、まず1回専門性の高そうなこの種目を経験をしてみてから、という事でいい機会だったかなと思っています。
・東京オリンピックに出る為には
東京オリンピック出場圏内に入るための話をすると、参加標準は8分22秒。これははっきり示されている数字で、日本記録は岩水氏の8分18秒93です。
もう1つの条件、ポイントランキングでは1500mの5本と違い、3本のレースでついたポイントの平均から順位がつくので、反映される本数が少ない分1本のレースの与える影響がさらに大きくなります。そういったことから少し戦い方がまたちょっと違います。
現時点(2019年6月3日)の出場圏内ギリギリのポイントが1096点(8分36秒07)平均になります。(1500mでいうと3分40秒81平均)
たとえば日本選手権で優勝するとランクBの大会で1位を獲ることになるので、100点のPlace pointが加算されます。
これが3障の場合3本の平均になるので、1本あたり約33点分の加点がされるわけなのでタイムでのポイントが1063点8分43秒72平均であっても、1096点のポイントをゲットできる、というわけなのです。1500mの場合5本平均なので1本あたり20点の加点となります。
しかし、1500mは順位による加点が5回分獲得できるチャンスがあるので一概にどっちが有利とはいいづらいところがあります。
どの種目にも言えることですが、上のランクに設定されている大会で順位を取り、Place pointを稼ぐことが重要になってきます。
上のランクにいけばレベルも上がるので順位による加点を稼ぐのが大変になったりする事も1つ戦術の中に入れていくべき事だと思います。
現状のポイントの話をしましたが、6月の平均でこれからエリア大会、世界選手権等の大会での変動があるので、もっと上の記録が必要となるはずですが、頭を使えば有利に進められるということです。
もちろん僕はまだポイントは1点も持っていませんので、ここからのスタートとなります。
ここからの選手ごとの戦い方、試合選びなど、
応援する側もこの制度についてよく知り、注目していくことでもっと面白くみることができると思います。
・挑戦してみて
水濠。これが思ったよりきつかった。
正直甘くみていました。まあ水に浸かるとわかって突っ込めばそんなにきつくないんじゃないか。くらいの準備で文字通り毎回水に突っ込んでみましたが、そんな簡単にうまくいくわけもなく両足着地、よろけたりしながらどうにか越えていました。
他の選手の後ろを走りながらハードリングみて真似をして走る中で僕との違いが一番大きいと思ったのも水濠で、ハードルに向かう角度、足のつき方、自分とは違いました。僕が突っ込んでいくのに対して、ハードルに乗り蹴って水濠をまたぐようなイメージ。ジャンプとはちょっと違うテクニックがありました。
僕がやろうとしていたハードリングもテクニックの1つとしてあるようで、1台越えるにも奥深さがありました。
ただ、
スピードが死んでしまっているときにやると、腕のタイミングは合わない、膝まで浸かるで、大変でした。笑
他人の力を使ってレースを進めるにしても、前の選手との間隔によって少し跳ぶタイミングを変えたり、位置を確保したり、ハードル前後の技術の向上がここまでタイムに関わるものだとは思っていなかったので、イメージするだけでは到底理解し得なかったのだなと思っています。
かといってそれだけかというと少し違うところもあり、3000mSCの走力は根本的にまだ足りない事を実感できたのでそこのベースアップが今やるべき事だと感じます。
ルールの面でも、長距離種目でコンタクトがある瞬間とない瞬間で細かいルールに則った中でも多少の譲歩が認められる場合もあるようで、そういった事も新たに知る機会となりました。
僕が主戦場にしている1500mとの相互性も確かにあり、レースの疲労度、レースの動き方も近いものを感じることができました。
この種目の特性を少しでも感じ、面白さ、興味も持つことができたことはまた1つ僕にとって成長でした。
このデビュー戦で記録以上に収穫はあったと言えます。
・最後に
1回走っただけで偉そうに話しましたが、感じ取れた魅力は薄っぺらい部分だけで、正直何もわかっていないです。
だんだんこの魅力も感じ、自分のものにして、発信できるまでになれるよう頑張りたいと思っています。
このRUN-LINEをみてくれている方々のアドバイスもいただきたいと思っていますので、何かこんなことしてみたら?とかがありましたら教えてくださいね!
これから競技戦略的な面でもしっかり向き合う種目の1つにしていくと思います。
ここからしっかり1500mに集中して、日本選手権。
観てもらえる走りをします。
Photo by Ryo Iketani