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人手不足なんてウソだよ。

昨今何かと話題になる「人手不足」

少子高齢化が深刻であり、働ける若い人がいない……
といった論調だろうか。

既にタイトルにも書いたが、それはウソだろう。

もちろん統計的にはそうなのかもしれない。
実際に少子高齢化は進んでいる。


とはいえ、東京や大阪などを中心に
タイミーや派遣社員などの身分で生計を立てている方々がいるのも事実だろう。

念のために書いておくが、私はそれを悪いことだとは思わない。

働き方は様々である。

責任のない派遣やアルバイトなどで働いていたい。
そう思う人はいるだろうし、
本人がそれでいいのなら、それで構わないだろう。


もっとも、そうではない場合が多いから問題なのだが……


そもそも論「人手不足」などと騒いでいるのはどんな業界か?

ここで人が足りない企業と書くと、同じことを永遠に繰り返さなくてはならなくなるため、書いてしまおう。

以下は厚生労働省が公開しているデータだ。

9月地点での求人倍率は1.24と、コロナ禍以前の数値回復には至っていない。


最近ではchatgptなどのAIが発達していることに加え、
効率化やDX化といった世間のトレンドもあってか、
情報通信業は求人が多くなっている。

また、産業別に見てみると、基本的には昨年よりもマイナスになっている
業種も多い。

また、世間一般では
飲食・小売り・建設・介護・物流……

などといった仕事は常に不人気であり、
選ばなければ仕事はある……といわれている。


と、ここまで書くと確かに人手不足のように感じるかもしれない。



では、そもそもなぜタイミーなどで働いている方々がそれなりにいるのか?

単純なはなし、本当に人手不足なら、スポットで働いている人を雇えばいいだけだろう。

差別するわけではないが、前科がある……
などの方ならなばともかく、
特に定職についていないタイミーなどで働く人々を
そのままスカウトしてアルバイト・社員にしてしまえば話は早い。

が、それをしないのはなぜか?

恐らくだが、大きな原因の一つは年齢だろう。


日本では昔から「35歳転職限界説」という伝説が存在する。

読んで字の子如し、35歳を超えると転職できなくなるということだろう。


実際にネットの声を聞いてみると、それはあながちウソではないらしい。


が、結局のところ、これは年齢を理由に断っているだけだ。
企業も未来がある若い人を採用したい……
というのは本音だろう。

が、本当に人手不足ならそんなことは言わないだろう。

なんだかんだいって、選ぶ余地があるのだから。


もう1つは、やはり経歴だろう。

私もそうだが、新卒で入った会社をすぐに辞めた人は就職しにくくなるという。
最近は人手不足だからといって、昔よりは転職しやすいらしいが、それも本当かどうかは分からない。

加えて、新卒就活の時を思い出して欲しい。

超がつくほどの有名な出版社や総合商社に入社できる方はどんな方だろうか?

例外はあるかもしれないが、有名な大学(院)卒で、
恐らくなんらかのスポーツ経験や留学経験がある、
1芸持った方々だろう。

この企業の人事の方々は、きっと人手不足に悩まされたことなんてないだろう。

人は無限に応募してくるのだろうから。


と、このように、
人気企業はいつだって人気で、応募してもすぐに席は埋まるだろう。

もちろん社会的なステータスを得ることができて、給料も高い、福利厚生も充実していて、至れり尽くせりだろう。

そのような「選べる」企業は、人では足りている。


では足りないと言っているのはどこか?


その反対の企業。
中小零細で、もっと言えば、
給料・福利厚生なども他と比べて魅力がない所だろう。


失礼を承知で書くが、そんな所に優秀な方は来ないだろう。


が、このような企業は、かといって、
誰でも入れるわけではない。

やはりその企業も優秀な人が欲しいのか、
それなりの経歴などは重視する。

空白期間がある方や学歴などがパッとしない方は落とすだろう。

もちろん企業にも選ぶ権利があるが、
本当に人手不足ならそんなこと言ってられないだろう。


なにが書きたかったかというと、
人手不足とはいうが、実際は企業側は労働者を選ぶ。

それくらいの「余裕」はあるということだ。

そして労働者が選ばれる立場である以上、
やはり履歴書の空白期間や職歴・学歴は常に求められる。

人がいないのならそんなことは気にせずに、
そのまま雇って仕事を教えればいいのに……
とは思うが、
教えるのもコストはかかる。


とはいえ足りないのに選んでいる場合か?
とも思ってしまう。


結局のところ「以前よりは」人手が集まらなくて苦しい……
というだけで、本当はそうでもない……
というのが現実だろう。

最初に示した求人倍率も、そこまで高くはないのだから。




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