湯上がりに見たオリオン座
明日は大晦日だが、全国的に天気は良くない。
今日が、年内最後の好天ということで、夜空も星が見えるだろうと思ったら、案の定、南東の低い位置にオリオン座が見えた。
私は、マニアではないが、学校で習うような星座の知識はあるので、ぱっと見「砂時計」のような形をしたオリオン座が目に入ったときは、ちょっと感動した。
ちなみに、望遠鏡とかはいらない。肉眼でハッキリ見える。
今夜は、防寒対策もバッチリした上で、近くの温泉に行き、1年の疲れを洗い流してきた。
湯上がりに星がきれいに見えたので、しばらく眺めていたらオリオン座に気づいたということである。
オリオン座を私が湯上がりに見たのが、19時30分ごろだったのだが、そのオリオン座は、太陽と同じように、東から南へ動き、明け方には西へ沈む。
もし皆さんが、このあとオリオン座を見るとしたら、南東ではなく、南の方角に移動しているだろう。
この時期は、山に登ってご来光を拝みたいという人が、例年少なからずいる。
私は冬に山に登ることはオススメしないが、どうせなら、星座の知識を身につけて、いざというときの道しるべにしてほしいと思っている。
私も経験があるが、山に登ると、方角が分からなくなることがある。
晴れていれば、太陽の位置でだいたいの方角が分かるが、予定より時間がかかって日没までの下山に間に合わなかったときは、星座の知識が多少は役立つ。
もちろん、方位磁針やアプリで方角や現在地の把握は可能である。
どうせなら、原始的な方法でチャレンジしてみるのもよいだろう。
ますますデジタル化が加速していく世の中で、少しずつ私たち人間の感性がマヒしていっているような気がする。
日食とかオリオン座流星群とか特別なイベントのときだけ熱狂するのではなく、日常的に空を見上げて、雲の形や星の動きをボーッと眺めてみる。
そんな時間がないくらい、あるいは、そんなことに関心を持てないくらい、人間が自然に向き合えなくなったら、いつかは自然は牙をむくだろう。
異常気象で地球全体に危機が迫っている現代だからこそ、今も変わりなく私たちにロマンを与えてくれる星空に感謝して、1年を締めくくりたいものである。
繰り返すが、明日は、全国的に天気が良くない。
名古屋や大阪は、午後から晴れるようだが、年内の星空の見納めは、地域によってはこのあと明け方までの間かもしれない。
イルミネーションの光が邪魔して、見れないところもあるだろう。
イルミネーションか星空か、どちらを選ぶかはあなた次第である。