山雅の選手をプレミアリーグの選手で例えてみた⑤【松本山雅2022】
普段はプレミアリーグを中心に、欧州の試合をよく観ている自分が、今年初めて山雅をシーズン通して観てきた。
山雅の選手たちを見ていて、あの選手に似てるな、と思うことがよくあったので、
似ている選手
共通点
その選手にあって、山雅の選手にないもの
補足
基本的にこの流れで、全員ではないが、紹介していきたい。
(全5回の予定/今回はPart 5)
全partまとめ↓
※一部、プレミアリーグ以外の選手も出てきます。
※曖昧なイメージの中で選んでいる部分もあります(出場時間の少ない選手は特に)
~山本 龍平~
172cm/64kg 左利き
《似ている選手》
マルティン・ウーデゴール
178cm 左利き
アーセナル所属
《共通点》
ボールコントロールの技術
ボールを持った時の落ち着き
サイドに流れて起点を作る動き
《その選手にあって、山雅の選手にないもの》
山本の出場時間が短いため、分かりません。
《補足》
ウーデゴールは、4-3-3で戦うアーセナルにおいて、右IHでプレーしている左利きの選手。
ウーデゴールの特徴として、サイドにスペースがある時に、中央からサイドに流れて起点を作る動きをよく見せる。
(上手なIHの選手は、ウーデゴールに限らず、そのような動きをすることが多い)
そして、ファイナルサードまでボールを運ぶことができたら、周りの味方との連携で相手の守備を崩しにかかる。
そして自らはゴール前に入っていき、得点やアシストを狙う。
ウーデゴールと同様に、山本もサイドに流れてパスを引き出し、ビルドアップの流れを作ることができる。
ウーデゴールはビルドアップから崩しの局面まで、多くの役割を担っているが、山本にも同じような役割が合うのではないかと思う。
その場合、山本が崩しのアイデアをどれだけ持っているか、ということは重要なポイントになる。
ウーデゴールはアイデアが豊富な選手だが、山本がどうなのかは気になる点である。
ウーデゴール(8番)の、ヒールパスというアイデア、そしてゴール前に入っていっての得点(動画の0:50~)
繊細なボールコントロールからの、ラストパス(1:02~)
カットインからのシュート(0:59~)
山本の、カットインからのシュート(4:13~)
ちなみに、山本は元々は左SBだったということなので、山本と似たタイプの左SBの選手も紹介したい。
ウーデゴールと同じくアーセナル所属の、オレクサンドル・ジンチェンコ。
ボールコントロールの技術に優れていて、アーセナルでは偽SBとして、ボランチの位置でビルドアップに絡むことが多い。
(もちろん、状況に応じて、サイドを上がっていくこともある)
チームが山本をSBとして計算しているなら、偽SBの役割を与えてみてもいいかもしれない。
マンチェスター・シティ時代のジンチェンコ(11番)のテクニック(1:37~)
IHにしてもSBにしても、山本はおそらく、ビルドアップがしっかり設計されたチームであれば、重要な歯車となり活躍が見込めるタイプの選手。
個の力で打開できるようなタイプではないと思う。
そのため、今季のチームでは活躍が難しかったが、来季は主導権を握る戦いを目指すチームにおいて、活躍が期待できるかもしれない。
~田中 想来~
174cm/71kg 右利き
《似ている選手》
南野拓実
174cm 右利き
モナコ(フランス)所属
《共通点》
裏への抜け出しの上手さ
《その選手にあって、山雅の選手にないもの》
田中想来の出場時間が短いため、分かりません。
《補足》
田中想来は、裏への抜け出しの上手さから、南野に似ていると感じた。
その南野は、裏への抜け出し、ファーストタッチ、ゴール前でも冷静に相手をかわす落ち着き、そしてシュート、これら全てが一級品の選手。
カタールW杯ドイツ戦でも、タイミングのいい抜け出しでパスを受けたところから、堂安律の同点ゴールを演出している。
田中想来にも、ぜひ南野のような選手になってほしいと思う。
サウサンプトン時代の南野(19番)のゴール①
完璧なファーストタッチとシュート(2:31~)
サウサンプトン時代の南野のゴール②
抜け出し、ファーストタッチ、ゴール前の落ち着き(1:49~)
田中想来の、裏への抜け出し①(1:43~)
田中想来の、裏への抜け出し②
ファーストタッチがうまくいっていれば…というシーン(4:38~)
~常田 克人~
187cm/82kg 左利き
《似ている選手》
エリック・ダイアー
188cm 右利き
トッテナム・ホットスパー所属
《共通点》
競り合いの強さ
ロングフィード
《その選手にあって、山雅の選手にないもの》
ボールを持った時の落ち着き
《補足》
常田は3バックの左で起用されることが多かったが、以前のレビューでも書いた通り、常田の適正ポジションは3バックの中央だと思っている。
その理由は、要点だけ抜粋すると
攻撃参加が得意ではない
運んでいくドリブルが苦手
中央なら、両サイドへロングフィードで展開できる
サイドで1対1を仕掛けられると弱い
3バックの中央であれば、クロスの対応に集中できる
といった感じである。
(詳しい説明はレビュー内にあります)
ダイアーは3バックの中央でプレーし、ヘディングの強さやロングフィードが持ち味の選手なので、常田とタイプの近い選手ではないかと思う。
ダイアー(15番)の競り合いの強さ(3:19~)
ダイアーのカバーリング(2:48~)
~終わりに~
プレミアリーグの選手と比較しながら、山雅の選手たちの特徴だったり、「こういう起用法もありなんじゃない?」という案を紹介してきました。
今回取り上げた海外の選手は、山雅の選手がいつか前田大然のように大舞台で活躍するための、一つの目安にもなると思っています。
そこまではいかなくとも、トップレベルの選手たちのプレーには、成長するためのヒントが隠されているのではないかとも思います。
そういった部分を楽しみながら読んでもらえていたら、嬉しく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。