バリ島紀行 * たぶん一生覚えられない長い名前のお寺を訪ねて
プラ・タマン・ペカンフハン・サラ(Pura Taman Pecampuhan Sala)。
舌を噛みそうな長い名前のお寺。
バリ島に発つ直前にSNSで知って、急遽カーチャーターをお願いした。
なーんと、バリ島百戦錬磨のツアー会社も知らなかったお寺で、こちらが情報を提供するという珍しい事態に。
宿泊しているウブドから車で1時間ほどで到着したお寺への入り口からは、長い長い階段を下りていく。
帰りはこれを上るんかー、と早くもへこたれそうになる。
けれど、ようやく目にしたその光景。美しすぎる!
今までに見たバリのお寺の中で、一番鮮やかで神々しい。
降り注ぐ太陽の光が、神の祝福のように感じる。
赤いサロンを腰に巻いて沢登り。
清流に足を取られながら進んでいくと、涼しげな滝が待っていた。
「あなたの宗教は?」
「仏教です」
そう答えると、ガイドさんが御釈迦様の石像に案内してくれた。
バリを訪れると、何度も手を合わせる機会がある。それは日本で暮らしている日常よりも、ずっと多い。
御釈迦様に手を合わせ、この場所に導かれたことを感謝する。
日本人は神社仏閣へ行けばお願いばかりするけれど、神仏に向かい合う時、私は日頃の感謝を伝えている。
沢を下って、お寺に寄付をしたら、再び長い階段。普通に上っていくと、後ろからマデさん(前日と同じマデさん)の声。
「ちょ、ちょっと、待って! 早いよ!」
いや私よりだいぶ若いと思うんだけど!?
意外と年いってるのかな。
お寺の敷地から出ると、駐車場まで行く間にフルーツの屋台があった。試食したパッションフルーツが美味しかったので少しだけ買おうとしたら、要らんと言っているのにマンゴーやらなにやらバカスカ袋に入れられた。食べきれないので、マデさんにおすそ分け。
ホテルまで送ってもらったら、早いもので、ウブドで過ごす最後の夜が始まっていきました。