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子どもの可能性を潰してしまう声のかけ方


私は少年野球のコーチもしているので子ども達と関わることがあります。

私自身にも子どももいますので、子どもへの声の掛け方というのは本当に気を付けてはいるのですが…なかなか…やっぱり私も人間なので、ついカッとなって…ということもよくあるので、注意できてない時も多々あります。

なるべく声のかけ方というのは注意していますし、少年野球の指導の時もなるべく、 気を付けてやっていきたいなと思っています。が…難しいです…正直…(笑)

子育て世代の方もその辺は日々苦労されているのではないでしょうか?

この辺はすごく悩まれるのではないかと思います。

子供への声のかけ方、言うことを聞かない、宿題をしないとか…どのように声かければいいのだろうとか悩むこともあると思うので、私が少し工夫しているようなことも交えて記載していきます。

まず、大前提として、まずはお子さんに興味を持つ、関心を示すということが1番大切です。

いやいや、そんなことは当たり前でしょ?と思われる方もおられると思います。

もちろんできている方からすると当たり前なのですが、実はそうでもないこともよくあるのです。なので、当たり前と思えたあなたは子育て上級者かもしれません。

本当にそうではないことが結構あるのです。

ほったらかしという言葉が正しいかはわかりませんが…少年野球のコーチをしていると…

野球にも、勝手に行っておいで、勝手に帰っておいでというようなことなんてよくある話です。

練習や試合が終わって家に帰っても誰もいない、鍵もない。そもそも送迎に来るかどうかもわからない。なんてよくあります。

そのようなご家庭がどのような環境で、どのような教育方針で、不在の理由はわかりませんが…傍から見ていて…とても関心があるとは思えないのです。

少し荒い言い方にはなりますが…事実、そういったご家庭もあります。なので、1番はお子さんに関心を示してあげるということです。

子どもが「あ、僕に関心示してくれているな」ということを実感できるように接することが、大前提だと思います。

その前提を元に「子どもの可能性を潰してしまう声のかけ方」本題の方に戻りますが、

先日、少年野球の試合の時のことです。

子供たちが、忘れ物をしていました。

忘れ物はします。人間ですから。それは大人でもします。ちなみに、私もよく忘れ物をします(笑)

ただ、ここで考えていただきたいのは、忘れ物をしたくてしている人はいないということです。

しかも、子供ですから。大人だったら、自分反省して次はどうしようかと考えることはできると思いますが、 子供はその辺は自分ですることはなかなか難しいです。

それを何回も何回も…何回も何回も…繰り返して、やっと自分で覚えて大人になっていくのです。

なので、忘れ物をしたことに対して、すごく責めるような発言、声掛けというのはいかがなものかというお話です。

今回は野球を例に出していますが、野球は特に関係なくて、日常生活においても、教育の現場においてもそうだと思います。

例えば、宿題持って行くのを忘れた、学校から宿題を持って帰るのを忘れた、 そういった時にどういう声かけをしているか?そういう私も少し前までは、その辺は考えずに忘れ物をしたことを責め立ててしまっていました。「なんで忘れて帰ってくるんだよ。気を付けなさいよ」なんていう声掛けを…

本当に反省です。

なぜ忘れたの?どうして持って帰ってこないの?なんて言われても子どもは仕方ないのです。

大前提、忘れたくて忘れているわけではないので…

もちろん、テストの点数が悪くて、親に見せたくないからあえて忘れて帰ってきたといったケースもあるかもしれません。しかし、そうではない場合というのは、ほとんど無意識で忘れて帰ってきています。大人だって、忘れたくて忘れる人なんていませんから。

そんな中、なんで忘れて帰ってきたの。なんて言われても、いや、なんでと言われても…。と子供は思いますし、これ、大人でもそうだと思うんですよね

大人の世界でも同様で、例えば上司と部下の関係で部下が仕事を忘れてた時に、なんで忘れたのだ。と言われても、恐らく部下の人、忘れたくて忘れているわけではないので、ただただ怒られて嫌な気持ちになり、お互いの関係性も悪化するなんてことになりかねないと思います。

では、 そういう時はどのような声かけをしていけば良いのか?

なんで?やどうして?といった声掛けは過去に起きたことに焦点が当たっています。

過去は変えられませんし、過去のことを責められてももうその事実が変わることはありません。言われた側はただただ責められているだけであり、あまり成長には繋がらないと思います。

そもそも、その指摘をする時に声をかける側の人がどこを目指しているのか?がとても大切になると思います。

忘れ物をした人を成長させたいのか?そもそも、成長させる気持ちなんてなくて責め立てたいだけなのか?後者であれば無論、話はここで終わりです。ただただ、忘れ物をした人を追い込むような声かけ、これは論外です。

会社でも学校でも追い込むような声掛けは、もはやゴール設定そのものが間違えていますから。単なるイジメや意地悪、パワハラです。教育や人材育成という言葉からはかけ離れています。

本題の子どもを成長させるなんていう次元の話ではありません。

では、人を成長させる声掛けの方法とはそもそもどういったものなのかを考えていきましょう。

外発的動機付けと内発的動機付けという言葉があります。

この辺、詳細の説明はこちらを参照してください。

↓ ↓ ↓
内発的動機づけと外発的動機づけ


簡単に説明すると、外発的動機付けは、その場で怒る、罰を与える、報酬を与えるといったことが

外発的動機付けってなります。

内発的動機付けは、自ら進んでやろうとすること、好奇心や興味、達成することへの喜びを自分で見出してやることを内発的動機付けと言います。

この二つの言葉の使い分けです。

前述した、その場で責め立てるような声掛けというのは外発的動機付けです。

外発的動機づけはとても楽です。

例えば、子どもも部下も強く怒ればその場はやりますし言うことを聞いてくれます。このやり方で人を動かすことは本当に楽です。しかし、このやり方では持続はしませんしそのうち慣れてきて外発的動機づけが効かなくなってきます。「あっ、また怒ってる」「またあの人言ってるよ…」と…子どもも部下もなるだけです。

では、どうしたら良いか…

その子どもにやる気を出させるにはどういう声掛けが良いかを考えてあげないといけません。

そして、その子どもに気づかせてあげる必要があるのです。

忘れ物したのであれば、責めるのではなくて、忘れ物をしたらどうなるのか?そして、その子どもが忘れ物をしなかった場合はどうなっていたのか?自分で考えて行動することが一番大切です。

野球で例えるならば、グローブを忘れたという子どもがいた場合は、「なんでグローブ忘れるんだ?お前試合出れないぞ」ではなくてまずはグローブを忘れたことを責めない。まずはここがスタートです。そして「次からどうすれば良い?」「試合に勝つには?」「試合出るには?」「野球が上手くなるためには?」ということを一緒に考える必要があります。この2つの違いは外発的動機づけや内発的動機づけだけではなく、話の焦点が過去と未来に向いているという点です。

過去のことを責められ、外発的動機づけで声かけをされた子どもの次の行動は、「グローブ忘れたら怒られるからグローブ持っていこう」となるのです。これはゴールがずれていますよね?

この場合の子どもゴールは恐らく「野球が上手になりたい」「試合に勝ちたい」「試合に出たい」などといったものになるはずです。

そもそも普段からこのような声掛けをしていれば普段から子ども達は自分で考える思考が身についていると思いますから、「試合に備えて準備しないといけない」といった思考になり、グローブを忘れるなんていうことを防ぐこともできるかもしれないのです。

忘れ物をしたら試合に出られないわけですから、それに自分で気づくことが大切です。

忘れ物をした本人が一番「やばい」「どうしよう」という気持ちになっている訳ですから…大人はフォローしてあげないといけませんよね。次につながる声掛けをしたいものです。

失敗してもリカバリーできるということを子どもには教えたいものです。

野球にしても勉強にしても、怒られるから失敗しないようにしようと思わせてしまうのが1番良くないし、成長にはつながらないと思います。

失敗しないようにと考えるより、成功するようにどうすればいいかを考えた方がポジティブですからね。

上手くできるようになるにはどうすれば良いかを自分で考えるよう声掛けすることで子どもの可能性を伸ばすことが可能ではないでしょうか?自らもっとやりたい、もっと上手くできるようになりたいと思えるような誘導です。

大人も常に試行錯誤です。人間はすぐに楽な方向に逃げがちです。声掛けも子育ても人材育成も…

楽してはいけません。どうすれば良い方向にいくのか?答えはその都度違うと思うので、色々と試行錯誤が必要だと思います。

子どもに怒っても仕方ないですからね。怒りたくもなる気持ちは重々承知です。私も怒る時はあります。

外発的動機づけも絶対ダメということではありません。必要な場面もあります。結論は使い分けです。

外発的動機づけを時折使いながらうまく、内発的動機付けの方に持っていくことで子ども可能性は大いくなるという話でした。

子どもは可能性の塊です。また、会社でも同じ。人は可能性はいつでも秘めています。

子育てや人材育成、教育の立場にある方は人の可能性を存分に発揮できるような環境を作ってあげたいものです。

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