平凡の圧倒的なちから

書かずにはいられない
描かずにはいられない
本を読まずにはいられない
映画を観ずにいられない

内省する
創る
書く
推敲する
直す
考える 考える
毎日 そんな具合だ

TVのバラエティ番組を垂れ流しして
一日が過ぎていく人がいる
誰かの噂 文句 新発売のお菓子
被災者をかわいそうだと言いながら
蜜柑を食べる
そんな
圧倒的に凡庸で幸福な人たち

文学など必要としない人たち

そんな人たちの前で
私の言葉は意味をなさない

特別な努力もせずに
普通の家庭 経済力 愛情を受けて育ち
そのまま普通に暮らし 死んで行ける人たち

年に数回の旅行と月数回の外食
母の日にはカーネーションを贈られる

平凡は圧倒的に幸福で強い
私にはなす術がない
どれほど頑張って できる事が増えても
私は永遠に不幸だ


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