人材紹介の手数料は高いのか?
こんにちは、RtoRの井川です。
人材紹介ビジネスをしていると、時々人材紹介手数料が高いという声が聞こえてきます。
確かに欧米やアジア諸国と比較したら、日本の人材紹介手数料率は高いようですが、自分が提供しているサービスが実際の価値よりも高いと思っていてもうまくいきません。
人材紹介手数料は本当に高いのでしょうか?
「そもそも他の採用コストってどのくらいかかるのか?」
各種採用手法はありますが、それぞれどのくらいのコストがかかるのかについて、人件費等は別として、見ていきたいと思います。
・ハローワークなどの公共サービス、リファーラル採用や縁故採用などの場合…タダで採用可能(但し、公共サービスは大量のアンマッチな情報が送られてくる可能性あり、リファーラル採用は仕組みづくりに労力がかかるがうまくいけばかなり採用コストは抑えられる)
・求人媒体…数十万円~100万円程度
(こちらも大量のアンマッチな情報が来ることを前提にしている。加えて、お金を払っても採用に成功するかどうかがわからない)
・RPO…月間100万円前後+決定手数料15%~25%など報酬形態は様々
(RPOの場合は、どこまでのプロセスを任されるかによりますが、常駐して採用数をコミットする場合、エージェント管理や応募者管理などの手数料で月額固定報酬に加えて、リクルーターがスカウトなどを通して採用できれば、通常の手数料率よりも安いフィーで追加報酬をもらう、結局はある程度お金がかかるし、リクルーターがいけてない場合は、採用も成功しない)
・人材紹介…年収の30%~40%程度の成功報酬
(最近は、40%~50%の報酬を基本報酬としている企業も増えており、ミニマムチャージという形で最低報酬額を250万円~350万円など高水準で置いている会社もある)
・エグゼクティブサーチ(リテーナー型)…前金300万円~500万円程度+成功報酬30%~60%(報酬形態は様々あるようです)
(こちらは、着手金と言う形で前金をもらい人材のソーシングを行います。また、採用が決定すると成功報酬フィーももらうので、トータルのコストは1000万円程度になるなど非常に高い採用コストがかかります。したがって、『採用難易度の高いポジション』や『ハイクラスなポジション』の採用になることが多いです)
「採用は時間との戦いでもある」
このように、求人媒体やリファーラル採用などの自社獲得採用と比較すると当然高くなりますが、人材紹介の場合は、入社して初めて採用コストが発生する成功報酬システムです。
媒体などに採用コストを投下しても採用できなかったり、採用関係者の労力、採用にかかる時間が奪っていく未来の売上、などを勘案すると、早めに人材紹介やエグゼクティブサーチのサービスを使ったほうがいい場合があります。
ビジネスはお金との戦いでもありますが、時間との戦いでもあります。
早くしないと意味がないのです。
そういう意味では、安く採用できれば偉いわけではありません。
10年かけて凄い人を採用しても、そのビジネスチャンスはとうの昔に頭上を通り過ぎています。
「高くて当たり前、それに相応しいサービスを提供しているから」
人材紹介の営業を始めてやる人が、アポイント後に『フィーが高いと断られました』といって撃沈して帰ってくることがあります。
『うちはハローワークや縁故採用でうまく採用できているし、それでも難しい場合は求人媒体を使えば採用できるよ。一人採用するのに数百万もかけてられないよ』と言われたりするみたいです。
詳しく聞いてみると、従業員数は10名程度、年商も事業内容も立地も渋い会社、明らかに時間が止まっているような会社であるケースが多いです。
『例えばスズキの車に満足している人に、レクサスやポルシェを提案してもそりゃ高いってなるよ。レクサスやポルシェを買いに来たお客さんは値段見て高いとは言わないよ、だってレクサスやポルシェなんだからそりゃ高いわけだよ。私たちはそういう価値を提供してるんだよ』
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