界の軌跡感想(ストーリー周り編)

どうも皆様ごきげんよう。
フィーが元気で今日も嬉しい。
嵩音ルイです。

さて、システム関係のところは前回の記事(下記参照)で散々書いたので。

今回はストーリーについてです。
あ、ネタバレとか気にせずに書くので今後プレイ予定の方、プレイ終わってない方はお気をつけを。

・主人公三人システム

創の軌跡に味を占めやがってシリーズ。

アークライド解決事務所一行、トールズ一行、ケビン+ピクニック隊一行の三チームに分かれ、各々の視点からゼムリア大陸を取り巻く謎に迫っていくストーリー。

クロウやアルティナ、ケビンなんかの懐かしい顔ぶれに久々に会えたのは結構嬉しかったですね。

関係ないですが、クラウ=ソラスが盾の形になってしまっていることに嫁が少々不満を抱いていたのが面白かったです。
あの形でいてほしいらしい。わかるけど。かわいいけど。

三人の思惑で共和国各地を巡っていくのは割と良かったんですが、ちょっとだけ思ったのはこの三パーティがリアルでご対面したのが序章だけってのはやっぱりちょっと寂しかったですね。

《創》なんかはクロスストーリーを謳っていたこともあって、各々のルートが結びついたりするじゃないですか。
クロスベル解放を目指すロイド、皇子の誘拐犯を追うリィン、自我を持った人形を託された意図を探る《C》。
三者三様の目的で動くうちに相互に影響を与えあったり、剣を交えたりして、最後は共通の目的のために一つになる。

過去作と同じことしてもしゃーないだろと言われればそこまでですが。
でもやっぱりなんの交流もなくただただ三視点として話が進んでいきますってのはやっぱりちょっと寂しいと言うかなんというか。
折角なんだし絡んでくれよの気持ち。

まぁ、全然楽しかったですけどね、どのルートも。
思ったよりピクニック隊好きだったんだなって気付きましたし、ここにケビン投げ込んだら面白いに決まってるだろってね。

リィンは名シーン生産機でしたね。
vsシズナもvs老師も、映像が良すぎる。

ヴァンもキメるところはキメてくれるし。さすが我らが所長だぜ。

・軌跡特有のクセは変わらず

軌跡シリーズって、わりとストーリーの書き方だけ見るとどれも大体同じなんですよね。

主人公が各地を渡り歩きながら様々なクエストをこなし、そこで事件が起きる。
事件が謎を呼び、謎が謎を呼ぶ。
そうして各地を巡って集めて積み上げた謎が、最終章で一気に明かされる。
全ての点が次々と線で繋がっていく感じが面白いんですよね。

とまぁ、今回もその例に漏れず。
宇宙計画の真の狙い、暗躍する博士、謎の勢力、非協力的なCID、謎の勢力、様々な意思で動き回る各勢力、仲間の離脱、さらに謎の勢力。

これらがラストダンジョンの最後の最後でようやく全てが一本に繋がる。

いやぁ、ボリューミーでしたね。
まさか普通にプレイしてて100時間超えると思わなんだ。丁寧にやってたってのはありますけどね。
「打ち上がるロケットを眺めながらエンディングとか流れ出したらどうしよう……」
って不安と戦ってたよ、ぶっちゃけ。
そんなことはなかったけれども。
ちゃんと明かされた真実は面白かったよ。

ただ真の意味での盛り上がりが最後に集約されてて、ストーリー進める度に一を解明する間に十の謎が増えるみたいな感じだったので情報量で殴られがちではありましたかね。

あとこれ《閃》あたりから顕著になってきた軌跡シリーズのあんまり良くなさそうなところなんですけど、増やしたキャラを活かしきれてないよなというやつ。

空気になってしまうキャラを作らないようにと配慮してくれてるのはわかるんですが、そのせいで合間合間の余計なセリフが増えてストーリーのテンポに影響があるというか。
ヴァンと敵が喋ってる間にちょくちょく仲間が口挟んでくる奴。あれね。
無くせとは言わんけどちょっと多いよなぁと思ってしまう。

基本全員まとまって行動して、分担とかもしないのでそうなっちゃうんだろうな……というね。
章ごとに連れて行く仲間が変わったりしても良かったのよ。《閃》の各地への出張の時の班分けみたいなノリでさ。

・恋愛に真摯に向き合ってくれた

これ。
これよ。
何よりもこれがデカすぎる。

《空》を思い返した時に、何が良かったのかなと考えてみたんですよ。
ティータとアガットの互いが互いを大切に思う感じとか。
オリビエとシェラ姉の気さくでありつつも互いを尊重してる感じとか。
ジンとキリカのもどかしい感じとか。
クローゼがフラれるとわかっててヨシュアにアタックするところとか。

エステルとヨシュアが大切な家族という存在から運命のせいで離れ離れになり、それでも足掻き続けた結果再び巡り合って唯一無二になる感じとか。

男女の関係をすごく丁寧に書いてくれてたんです。《空》はね。
なんならケビンとリースもそんな感じじゃないですか。
その甲斐あって今回のケビンが痛ましくて仕方なく思てるところもあると思うんですよ。
早く来いリース。

《零》《碧》ではロイドと親密になるキャラをプレイの仕方次第で決められたり。
《閃》に至ってはプレイアブルの女キャラほぼ全員がリィンに惚れて「好きなの選べよ」とかいうえらい事態になってたりして。

そしていよいよ《創》ではロイドとリィンに話しかけてくる女性キャラがみんな頬を赤らめて思わせぶりなことを言うとかいうトンデモなことになってましたけども。

なんで?っていうね。

《碧》では親密になる相手に女性を選んだ場合、ロイドはしっかり丁寧に気持ちに応えてくれてたのでまだ許せるんですよ。
(じゃあ《創》で誰にも煮え切らない感じになってたのはなんなんだよってなってしまうが)

リィンだよ。何だお前ナヨナヨするな。ビシッと一人に決めて一人を愛してくれよ。

そんなわけで《閃》や《創》を見てると、恋愛方面に関してはプレイヤー任せにしてストーリーへの描写はもうやるつもりないのかなって印象だったんですよ。
ピクニック隊の人間関係は丁寧に書いてくれてましたけどね。

からの、からのよ。
《黎》ではあくまでアニエス以外のメンバーとはビジネスライクなところから先に来ることはなく。
元カノのエレインとはちょっと湿度の高いやりとりがあったりしますが、他の女性キャラがしゃしゃり出てくることはなく。
(ヴァンがそうならないように一線を引き続けているってのはありますが)

なんというかこう、「好きな女性キャラを選んで主人公とイチャイチャさせよう!」みたいな面持ちで軌跡をやりたいわけじゃないんですよね。
イイ男とイイ女が居たらすぐ恋愛沙汰になるに決まってんでしょ?みたいなのでもなく。
人が人に惚れるのは相応の理由がありますよ。主人公になるような奴は相応なんでしょうけどもね!

ロイド・バニングスにしたって、僕は吉報を聞きたいんですよ。
ずっと頑張ってきたんだから、しっかり恋愛をして、しっかり結ばれてほしいんです。
相手がエリィでもリーシャでもティオでもノエルでも、公式が選んだ相手なら僕はそれを受け入れる所存です。
なんならワジでもいいよ。
ランディは浮気になるのでダメです。

個人的にはエリィと結ばれてほしいけどな!

でも「それ」を僕が選んで「これが僕の思う正解です」ってあんまり言いたくないと言うか。軌跡って別にギャルゲーとか乙ゲーじゃないじゃん。

なので、ヴァンとエレインの関係、同じくアニエスとの関係、この辺りを丁寧に書いてくれてるの個人的にかなり嬉しかったんですよね。
まさか告白シーンまでやるとは思ってなかったですもん。
エンディングの伏線になってるなんて夢にも思わなかったけどさ。

同様に、スウィンとナーディアの関係もしっかり深掘りしてくれて嬉しかったり。
スウィンが無敵の男になってんの面白すぎるんだけれどもさ。

なんかアニエスルートが勝つんじゃないか?とエレイン派の嫁さんはハラハラしておいでですが、僕は公式の言うことに従いたいんですよ。

だからリィンも早く相手選べ。
《創》で「んで?プレイヤー君はリィンの相手として誰を選んだの?」とか聞いてくるな。
お前が選べ、リィン・シュバルツァー。

……個人的な熱い想いのせいでだいぶ話が逸れてしまったので、軌道修正します。

・至宝登場のワクワク感

やっぱり女神の至宝が出てくると軌跡やってる感出てきてたまらんですね。

刻の至宝。
今回、ゲーム中にやけに『時間』にかかわるギミックが多かった(ZOC、時間の流れが異なる空間、技術力がおかしいMK、《残滓》一行、過去現在未来が入り混じるetc…)ので、絡むとしたら時属性だろうなと思ってたのでビンゴでした。
実際には上記の奴らは一つも至宝に関係なさそうなので、当たってるようで当たってない考察だったんですけども。くそぅ。

他の至宝が霞む程度にはトンデモ性能引っ提げて出てきたので度肝抜かれましたけども。
それ故の絶望感もひとしおでしたね。他の至宝は「何とかなる感」が多少はあったんですが、こいつ付け入る隙がなさすぎません?
苦労して壊しても巻き戻しで再生できるの狡すぎる。全てを理解して絶望してるオペレーターの女の子の演技良かった。

からの怒涛のエンディングですよ。

実際ゲネシスを使ってアニエスが何を起こしたのかもイマイチ把握できてないので、今後が待ち遠しいところです。

・いや終わらんのかい

まだ続くんかい。
いやまぁそんな気はしてたよ。
《残滓》関係なんにも片付いてない状態で「次のエビソードでやり込み要素全部終わりね」って言われてめちゃくちゃビックリしたし。
ああこれ続くんだろうな、ってのは80時間くらいプレイしてロケットがなかなか打ち上がらないあたりで察してはいました。
ここから怒涛の勢いで話が進むに半分、ある程度の区切りを以て続編にぶん投げるで半分でした。
後者なんかい。

地下シェルター、ラストダンジョンなんかい。
そんなつもりでプレイしてなかったよ。
てっきり《碧》で言うところのオルキスタワーみたいな扱いなんかなと思ってたわ。
そういえばBGM壮大だったわ。

てっきり《創》と同じ立ち位置の作品だと思ってたので戸惑いましたが、つまり《閃III》と同じ立ち位置なのねと思ってストーリーわ振り返ると色々腑には落ちました。
それにしたって投げっぱなしが過ぎやせんか?とは思いましたが、それはそれとてここからどういう方向性にまとまっていくのか非常に楽しみなのもまた事実。
It's 二律背反。

・気持ちの整理と評価に困る

そんなわけでストーリー上で片付いてない問題が多すぎるのもあって、正直《界》単体での評価ってし難いなという結論です。
《残滓》の正体とか《身喰らう蛇》の目的とか、なーんもわからず伏線だけ持たされて廊下に立ってる感覚なので。
つまりノバルティスやリゼットは今回の世界線に「巻き込まれた」ってことでいいんだよな?ってのも正鵠を得ているかどうか微妙なところ。
《界II》になるのか、それとも違う漢字を引っ提げてくるのか。
何にせよ完結編をやり切らないことには評価しきれないなと。

数年は待つつもりなので、期待してるよファルコム。

・総評

良くも悪くもいつものファルコム、いつもの軌跡シリーズ、という感じでしたね。

刻の至宝の存在により一気に物語が進んだ気はしますが、まだまだ残し物が多すぎるので。全て片付くことを祈ってはいますけども。

正直ストーリーについては思うところはありまくるので、これ全部が続編で解決するなら《界》としての評価も変わる気はします。

まぁ、キリよくならん続き物になるなら分けてくれるなよという気持ちはちょっとだけあります。

結論:ぶっちゃけ僕もエレイン派です。

キャラ単体で見たらシズナなんですけどね。私服が好き。

それではまた。

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