ヴァレリーの『テスト氏』 Monsieur Teste
(6月9日のこと)
2系統のトップのうち、こちらの本から読むことにした。
ヴァレリーの『テスト氏』(Monsieur Teste)は昨日読了。
「あいだ」に動くことに
ただ素直になりたいだけなのに、
そこに大切なことを見つけたのに、
立ちはだかる永劫の壁があるらしい。
日本人が世阿弥の『風姿花伝』で
感覚的、直感的にわかることが、
彼の国の人たちは、
こんなにも言い訳をしながら
論じなくてはいけないのかと、思った。
われわれが、自分自身の思想を、あまりにも、他人の思想の表現にしたがって測定しずぎるということがわかった! (P.18)
精神と精神のあいだに立ちはだかる永劫の壁が崩れてゆくと思わせるような、そういう言葉さえも---彼の心にうかんだかも知れぬ。(P.27)
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