覚悟と想いが人生をつくる
鹿児島県で病院事務長をしながらキャリアコンサルタントとしても活動している鶴喰です。
今回は私の過去を少し開示したいと思います。
--(5年以上前の新人管理職時代の話)--
私は部署体制に不満を抱きながら日々働く医事課職員でした。
毎日のようにイライラし、周りを信頼もせず、上司の事も尊敬していませんでした。
業務改善が山ほどある中で、改善しようという意識すらない部署に嫌気がさし、
ただひたすら黙々と1人で業務に没頭する日々。
そんなある日
ストレスがピークに達していた中、
突然上司に呼ばれました。
上司「来年度の部門の体制が変わります。私が部門長に就任することになりました」
その言葉を聞いた私は今までの部署や上司への思いが募り、不貞腐れ、上司に噛みつきました。
鶴喰「○○さんが部門長になっても今の部署は良い方向に絶対に変わるはずがない」
私は次期部門長になる上司へ言い放ちました。
数十分ほど自分の想いを吐き出し、上司の想いも沢山聞きました。
上司「鶴喰さんの想いは十分分かっている。でも今の部署は鶴喰さんの目指すような姿に変わることはない」
と涙を流しながら訴え続けていました。
話し合いを終え、
上司はなぜ涙を流していたのか…?と疑問に思いつつも、その日はモヤモヤした気持ちで帰宅しました。
そしてその日の夜、
耳を疑う連絡がきました。
「上司の○○さんが交通事故で亡くなりました」
ドラマのようですが、本当の話です。
私の最後の言葉は紛れもなく
最低な別れの言葉となってしまいました。
…
葬儀を終えた数日後、
予想もしていなかった出来事が起こります。
当時、27歳で入職して間もない役職も何もない私に次期部門長の打診が来たのです。
私は亡くなった上司に対して深く後悔していました。
最低な言葉を吐き、最低な態度を取り、最低な別れ方をした自分自身が憎かった。
だから、部門長の打診が来た際、
迷うことなく「ぜひ引き受けさせて下さい」と回答しました。
今思えば、
当時私の上には一回り以上歳上の複数の役職者がいましたし、約30名近くの全職員が歳上でした。
一般的にこの状況であれば、打診を断る人が多いはずです。
でも、私は
亡くなった上司に吐き捨てた言葉を
自分自身がやり遂げることが唯一の償いになると思いました。
「自分が今の部署を絶対に変える」
覚悟しかありませんでした。
そして、打診を受けたからこそ分かった事があります。
亡くなる前に上司が流した涙の意味は
「本当は私もこの部署を変える事ができるのなら変えたい」という真の想いがあったのだと。
覚悟を決めたからこそ見える景色が変わったのです。
そこから様々な取組みを行います。
・経営マネジメントスタッフという職名で初めて新卒男性を医事部に採用
・20代の若手を役職者へ登用
・業務フローの改善
・意欲のある人材に注力する仕組み作り
・部下1人1人の希望に即したオーダーメイド研修(診療報酬や施設基準、目標設定の方法や考え方等)
・キャリアコーチングや1on1面談の導入等
試行錯誤しながら、自ら考え、信頼のできる職員と共に実行して行きました。
勿論、良いことだけでなく悪いことも沢山ありました。
長年勤めていた職員も沢山退職もしましたし、ここでは話せないような嫌がらせも沢山受けました。
でもそのような経験や選択があったからこそ
今の私があります。
そして今だからこそ思うこと。
結局「想いが強い人が現実を創る」という事です。
覚悟と強いビジョンがある人が目の前の景色を変えるという事です。
今一度、考えて欲しい問いです。
「今あなたの周りにイキイキと働いている人はいますか?」
「今あなたの周りに夢を語り合え、応援してくれる人はいますか?」
もし上記の人が一人でもいるのなら、あなたはとても恵まれています。
一方で
もし上記の人が一人もいないのなら、環境を変えるべきです。
今の場を離れ、新たな環境に行くのも良いでしょう。
または、今の場で新たに創造することも環境を変える一つです。
目の前に起きている事は全て自分が選択した結果。
現状に甘んじる事だけに囚われると後で必ず後悔します。
人はいつ亡くなるか分からないのだから。
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毎年肌寒い季節になると、思い出すエピソードです。
そして毎年のようにこの時期は亡くなった上司と心で会話をしています。
鶴喰「私が取組んできた事は正しかったですか?」
上司「鶴喰さんしかできなかったこと。よく頑張ったね。私の分までありがとう」
今目の前にいたら、
必ずそう言ってくれてるだろうと思います。
改めて
人は本当にいつ亡くなるか分かりません。
だからこそ、目の前の一瞬一瞬を大切にしつつ未来の目標に覚悟を持って過ごして行きたいものです。
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