医事課の業務を「カレーを作る工程」に置き換えて考える
【はじめに】※医事部部門長当時の話
医事部の管理職を経験し5年以上経過しました。
はたから見るとたかが数年と見られるかもしれません。
しかし年数以上にとても多くの経験をし、人生の財産となっていると自負しています。
今回、改めて管理職としての経歴を振り返り「特に苦労した事」を自分自身に問い質してみました。
出てきた答えは、
「医事課の一人一人の業務認識レベルの違いが部署全体に及ぼす影響は大きい」という事。
つまり、医事課の業務と言っても受付・計算・レセプト業務のみを経験した人材と、加えて管理・分析・統計・シュミレーション・提案業務等までを経験した人材との業務レベルや知識、意識の差にはとても大きな隔たりがあるという事です。
経験をした事がない業務に対してイメージが沸かないのは当然かもしれませんが、そこから自主的に学ぶ人材と、現状に留まりその現状が全てだと錯覚し学ばない人材とでは個人の差に加えて、
部署全体のレベルにも差が出てしまうのは周知の事実ではないでしょうか。
そこで、上記を踏まえ少しでも業務レベルの認識の差を埋める事ができればと思い、私は医事課の業務内容を「カレーを作る工程」を例に新入職者や医療事務未経験者に説明をしています。
記録に留めるという意味でもここに書き記したいと思います。
【医事課の業務をカレーを作る工程に置き換える】
患者が来院し、受付、診察・検査等終了後の計算、治療費の会計、レセプト請求、データ分析・統計、シュミレーション等の戦略立案に関して一連の医事課の業務内容をカレーを作る工程に置き換えてイメージします。
【まとめ】
医療機関により様々ですが基本的に上記のようなプロセスを医事課職員は行う事が一般的だと思います。
大きく分けて①~③までが「受付・計算・会計・レセプト請求業務」
④~⑥が「管理・分析業務」
医事課職員の配置構造からするとどうしても配置人数的に①~③までの人材が多くなってしまう事から、業務への考え方に偏りができやすいと思います。しかし、どちらも重要な業務でお互い連携し補完し合っています。
①~③までの工程があるからこそ④~⑥の工程が生み出され、
④~⑥の工程があるからこそ、新たに①~③までの業務の質がさらに向上します。
医事課の存在意義の一つは「収入を最大化すること」
①~⑥までの工程が連携し補完し合って初めて存在意義が充分に満たされると言えます。
同じ部署である限りお互いの最低限の業務理解はあるに越したことはありません。
そして、互いに連携し業務内容を共有し合い、同じGOALに向かって歩む意識はいつの時代も必要な事なのではないでしょうか。