50代からはじめるキャリア改革!となきちさんが伝える「幸せの教科書』
50代になったからこその価値を生かそう
ある程度年齢がいってくると、今の暮らしを変えることが面倒になってきます。今までに築いてきたものを失うのが怖いこともあるでしょう。
自分は今のままでいいのだろうか……?そんな漠然とした将来への不安や疑問があっても、現状維持バイアスの方が強く、新しいことに挑戦する勇気がでないということはありませんか?
今回は、50歳を過ぎて今までの生活を全て精算。四国から上京し、東京で新たな生活をスタートさせた、となきちさんにお話を伺いました。
となきちさんは、シングルマザーとして25年間、香川県で会社員やフリーランスとして働き、女手一つでお子さんを育ててきました。キャリアコンサルタントとして、カウンセリングで向きあってきた人は2,000人以上。ところが、それら地元で築いたクライアントとの関係も全てを精算して引継ぎ、上京して新たな生活をスタートさせました。
**Bunbun:パートナーの方について上京されたということですが、ずいぶん思い切りましたね!
となきちさん:当時は彼が東京に行くと言うので、出張に行くのだろうな、くらいにしかとらえていなかったのです。ところが、だんだんどうやら本格的に引っ越すつもりだと分かってきて……。
**Bunbun:えっ!それはまた、大きな誤解でしたね。大丈夫でしたか?
となきちさん:さすがに今の年齢になると仕事もありますし、若い子と違って、ただ「彼についてゆきます」というわけにはいきませんので、2人で具体的にどれだけの費用が必要なのか?など一つ一つ洗い出してじっくり話し合いました。
**Bunbun:現実的ですね。
となきちさん:それでどうやらやっていけそうだということが分かってからが大変でした。彼は仕事で先に東京へ来ていたのですが、ウィークリーマンションでしばらく暮らしていました。その間に、私は香川でのクライアント先へ後任を紹介して、一つ一つ仕事を引き継いで東京移住の準備をしました。上京後も何度か引っ越しし、今は千葉方面の駅から徒歩1分の眺めの良いマンションに住んでいます。
**Bunbun:仕事をリセットするのは大変でしたよね。
となきちさん:はい、香川ではフリーランスとしてキャリアコンサルタント、webライター、PCインストラクター業をしていましたので、それぞれのクライアントへ伝えて、後任を紹介して、仕事を精算していくのに時間がかかりました。
**Bunbun:すべてリセットとは、収入面から考えてもかなり勇気が要りますよね。フリーランスとして活躍されていたようですが、どのような経緯があったのですか?
となきちさん:私は28歳でシングルマザーになりました。その時に、ワープロを習い始め、Windows95発売の時にPCインストラクターになりました。その時も、とりたててパソコンが得意ということはなかったのですが、これからの時代はこれだ、という思いがありチャレンジしました。それからパソコンの指導はのべ、10000人を超えています。
**Bunbun:パソコンを教えるというと生徒さんはどんな方が多いのですか?
となきちさん:いろいろな方がいらっしゃいます。それこそ、電源の入れ方から教える場合もありますし、エクセルやワードといったビジネス書類作成のための会社からの依頼もあります。
**Bunbun:キャリアコンサルタントも同じような流れでしょうか?
となきちさん:もともと派遣のコーディネーターをしていたことから、就職希望者の面談を受けていました。その頃からいろいろな人の話をよく聞いて相手の課題を見つけて整理するというのは得意だったと思います
そんな中30代~50代の女性の相談にのることが多くなり、女性のためのキャリア相談会を定期的に開催していました。
**Bunbun:一見、関係のなさそうなことでも、それまで積み上げてきたことが役に立っているということですね。
となきちさん:はい、自分がやってきたこと全てが繋がっていると考えています。例えば子育てしている時のPTA活動もコミュニケーション力のアップに役立っています。あとはそこから始まる「修行」ですね。
**Bunbun:それだけ頑張って積み上げてきた仕事のキャリアを精算して東京へ移住するのはかなり勇気がいったでしょう?
となきちさん:そもそもは香川で息子が大きくなって一息ついた時に、ふと自分の人生このままでいいのかな?と思うようになりました。そしてこのまま時間が過ぎていって、このまま死ぬんだ…と思ったら、では自分は10年前どうだったのか?そして10年後どうしていたいのか、いろいろと考えました。それでフリーランスになって活動していたのですが、その全てを精算して上京することになりました。ところが、そのあと2020年にコロナが発生して対面でのコンサルティングやお教室でのレッスンが難しくなりました。そこでオンラインに切替ようとしたのですが、オンラインができないお客様がいらっしゃったり…。試行錯誤の毎日です。でもそんなそれまで私の生きてきた道(キャリア)が私にとって尊いものだと気づけたからこそ、もっと豊かに生きることをテーマにしたいと思えるようになりました。
**Bunbun:そんな想いが電子書籍に詰まっているのですね。
となきちさん:はい。そこで初の電子書籍「ちっちゃな幸せを毎日みつける教科書」を出版しました。キャリアコンサルタントとして、これまで多くの女性が自分の価値に気づく手助けをしてきた中で、よく「私には何の取り柄もない」と言われる方がいらっしゃることが気になっていました。でも取り柄がない人なんていません。他の人から見たらすごいことを自分では当たり前に思っていて、それが強みだと気づいていないだけです。そんな自分で作った壁を自分で溶かすことの大切さを伝えて、自分の中にある幸せの種を見つけ、それを育てる手助けができればと思っています。
この本は、Kindleの4部門で1位を獲得しました。
取り柄のない人なんていない
となきちさんは、キャリアコンサルタントとして、これまで多くの女性が自分の価値に気づく手助けをしてきました。「キャリアコンサルタントの仕事は、人々が自分のキャリアや職業に関して迷っている時に助言やサポートを提供することです。誰にでも取り柄があります。それを見つけ、生かすことができます」
**Bunbun:それで、お父様から電子書籍の読み方がわからないと言われたのですって?
となきちさん:はい。「電子書籍を出版しました」と宣伝していたのですが、父から「電子書籍ってどうやって読むん?」と電話がかかってきました。「パソコンとか、スマホで読むんよ」と言ったら「ほしたらどうやって買ったらいいんかいの?」と。
**Bunbun:すごいですね!娘の本を読もうとしてお父様、頑張られたのですね。
となきちさん:日常生活でYouTubeを見たり、インターネットは当たり前になっているけれど、電子書籍それ自体読めない人もいるのだと気づきました。
**Bunbun:いろいろな人に寄り添ってその人に合わせたアドバイスができる、となきちさんならではの気づきはこんなところにもあるのですね。
となきちさん:パソコン教室の時は、それこそ電源の入れ方から教えなければならない方もいらっしゃいました。便利そうだから習ってみたいけれど、それを使って何をしたら良いか分からないという方も多かったのです。そんな方のためにメニューを考えて教えていた経験が役に立っていると思います。
**Bunbun:最後に、50代女性に向けてメッセージをお願いします。
となきちさん: 50代になっても、スタートを切るのに遅すぎることはありません。これまでのキャリアはすべて財産です。取り柄のない人なんていません。自分の未来をデザインし、「会いたい」と思ってもらえる自分になることが大切です
となきちさんについて詳しく知りたい方は以下のリンクからご覧いただけます。
プロフィール
となきち (菅瑛祐子)/ webライター キャリアコンサルタント
キャリアカウンセリング:2000人
PCインストラクター