ダツサラ
NoteのPostで、サンスクリット語だという「サムサラ」という言葉を知りました。輪廻転生のことだそうです。
すぐ、いけない駄洒落脳連想が、転生するイメージと、「・・サラ」という音から、「ダツサラ」、脱サラを想起させましたが、敢えてコメント欄に書いてしまうのは控えました。
とても穏やかで美しいイメージのPostを穢してはいけないので。
転生を越えての結びつきという、壮大でともすればオカルトチックなことが、初夏の爽やかなイメージで歌われていて、一読おすすめです。ほっこりします。
やはり、人のPost読んでなにか新しいことを学ぶというのはいいですね。それが普段接しない外国語のことばだったりすると、なんか得した感じがします。
さて、その「脱サラ」で自分の経験談からちょっとしたネタです。輪廻転生がらみでもあり。
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実は私、人生で所謂キャリアチェンジをしていまして、最初に9年ほど働いた職場を退職して、30代でビジネススクールという大学院で自費留学して、ちょっと前の仕事と違う仕事に転職しています
そのビジネススクールの飲み会で、一風変わった風貌の日本人に出会います。
1年上の先輩だったのですが、彼もキャリアチェンジ派で、もともと製造業の会社にいたのが、一心奮起して自費で留学してきたと。卒業後は金融で働きたいと。
彼が聞いてきます。
「滝居さんって、前世はなんだったんですか?」
え、前世?この人はなんの話をしたいんだろう?
予期せぬ質問、これまでの会話から飛躍する内容に、一瞬、頭が白くなります。
とりあえず答えたのがこんな感じでした。
「えーっと、たぶん、前世も同じような人間だったと思いますが。男で、どこかの国の。タコス好きだからメキシコあたりですかね。それとも、動物とか鳥とかだったかもしれないんですが。。。でも、自分の前世おわかりなんですか?」
すると、その人は顔をくしゃくしゃにして笑って答えます。
「そうじゃなくて、ビジネススクールの前にどの業界で働いていたんですかということですよ」
ああ、そういうことか。
そんな用語が使われているとは知らなんだ。たぶんこの人独特の用法じゃないかと、今でも思っていますが。
たしかに、キャリアチェンジということを考えると、自費でがんばって学位をとって別の業界へと転職していくのが、転生のような、けっこう当時の一大事の関心事ではありました。
まあ、サムサラ、輪廻転生と違って、働く業種や会社が変わるだけなんですが。それに、起業するんじゃなくて、引き続き大企業での勤務だと、ダツサラ、脱サラでもなくて、「引き続きサラ人生」、ダラダラとサラリーマン続ける、ダラサラなんですが。
あ、今、別の駄洒落浮かんできました、サラリーマン人生、皿まわし人生。
いつ止まってもおかしくない皿を細い箸ひとつで重心に気をつけながら、落とさないように回し続ける人生。器用な人でないとできない、日本の伝統芸能。
茶化しているわけではなくて、器用に皿を回し続けて何十年も突っ走り続けるのは大変な仕事と思います。絶妙のバランス感覚が必要。残念ながら、私が苦手な分野でした。よく皿を落としては割って、割れたかけらを集めてました。
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うーん、やっぱり、サムサラ、輪廻転生ということばが持つ、神秘的で美しいイメージを壊しちゃいましたね。反省。 ■
(タイトル絵は、Noteの美術館ギャラリーから。こういう田園風景、なんか懐かしいんですよね。前世の記憶かな。こういう風景で、いなごみたいのがたくさん飛び交っている中で農作業していたような)