エロビデオ屋の独白#X「死体と塩」
唐突に個室ビデオ屋時代のエピソードを思い出したので、簡潔に書いておきます。
23年の年始のある日、夕方頃の出来事。一人の客が入店してきた。
年は50台といったところ、体形は太り気味、そして強烈な異臭を放つ、そんな客だった。
その異臭というのが尋常ではなく、カドショのオタクとか風呂スキップ民なんて話にならないくらいの異臭だ。ベトベターとかドガースの臭いは多分こんなもんなのだろう。
鼻をつんざく悪臭に耐えながらその客を部屋に通した後、ぼくは退勤の時間になったのでちゃちゃっと家