見出し画像

危機を感じて

教育現場の現状

始めに、この文章は「環境により、学習や基本的生活習慣が十分でない」子供についてのものであることを、ご承知おきください。


いつからか、「手をあげる、大きな声で叱責する」などは、すべて「虐待」とされ、家庭でも学校でも見られなくなってきました。

もちろん、語りかけや繰り返しの言葉の指導で改善するなら、子供側にも育てる側にも、それが一番です。

しかし、生まれた時から乳母のように関わっているスマホやタブレットにより、自分の興味のある事柄にしか目や耳、頭が向かなくなっている▪家の中で自分が一番偉くなっている子供に、「優しい言葉のみ」の指導は不可能に近いものです。「興味のないものは、スライドさせれば、目の前から消える」「自分の言い分が通る」のが当たり前ですから。

学習について述べると、小学校からの勉強は、どんなに腕の良い先生にあたっても、「おもしろいものであり続ける」ことは難しいですよね。
しかも、「苦手なものは、できなくても大丈夫。無理はしなくてよい。」に近い世の中だから、劣等感や焦りを感じることもありません。

こうなると、例えば算数で、小学校1年生のうちに手を使わず計算することができない▪2年生で「九九」を覚えきれない となり、2年生での単元テストで30点未満となってしまう事態に陥ります。
しかも、算数が苦手な子供が他教科は得意ということは少なく、おしなべて苦手になっていく場合が多いように思います。

このまま成長していった時、どうなるでしょうか?
いろんなものの説明書を読んで理解できるでしょうか?
必要な手続きができるでしょうか?
うまい言葉に騙されて被害者にならないでしょうか?
自立できる仕事に就けるでしょうか?
とても心配になります。

きちんとした理由があれば、様々な支援を受けながら生活することができるでしょう。しかし、高齢者が増え続け、納税者が減り続け、国の借金が増え続けていく時、支援の範囲が狭まることは、十分に考えられます。
また、AIが発達すれば、肉体労働や単純作業の働き口も減っていくのではないでしょうか。

「学校に行きたくない!」というほど無理強いをする必要はありませんが、せめて小学校4年生くらいまでの学力と基本的生活習慣を身につけさせるのは、自立させる最低ラインではないでしょうか。

「毎日の生活が大変で、それどころではない。」と言われる保護者の方もおられるでしょうが、まだ保護者のコントロールがきく小学校6年間を頑張るのと、高校に行けない▪就職できない子供を何十年も養い続けるのと、どちらを選ぶか ではないでしょうか。

「学習は、自分が幸せに(やりたい仕事に就く。好きなことができる金銭的、時間的余裕がある。騙されない。ように)生きていくために、頑張らなくてはならない。」「保護者は、あなたが大人になってまでは養ってあげられないから、自立しなくてはいけない。」などを、小さいうちから繰り返し話してください。また、嫌なことだけど必要なこと(スマホを見ずに病院などで騒がず待つ。苦手なものを少しずつ食べるようにする。おねだりを受け入れてもらえない。 など)を我慢する経験も積ませてください。

我慢をさせる時に、子供が泣きわめいたり、「○○なんか嫌いだ。」と言ったりするかもしれませんが、それくらいで、子供は保護者を嫌いにはなりません。
そこで、子供の言い分が通ると、「保護者はチョロい❗」になってしまいます。つまり、言うことをきかなくなってしまうわけです。
叩いたり怒鳴ったりする必要はありません。ただ、ダメなことは条件や褒美をつけずに(買わないと約束したのに、○円までならいいよ。静かにできたら、お菓子買ってあげるよ。など。年齢があがれば値段も上がり、保護者が苦しくなります)、「○○だからダメだ。」と譲らないことです。

子供と保護者の我慢比べです。子供が勝てば、保護者は子供しもべ。もちろん、先生の言うこともきかなくなります。保護者が勝てば、良い関係のスタートです。

ぜひ、後者を目指して「忍耐力」を磨いてください。かく言う私も、まだ修行半ばです。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?