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自由詩

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2024年1月の記事一覧

詩 Q

  どこへもいけない
  どこへもいける
  ここからできるだけとおくへいく
  ここにいるままで
  ここにいるままで

夜明け前
廃棄されたコインランドリーの数々が
街の外縁を形作っている
その稜線は
あざやかなままで
あざやかなままで枯れてゆくから
わたしたちはいつも
夕景が画布を隠していることに気づかない
それでいて
徒歩のような
日々の鈴なりにどこか退屈しているのは
もどかしさでいっぱい

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