伝えるスキルよりも関係性の構築〜コミュニケーション〜
【はじめに】
人間関係の悩みは主に些細なコミュニケーションのミス、
ちょっとした認識のずれがきっかけとなる事は多いと思います。
コミュニケーションは“相手に伝わったことが伝えたこと”と言われます。
確かに・・・とは思うものの 正確に伝えることは難しいのも事実です。
特に仕事において部下に対して
「正確に伝えたつもりが、まったく伝わっていなかった…」ということはあるのではないでしょうか。
反対に自分が指示を受ける立場で上司から言われた通りに業務を遂行したのに、
「前にも伝えたよね?なんで言われた通りにできないの?」 ということもあると思います。
勿論、受け手側である相手が真剣に話を聞いていない姿勢や態度であるならば伝える以前の問題ではあります。
しかし、受け手に一方的に正しく理解することを求めるのではなく、
やはり責任は「伝える側」の比重が多いのではないかと私は考えています。
つまり受け手がしっかり理解できるような伝える側の意識と配慮は必須だと言えます。
【「正確に伝える」ためのコツとは?】
相手に正確に伝えるためコツやスキル等の情報はとても溢れています。
例えば
●「それ」「あれ」「これ」等のあいまいな指示語は使わない
●相手の前提(価値観・考え方・性格等)を理解する
●相手との「言葉の意味」を付け合わせる
●言葉を短くし、イメージで伝える
●結論から伝える等
他にも多くの情報は溢れています。
確かに上記コツを理解し活用できるとプラスにはたらくと思います。
しかしどんなに“コツ”を理解し活用できたとしても、
最終的に行き着く先は
「本音を引き出す関係性を構築できているかどうか」に尽きると思います。
本音を引き出す関係性を構築できていない中で
どんなに正確に伝えるコツを学んでも力を発揮する事はできません。
特に職場での上司と部下という関係性においては、上司は立場上、部下からの本音が引き出しにくい関係性だと言えます。
なぜなら一般的に部下は心がとても強い人でない限り「上司に嫌われたくない、仕事ができる部下と思われたい」など、様々な感情を抱えているからです。
例えば一つ例をあげると「分かっていないのに分かったフリをする」ことさえ起こります。
正確に伝えるコツを活用し対話をしたとしても、上記のような対応をされては元も子もありません。
だからこそ、正確に伝える“コツ”も大切ではありますが、
まずは本音を語り合える関係性を構築し、正確に伝えようとしている内容を“正確に受け入れる為の土台”が必要だと思います。
【まとめ】
正確に伝える“コツ”は互いの関係性を円滑にする効果や仕事において業務を遂行する上ではとても大切なスキルです。
しかし仮に一回で正確に伝える事ができなくても、互いに許し合える関係性が構築されていれば最終的な目的である"伝えること"は達成できます。
私は部下へ指導をする時に急ぎの案件でない限り、
一回しか言わないというスタンスで指導をしません。
最終的に相手に正確に伝われば良いと考えているからです。
「一回しか言わない=一回で理解して当然」という考えは上司の価値観に過ぎません。
だから私は「最終的に正確に伝われば良い」という姿勢を大切にしながら接するように意識しています。
正確なコミュニケーションをとる前提に大切なことは、「本音を言い合える関係性」を築くこと。
つまりまずやるべき事は、日々のコミュニケーションの質を高める事だと言えます。
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