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正義のヒーローはいなかった:「香港画」を観て

緊急事態宣言下ではありますが、短編映画「香港画」を観てきました。


28分間とは思えない濃さで描かれた、疑問、恐怖、怒り。それら一つ一つに心を掴まれているようで、胸が痛くなりました。

暴力を振るう警察と、抗う人々。皆、香港人のはずなのに。

命懸けで戦っている同世代の姿を観て、自分がその場にいることを想像して怖くなった。日本という、香港よりは少しだけ自由な場所にいて、私は何ができているのだろうかと、自問自答せずにはいられなかった。



映画は、2019年に撮影されたものですが、あれだけ足掻いたその後の2020年を知っているから、観ていてなおのこと辛かった。あんなに必死に訴えかけても、敵は強大で。どんなに理不尽だと思っても、変えられないことがあった。そう、正義のヒーローはいませんでした。

けれど、水のように臨機応変に、それでいて芯は変わらず。そんな香港の人々をに、私は心を揺さぶられたし、何度も涙ぐんでしまった。私はあなたたちのことを忘れないよ。



「正義のヒーローはいない、だから私たちが立ち上がらないといけないのではないか。」そう訴えられているように感じました。

今私たちの暮らす、日本を見つめ直すきっかけにしたいです。



想像を越える28分間を、ぜひ劇場で。





東京での公演は、アップリンク渋谷にて25日まで。その他の劇場情報はこちらから↓




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