
正義のヒーローはいなかった:「香港画」を観て
緊急事態宣言下ではありますが、短編映画「香港画」を観てきました。
『香港画(ほんこんが)』12/25(金)~東京・アップリンク渋谷、吉祥寺ほか全国順次公開/
— 映画『香港画(ほんこんが)』/Montage of Hong Kong (@Hong_Kong_Ga) November 22, 2020
高まる緊張、飛び交う怒号、振り下ろされる警棒、その血は何のために流されたのか。その声は届くのか。激化した2019年香港民主化デモの渦中に飛び込み、28分間に凝縮した胸引き裂かれる短編ドキュメンタリー。 pic.twitter.com/0XNAuNBYU9
28分間とは思えない濃さで描かれた、疑問、恐怖、怒り。それら一つ一つに心を掴まれているようで、胸が痛くなりました。
暴力を振るう警察と、抗う人々。皆、香港人のはずなのに。
命懸けで戦っている同世代の姿を観て、自分がその場にいることを想像して怖くなった。日本という、香港よりは少しだけ自由な場所にいて、私は何ができているのだろうかと、自問自答せずにはいられなかった。
映画は、2019年に撮影されたものですが、あれだけ足掻いたその後の2020年を知っているから、観ていてなおのこと辛かった。あんなに必死に訴えかけても、敵は強大で。どんなに理不尽だと思っても、変えられないことがあった。そう、正義のヒーローはいませんでした。
けれど、水のように臨機応変に、それでいて芯は変わらず。そんな香港の人々をに、私は心を揺さぶられたし、何度も涙ぐんでしまった。私はあなたたちのことを忘れないよ。
「正義のヒーローはいない、だから私たちが立ち上がらないといけないのではないか。」そう訴えられているように感じました。
今私たちの暮らす、日本を見つめ直すきっかけにしたいです。
想像を越える28分間を、ぜひ劇場で。
東京での公演は、アップリンク渋谷にて25日まで。その他の劇場情報はこちらから↓