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読んだ小説を褒めながら紹介するnote 〜『千歳くんはラムネ瓶のなか』篇〜

 どもです、御子柴です。

 ここ最近は「自分を構成するマンガ」シリーズで書いてましたが、今日は久々にライトノベルの紹介です。

 一応続巻3巻すべて所有済みですが、何とか積んでた第1巻のみ読破という状況。
 まぁ、でも、良いよね。ひとまず。

 

 ということで、参りましょう。
 好きなラノベの紹介的なアレ。
(改題:『#読んだ小説を褒めながら紹介するnote』)

 

 この主人公、最初はシュートも決めたがる10番かと思っていた。
 本職は思った以上に、泥臭い仕事が好きな攻撃的ウイングバックのような気がする。
 ――元野球部だけど。


 

 

『千歳くんはラムネ瓶のなか』

 さて、今日紹介するのは、コチラ!

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『千歳くんはラムネ瓶のなか』

 

 とってもとっても、私好みのタイトルです。
 ぱっと見で解らない方が好きです。

 第13回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作。
 これを優秀賞に選んだ、選定に関わるすべての方に敬礼!
 作者・裕夢先生、とんでもないのをぶっ込んできた!
 そんなことを思ってしまいます。

 表紙イラストは、ラノベイラストのお仕事は初めて(ソシャゲやゲームイラストがメイン、とのこと)である raemz 先生が描く、本作ヒロインのひとり・柊 夕湖《ひいらぎ・ゆうこ》。
 とってもカワイイでござる。
 ――えーっと、何カップだったっけ。


 閑話休題。


 ちなみに、公式略称は「チラムネ」。

 鮮やかすぎて尊敬します。
 ありがとう、神!

 


『チラムネ』はこんな作品

 主人公は高校生・千歳 朔《ちとせ・さく》。

 舞台となる藤志高校における、スクールカーストのトップに君臨するこの男。
 つまり、リア充中のリア充

 頂に立つ男から見た青春ラブコメ。

 しかもこの主人公、しっかりと意思を持って君臨してます。
 その姿、さながら、ズラタン・イブラヒモビッチ
「神じゃないとどこが優勝するかなんてわからないよね」と記者に言われて、「何言ってんだ。神ならお前の目の前にいるだろ」と返したことで有名なサッカー選手ですが、この千歳くんったらそのニオイがします。

 ガガガ文庫さんの公式ブログにもセリフの抜粋がされているので、こちらでも書かせていただきますが。


「他人の言葉を上から目線に感じるのは、自分が下から目線になっているからでもあるんだぞ」

 

 ヤベエよ、ヤベエよ。

 漢・千歳 朔、ヤベエよ。

 ほら、もうこの時点で独創的だもの。


 まぁ、本人曰く、カーストトップに居るのも大変なんだぜ、という話。
 ……うん、そうだろうなぁ。

 まぁ、ちなみにそんな彼。
 学校の裏コミュやら何やらに、あること無いこと書かれるという「有名税」の被害者でもあるわけですが。
 ね、悲惨よね、さすがに。『5組の千歳朔はヤリ○ン糞野郎』とかさ。

 そんな彼ですので。
 根も葉もないことを書き連ねるような輩とは連みません。
 彼の周囲は、同じようにスクールカーストのトップに上り詰め君臨できるような、そんな美少女たちだらけです。

 人呼んで、――――えーっと?

  「Yuko Hiiragi Angels」、「海人ダイナマイトボンバーズ」、「カズ・クリエイティブ・エージェンシー」、「YUA5」、「青海デンジャラスチャレンジャーズ」、「それは悠なる月のように」の面々ですか。

(「おい、イチバン大事なチーム千歳が抜けてるぞ」)




『チラムネ 1st』はこんな感じ

 じゃあ、そんな中の、誰とイチャつく――――


 ――――のかと思いきや、1巻はそうでもない。
 特定の誰かとってわけじゃなく、ハーレム展開なわけだけど、ここで素直にハーレムにしないのがこの裕夢先生の凄さというか、受賞作としてのもの素晴らしさになるわけですけども。


 第1巻の千歳くん、テキトーな雰囲気の担任の先生(たまーにいるんだよね、こういう高校教師w)に、或る引きこもり生徒の更生を頼まれるわけです。

 かったるそうにしながらも、ハーレム構成員を日替わりで連れていくわけです。

 ――おいおい、それを引きこもりに見せるのかw なんてことは思ったりするわけですが、そこは千歳くんらしさってことで。

 ま、何だかんだで成功するんですけど。
 そう。何だかんだで、ね。
 ここ、必見


 で、その引きこもりを連れ出した後が、また痛快なわけよ。
 ここから先はネタバレ防止ってことで書かないけれど。
 気持ちいい展開よ。
 リア充嫌悪とか勿体ないよ。
 それこそ、これよ。
 もっかい出すよ。

「他人の言葉を上から目線に感じるのは、自分が下から目線になっているからでもあるんだぞ」



 何ですかね、この――。
 何と言いますか。

 ラムネ瓶の中でからからと音を立てているビー玉を眺めるような心境。


 それくらいの距離感でこの子たちを見てたら、何だか楽しそうだな、と思える雰囲気。
 でも、実際に触れようとするならば生半可なことをしていたらダメで、それ相応に為すべきコトを為しているべきだな、とも思えるこの感じ。

 世襲制でない世界で上に立つって、何だろな。
 そんなことを考える――かどうかは別として。 

 そういう意味では、『問題作』なんでしょうね。



 あ、私ですか?

 朔くん、大好きッスw

 こういう、かっこつけているときに「俺っち、かっこつけてますー」感をちょっとだけ出せて、でも本当に決めなくちゃいけないところでバシッと決めていける『2.5枚目』が大好きなんです。

「あはは、わかるわかる!」が時々、「わかるわか……いや、ねーよw」になるときとかね。ああいうひねりも大事。

 あ、あと、個人的には、引きこもり少年・山崎健太のツッコミ能力の高さも好き。

 

総評 ~これはただの青春ラブコメではない~

 この総薦イケメン(自薦・他薦を含むので)の生き様、とくとご覧あれ!
 そう言っておきたい作品です。


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