保護猫ちゃん(2匹)がいる生活
保護猫カフェの存在
今現在、うちには保護猫2匹(それぞれ約2歳と1歳くらい)が一緒に住んでいます。
1匹は先住猫キジトラのチロル(愛称チロ)、そのしばらく後にやってきた白黒ハチワレのチビクロ(愛称チビ)、今現在も元気でゴロゴロしています。
この2匹のことを語るには、まず「保護猫カフェ」というものについて説明した方がいいかもしれません。
「保護猫カフェ」とは、外で保護された猫や、保健所などに連れ込まれたり捕獲された猫たちを引き取り、猫カフェとして人と触れ合えるようにした場所のことです。
基本的には通常の猫カフェなので、様々な人たちが利用しつつ、同時に譲渡活動もしている場所となります。
ただ、保護猫の中には怪我をしていたり、病気だったり、人慣れしない子たちも多くいます。
その子達は、「シェルター」と呼ばれる別室でボランティアたちの世話のもと、少しずつ環境や人に慣れていくことになります。
こちらも同時に譲渡の活動もしています。
保護猫カフェ、私はその存在を全く知りませんでした。知ったのは、コロナ禍で保護猫カフェの経営が大変だという記事を新聞かネットで見たことがきっかけです。
今までは通常の猫カフェしか存在しないものだと思っていましたが、保護された猫たちの猫カフェがあったんですね。
チロとの出会い
1匹目の保護猫との出会いは、成り行きというか何というか、ボランティアとしてシェルターでお世話をしていたときの話になります。
仕事をしながらなので、あまり頻繁に行くことのできなかった私が久々に保護猫カフェに入ってみると、キャリーケースに入った生後1か月くらいの子猫が入口近くでミャーミャーと鳴いていました。
周囲に誰もいなかったので、気になって中を覗いたりしていると、カフェの方がやってきて、話をしてくれました。
どうやら、突然保護されて連れて来られたらしく困っている様子です。
国道を彷徨っていたところを保護されたようなのですが、親猫とはぐれてしまったか、寝床から抜け出してしまったのか、親猫の姿が全く見られなかったとのことでした。
保護猫カフェというのはタイミングによっては非常に忙しく、近くにいた私が代わりに柔らかいフードをスプーンで食べさせてほしいと言われました。
子猫自体にあまり触れたことがない状態で恐る恐るでしたが、その子猫は全く抵抗することもなく、すんなりとフードを食べてくれました。
すると、どうやらそれまでは暴れたり鳴き続けていたらしい子猫が、大人しくなったとカフェの方に驚かれました。
そして、そのままの成り行きで、ちょっと預かってくれないかと言われました。(どうやら、この子猫の預り手が見つからなかったらしい)
今まで猫自体を飼ったことがないため、その時点で驚いてあたふたしていましたが、世話の仕方などを色々と説明され、受けることにしました。
実は、ボランティアに参加する前には愛犬のルビィというキャバリア犬と暮らしていたこともあり、賃貸ですが動物可の住居だったんですよね。
ということで、その瞬間から猫が家に来ることになったというわけです。
環境づくりが大変
子猫を預かるにあたりすぐ家に帰って準備ということになり、車にキャリーケースを乗せて出発しました。
(同時にトイレや猫用ミルク、子猫用フードなど、一式を預かる)
道中の車内では、ミャーミャーと最初鳴いていて、ハンドル操作大丈夫か!??と多少混乱しましたが、「だいじょうぶだいじょぶ」と声をかけながらゆっくり走ります。(とても慎重に走った)
うちに着いたら、とりあえず水をシリンジでちょっと飲ませ、ケージ内に入れて寝かせてあげます。
この時点で既に未知の領域なわけで、どうやって寝かせればいい!?というレベルなのですが、勝手に眠ってくれました。(疲れてたのかな?)
その間に、当然ながら散らかっていた部屋を片付けたり、危なそうなものをしまったり、入ったらダメな部屋の前に壁を作ったり、バタバタと動きます。(途中、自分も疲れて猫ちゃんと一緒に寝てましたが)
名前は何にするか迷ったんですが、そのうち別れてしまうこともあり、チロル(ドラクエ5に登場するキラーパンサー(猫型モンスター)の名前)としました。思い付きですね、完全に。(ゲレゲレにしなくて良かった)
そんな感じで、これからしばらく(多分1週間くらい?)一緒に生活することになりました。
そして里親へ・・・
何日か経過し、体重も順調に増え、抱っこも普通にできるようになり、一緒に遊びながらうまく世話ができていました。
基本的に寝る場所はケージ内で、見ていられるときは外に出してあげる感じです。
驚くことに、ちゃんとトイレで用を足してくれるんですよね。
ワンちゃんのときは色々失敗をしてくれていましたので、素直に驚きました。最終的に一度もトイレで失敗をしませんでした。
まあ、こうなってくると当然と言えば当然なのかもしれませんが、とても情が湧いてきます。
最初は不安そうにミャーミャー鳴いていた子が、今は本当にリラックスして安心しながら一緒にいる、この光景がとても貴重に思えてしまいました。
ということで、考えた末、意を決して保護猫カフェの方にそのまま里親になりたい旨を伝えました。
このやり取り、意外と難航してしまい(どうやら私に対しては他のアテがあったらしく、別の保護猫を引き取ってもらいたかったらしい)、説得するのにとても難儀しました。
ただ、どうしてもという私の意を汲んでくれて、そのまま里親となることができました。
(そのしばらく後、アテにしていた保護猫も無事譲渡されました)
その後の一大事件
チロに関しては、その後本当に色々とありました。
成長自体は順調だったんですが、大きくなってきたところで、ケージを犬用のものに換えて使っていたんですよね。
仕事中はそのケージの中で大人しくしてもらおうと思っていたのですが、ある日、帰ってきたら鋭い鳴き声が聞こえ、駆け付けたところとんでもないことが起きていました。
ケージの天井付近の角の隙間に、足を挟んで宙吊りになっていました!
どうやら上から脱出しようとしたらしく、挟まったようでした。
(まだ子猫でしたが、角を使って上ることはできたらしい)
青ざめてすぐに挟まった足を外しますが、悲鳴のような感じの鳴き声のまま、いつからそうなっていたのかもわかりません。
床に下ろしても、挟まった方の足は引きずったまま動く気配がありませんでした。
すぐにカフェの人や病院に電話し、即診察してもらいました。
結果は、神経にダメージが入ったのかもしれないとのこと。
骨折はなかったですが、足が全く動かないのはかなり強い力で挟まっていたことによる神経へのダメージの可能性とのことでした。
もう、後悔どころじゃありませんでしたね。
留守中ケージに入れていたこともありますが、犬用だったことや、上に登ることを予想できなかったことなど、悔やんでも悔やみきれない状態でした。
獣医さんには、当面そのままにしておくしかなく、もしかしたら動かないかもしれないと言われました。
もし足が動かなかったとしても、一生面倒を見ることを心に誓い、有名な神社にお参りに行ったり、とにかくその後は注意深く見守っていました。
(ケージは廃止でフリーとし、留守中でも様子がわかるようライブカメラを設置など)
猫ちゃんは強い。
足が片方動かなくても、変わらず遊ぼうとしたり、ご飯も食べてリラックスして寝てくれます。
また、仕事の留守中でもストレスで体調不良になったりせず(犬のときは結構あった)、好きな場所で寝ています。
次第に片足が動かずとも色んな場所にジャンプで飛び乗ったり、キャットタワーの上で寝たり自由に動けるようになってきました。
足は依然として動きませんが、うまく支える方法を編み出したようで、早いスピードで走ったりもできます。
ただ、その支えている場所の毛が擦り剝けて地肌が見えてしまい、赤くなったり、傷がつく問題もありましたが。
(これはこれで化膿したりする心配が尽きなかった)
そして、数か月後、なんと、突然足を肉球で支えて動くことができるようになりました!これには本当に驚きました。
イマイチおぼつかない支え方ですが、体勢的には変な場所(スネなど)に擦り傷がつかないため、とても良い兆候でした。
そして更に1か月程経ち・・・
ついに、普通に歩くことができるようになりました!
おもちゃで走るときも、ちゃんと肉球で走って飛び回れます。
なんと、全く動かなくなった足が回復した瞬間でした。
その日は、一番大好きなポンチュール(チュールのカップ状のやつ)をあげました!
チビちゃんとの出会い
チロとの一連の出来後があった半年後くらい?
またしてもシェルターで預かり猫の機会が来ました。
何匹か同時に保護された子猫たちで、ほとんどが人なつっこい兄妹たちだったんですが、その中に1匹だけ、ずっとカーテンの裏に隠れ、他の子猫や人間が近づいても「シャー!」と威嚇するハチワレの子がいました。(生後2か月くらい)
その「シャー!」も尋常ではなく、「パンッ」という破裂音状が含まれる、すぐにでも攻撃するぞ!という体勢の最上級シャーです。
その子をしばらく預かって、1日約15分くらい抱いて人に慣れさせてほしいと頼まれました。(ちょっと無茶すぎん?)
私は何とかやってみますと答え、またしてもキャリーケースにハチワレちゃんを入れ自宅へ。(意外と手慣れてきた)
その子は常に子猫用ケージに入れておけば良いと言われていましたが、先住猫のチロ(既に1歳経過)がどう反応するか不安でした。
(襲い掛かったりしないだろうかと)
チロのときと違って、ハチワレちゃんは全く私に懐く様子もなく、近づいたり手を伸ばすと最上級シャーをする状態でした。
チロは意外と臆病で、あまり子猫に近づいてきません。
これまでずっと1匹だったので、他の猫にも威嚇にも慣れていなかったからかもしれません。
とりあえず名前を見た目からチビクロちゃんと名付け(適当すぎる)環境に慣れさせる日々が始まります。
チビちゃんには困ったもので、威嚇しながらもケージからの脱走を試みます。とても抱っこできる状態ではなく、ご飯を食べさせたりするにも、常に最上級シャーが飛んでくるので危険です。(ツメも鋭い)
ここで秘策を使いました。
厚めのタオルを手に巻き、カモフラージュして近づき、とりあえずタオル越しに触るというシェルターで編み出した手法です。
(これをやると何故か威嚇されず触れることが多い)
タオル越しに触れながら、何とか持ち上げて抱っこします。
しかし、それでもたまに凄い力で飛び降りてしまい、TV台の小さな隙間に入り込んで出てこないなど、様々な問題が起こりました。
ただ、トイレは失敗しませんでしたね。(猫ちゃんは凄い)
チビちゃん心変わり
そんなこんなで試行錯誤、悪戦苦闘の日々が続き。
およそ1週間後くらいに、なぜか突然素手で触れるようになりました。
あの威嚇シャーが消えた瞬間です。
そして、いつものように恐る恐るケージ外に出してみても、意外と落ち着いて歩いています。
(前は速攻で走って隠れたりしていた)
チロの足の怪我のこともあり、できるだけケージでなく外に出しておきたいと思っていました。
問題は先住猫であるチロの反応です。
チロは最初、やはりチビちゃんが近づくとシャーと威嚇していましたが、次第にそれも少なくなり、チビちゃんはキャットタワーの上のベッドで寝たりと、意外と溶け込んでくれました。
そのリラックス中の隙を見て撫でてあげたり、抱っこしたりと、寝込みを襲う感じで触ってました。(猫だけに)
ついにチビちゃん心を開く
猫ちゃんが心を開いてくれる瞬間というのは突然のことが多く、ある日いきなり「キャッキャッ」という高い鳴き声と共に私に擦り寄ってくれました。
(なぜかニャーンじゃなくキャッキャッと鳴く)
それ以降、お腹の上に乗ってベターッと転がることもできるようになり、とても懐いてくれている様子です。
どうやらチビちゃんの方がチロより気が強いらしく、オヤツやご飯をあげるとき、オモチャで遊ぶときなど、チロを押しのけて我先にと取ってしまいます。(これはしょうがないかのかな)
かくして、チビちゃんはもう威嚇することのないゴロゴロ猫になりました!
そして、同時にこの子と別れたくないなぁという気持ちが。。
本当は同じ場所で育った兄弟猫と一緒が良いというのが原則なのですが、この子は他の子達と完全に離れていて(性格の問題か、臆病だったからか)打ち解けなかったというのもあり、このまま単独で引き取ることになりました。
ここで気づいたことは、極端に威嚇をする猫は、実は物凄く怖がりな子なのかなと。この子も実際に物凄く臆病です。(今でも来客があるとチロ以上にどこかに隠れて出てこない)
その代わり、安心できると思った人がいたら、他の猫以上に甘えん坊になるんじゃないかなと。
(実は他にも外猫を外出時に撫でてあげたりしていますが、威嚇していた子ほど慣れると甘えん坊でベタベタな感じになります。)
そんな経緯で、チビちゃん(正式名称:チビクロ)は、2匹目の家族となりました。
今現在のチロとチビちゃん
現在、2匹ともマイペースで一緒に暮らしています。
チロの方は足は完全に治り、怪我したことなど忘れたかのように元気です。(体が驚くほど大きくなった)
チビちゃんはやっぱり小さめで、気が強いけど甘えん坊という感じです。
ちなみに、両方とも女の子でした。
チビちゃんはチロのことが凄く好きみたいで、よく近くに擦り寄っていきますが、チロはチビちゃんが少し苦手のようで、そそくさと離れていくことが多いです。
ただ、目を離していると、いつの間にかお互いを舐め合っていたり、たまにすぐ近くで寝ていることがあるのが微笑ましくなります。
これから先、どのくらい一緒にいるのかはわかりませんが、元気に育ってくれると嬉しいです。(今のところ病気の類は一度もない)
最近は、チロがレバータイプのドアノブを自分で開けることを完全にマスターしてしまい悩んでおります。(お前はラプトルか!)
長くなってしまいましたが、我が家の保護猫2匹についてのご紹介でした。
(ここまで長くなるとは思っていませんでした・・・)
お読みいただき、ありがとうございました!
今後も、何かしら同居猫ちゃんの記事を書けたらなーと思っています。
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