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原点~上橋菜穂子という作家~

私が本好き、自然好きになった作家、上橋菜穂子さんについて書こうと思います。

はじめて読んだ彼女の本は「獣の奏者エリン」という作品です。
まだ文庫本ではなかったハードブックだったころに好きになりました。



獣の奏者エリンのあらすじ
獣ノ医術師の母と暮らす少女、エリン。ある日、戦闘用の獣である闘蛇が何頭も一度に死に、その責任を問われた母は処されてしまう。孤児となったエリンは 蜂飼いのジョウンに助けられて暮らすうちに、山中で天を翔ける王獣と出合う。その姿に魅了され、王獣の医術師になろうと決心するエリンだったが、そのこと が、やがて、王国の運命を左右する立場にエリンを立たせることに……。(上橋菜穂子 公式サイト 木漏れ陽のもとで)

小さい頃、私の親が離婚した時にこれにどハマりというかエリンと自分を重ね合わせて読んでいました。

エリンから見た大人や身近な同い年の子の印象、自分を取り巻く自然の摂理への不可思議さが幼心に響いたんだと思います。

今、もう一度読むと王獣や闘蛇って言葉がわからない他人の象徴なのかなって思うんです。

獣だけど人と同じように子を成し、我が子に愛情を、何か危機が迫れば他に牙をむく。


それは当時の私から見た他人そのもの。
時に優しく、苛烈なもの。


アニメを見ていた方はわかるかもしれませんが王獣、闘蛇が戦うシーンが時々版画のような絵になるんです。幼い私にとって誰かの激情に触れるとはフィルターが一枚変わるようなそんな感じだったんです。


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