エロビデオ屋の師走(ダイジェスト)
先々週のことなのですが、いつも通りぼくが半袖で勤務していると
「体調管理も仕事の一環だからね」
と、金丸さんから薫陶を受けた。
うちの職場は最低限度の人材で回しているため、一人でも働けなくなると同じエリアの他店舗からヘルプを要請することになる。それはかなり迷惑なことなので、できるだけ体調管理はしっかりしてね、とのことだった。
ダメ人間中のダメ人間である金丸さんにしてはいいことを言うじゃないかと思い、張りのある声で「確かにそうですね、気を付けときます」と応えたのを確かに覚えている。
その翌週、金丸さんがコロナの感染疑いで丸々一週間お休みしたため、そのしわ寄せがぼくに来てしまい、半日拘束で六連勤するハメになりました。
ダセェ…
ちょっとだけ感心したぼくが馬鹿だったよ。やっぱこの人はカッコ悪い大人だ。not groovy.
そういうわけで、今月は執筆等の文化的活動がまったくできませんでした。
いろいろ書きたいことがあったのですが、間もなく師が走り去ってしまう頃なので、今月中にあった出来事をダイジェスト形式でお送りしたいと思います。
12/2 ガールズバー来店
これは既に書きましたね。直近で大変なことがいっぱいあったので女の子と杯を交わしてそれらを忘れたいのですが、そーゆー店の利用は月に一回と決めたので泣く泣く来店を断念しました。
12/3 元ヤクザと酒を飲む
ぼくの職場なんですけれど、今はだいぶマシになったんですが、10年くらい前まではヤカラの巣窟だったみたいです(客も店員も)
店員は煙草を吸いながらレジ打ちして、客は酒瓶振りかざして殺すぞとか言ってたり、こんなのが日常茶飯事だったとか。
同僚の平さん曰く、反社の店員が今よりも多くて、強姦・横領・お薬などでお縄になった人を何人か見てきた、とのこと。今は多分いない・・・かな、そんなにいないと・・・思います。怪しい人はたまにいるけど。
とはいえ、ここ10年間でぼくの職場も浄化されたので反社の店員も殺意の波動を纏った客もほとんどいなくなりました。
現在は安心して利用できる店になっているので、読者の方々もマジで金がなくて終電逃した時は来店してみてはいかがでしょうか?あ、金がある人はアパホテルに行ったほうがいいです。
で、話はぼくが女の子とお酒を飲んで愉快になっていた日の翌日のこと。
来月もあの子に貢ぐために節約するぞと、酒はしばらく飲まないぞと何度も心中で復唱しながらエロビデオ屋で労働していると
「○○さんが今夜一緒に飲まないかって言ってるんだけど」
と平さんから誘われた。
○○さん、ここではヤクザのヤーさんと呼称しよう。
ヤーさんは弊社の名物店長みたいな人で、ぼくの働いているエリアからは離れたところで店長をやっているのに、ぼくの元にもしばしば噂が流れてくる。
曰く、元ヤクザでおもしろくて面倒見がよくて頻繁に飯を奢ってくれて小指がないらしい。それ本物のヤクザじゃん。
「行きます、是非に」
即答した。ホンモノと会える機会なんてこんな職場にいないとないだろう。人生は・・・経験だ。
22時になり、ぼくも平さんも退勤した後、ぼくらは上野にいるというヤーさんの元へ向かった。
土曜日の上野は人が多い。人ごみの中で会ったこともない人を探すのは骨が折れそう・・・だ・・・。いや、そんなことなかったわ。
いた。
愚地独歩みたいなのが
キャバ嬢をつれて
酒飲んでた
わかりやすいなぁ、夜の世界に生きてる人間のオーラが目視できるほどにビシビシと放たれている。
こちらが初めましてーと軽くお辞儀をすると
「イタっちゃう??」
わけわかんないことを言ってきた。ぼくがヒーヒー言いながら働いてる間にこの人は既にデキあがってやがったな。既に言ってることが支離滅裂だ。
気狂いには気狂いをぶつけるのが一番だということでぼくもタガを外して返答してみた。
「初めましてシリウスです。至ってます。19歳です。そちらの奥さん?美しいですね」
だいたいこんな感じで、普段なら絶対にしないような返しをしてみたら意外と好印象だったらしく、その後の会話も弾むようになった。
Perfect Communication
ぼくと平さんとヤーさんと奥様(キャバ嬢)の4人で近場のイタリアンパブに入店して、1時間くらい酒と食事を楽しんだ。
ヤーさんはおそらくアラフィフ、平さんと奥様は40手前。ぼくは19歳とxカ月なので酒が入ってなかったら声も出せないような状況でしたね。ウチの職場では同世代にも年下にも会ったことがない。
勘定は全部ヤーさんが支払ってくれた。ごちそうさんです。
アルコールに脳を支配された男たちの会話は文字起こしするのも億劫なので詳述はしませんが、まぁ酷いもんでしたね。
ちなみに電話番号を交換しました。ぼくに電話には元ヤの番号が入っています。また酒席で相対したいものです(続)
12/5, 7, 10 16 おやつ
ヤーさんとの飲み会が解散した後、平さんが「電車がないから止めてくれ」とか言い出したので仕方なく我が家に招待することになった。
両親とお友達の次に家に招くのがまさか職場の先輩になるとは思いもしなかった。
宿泊代代わりにお好み焼き、パン、酒などをコンビニで買ってもらった。
ぼくは公共料金の支払い以外でコンビニを利用することはほとんどないのだが、ためらいなくコンビニで後輩と自身のメンツの為だけに1000円を財布から取り出す先輩の姿を見て「そりゃ預金残高増えないよなぁ」と思うのだった(平さんは15年エロビデオ屋で働いていて預金ゼロ)
予告なしで宿を要求するに留まらず、室内でタバコを吸い始めるそのデリカシーのなさにぼくはこの人の将来を心配せずにはいられなくなった。
ちなみに平さんはぼくの15歳年上だ。
7日、ぼくの勤務先に助っ人としてきてくれる馬主おじさんがサンマルクカフェのクロワッサンを持ってきてくれた。美味しかったです。
最近、その馬主おじさんはゴールドシップ産駒他2頭に出資したらしく、馬名を考えるのに夢中のようだ。
弊社のバイトは競馬好きが多いが、その中でも馬主おじさんは筋金入りの競馬ジャンキーなので、次に馬券を買うときは彼の知識を拝借したいと思う。
首都圏に多数の出店をしているHUBという英国風酒場がある。
以前我が家に招待したお友達に連れられて入店した時以来、ぼくはすっかりこの店の虜になってしまった。
写真は「わるーいおじさんがおさけによわいおんなのこにのませたいおさけランキング」第一位のカルーアミルク。実は初対面。
飲んでみた感想、微妙。ぼくは別に酒には甘味は求めてないのでジンでも飲みます。グビグビ。
同じく10日。去年は毎日のように「閉店前のジャスコで半額になった唐揚げを酒と一緒に喫する会」(参加者一人)を開催していたのだが、今年は仕事が忙しかったり、自転車を盗まれたりしたので、この催しは一度も執り行われなかった。
久々の開催。パクリ、モグモグ、カシャッ、グビグビ、美味い!
冬に至れば客足も遠のくと聞いていたのに、なんだか秋よりも忙しいぞ?
しかも客ダネも悪化している。奴らを相手をしていると嫌気がさしてくる。
もう無理!こういう時は酒を飲むに限る!
というわけで一時間の昼休憩(16時)でまいばすけっとに向かって走り、氷結とチーズを購入。個室にこもって飲酒ゥゥゥ!!! الفصح|《フスハー》!
勤務時間での飲酒!背徳の味!堪らんねェ!!
12/30 平さん退職
なんとこのnoteの常連である平さんが今月いっぱいで退職することになった。詳細は来年に持ち越すが、これは大変なことになった。なにせネタが一つ減るわけだから。
ごめんさなさい。年末はドタバタしてnoteの執筆が全然進まず、最後の方はは殴り書き未満の駄文になってしまいました。
来年はもっと丁寧に、且つマメな更新をしていきます。
それでは数少ない読者の皆様。よきお年を。
いや、やっぱり僕の最低な年越しにお供してください。年末年始も労働三昧なもんでしてね。畜生。