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新卒で人材業界に入社すると30歳までに転職したくなる?

こんにちは、RtoRの井川です。
 
今回は、私のように新卒で人材業界(私の場合は人材紹介会社)に入社した人の一定割合がぶつかる壁みたいなものについて書かせていただきたいと思います。
 
実際に30歳で転職するかどうかは別として、新卒で人材業界に入ると30歳前後で一度は考えるよね、といったお話です。
 
 

「成長環境を求めて入社したものの…」


 
新卒で人材業界に入る方の多くは、「自己成長」というキーワードで就職先を探した人ではないでしょうか?もちろんそれ以外にも様々な切り口で人材業界に入ってきた方がいると思います。
 
人材ビジネスは新卒でも成果を上げれば評価されますし、大手企業を開拓すれば自分で担当することもできる、まさに「若手でも活躍できる」環境です。
 
しかし、ある程度できるようになってくると、成長企業が多い業界の定めなのか?成果ばかりを追い求め、自己成長とは関係のない仕事もどんどん任されることになります。
 
その代表的な仕事が人材業界のマネジメントです。
 
もちろん、マネジメントも最初は誰でも未経験で始める訳ですし、花形ポジションと思われているため、粋に感じて頑張ります。
 
しかし、人材業界におけるマネジメントの多くが、KPI管理とかメンバー育成とかNON-クリエイティブな仕事です。
 
このNON-クリエイティブな仕事はある意味でキャリアの墓場ではないかと思うのです。

 
 

「KPI管理に長けているマネージャーに何の価値があるのか?」


 
実際に私が新卒で入った会社では、初めて管理職をやらせていただいたのが、名古屋支店の立ち上げ要員として、支店長代理としてマネジメントを経験させてもらいました。
 
異動後数年間は死に物狂いで働き、4名程度で始めた拠点が3年半で65名程まで増員し、売上も拡大し拠点立ち上げとしては一定の成果を残せたと思います。
 
しかし、最初の数名から10名20名ほどまでは自分でもいろいろ考えて、仕組み作りをしたり、集客の意見を出したり、採用に関わったりしていましたが、毎月毎月入社してくる未経験の人材紹介コンサルタントを育てているうちに、自分の仕事の100%がアウトプットの仕事になったときは焦りました。
 
「このまま毎月入社してくる人を育て続けて何になるのか?」
「会社から降りてくる目標を達成することが何になるのか?」
「20代の自分がこの調子で働いて60歳まで戦い続けられるのか?」

 
 

「紆余曲折する20代後半」


 
そこで、私がとった行動は「社内異動をする」と「転職する」でした。
 
支店もある程度立ち上がり、完全に天狗になっていた私は、キャリア的にも人間的にも終わりだしている自分を感じ、当時の社長に、「部下なしのポジションで東京に異動したい」と直談判しました。
 
その時の異動願いは聞き入れられ、東京のエグゼクティブチームの一コンサルタントとして赴任したわけですが、結果的には大阪に異動を余儀なくされ、転職することになりました。
 
そこで、折角転職をするのであれば、インプットが多い会社に転職したいと思い、2社目のミスミに入社しましたが、そこも半年で次の会社に転職することになります。
 
インプットが多いのは多い会社でしたが、営業をしていても「ターゲットはあらかじめ決まっている」「商材の売り方も決まっている」「見込み顧客に該当しなければフォローもしない」など、今でいうと「ザ・モデル」のような、インサイドセールス、クロージング、カスタマーサクセスなどが分かれており、役割分担が明確な仕事でした。
 
20代で人材紹介の自由な営業文化に慣れていた私からすると、それはとてもつまらない仕事でした。
 
「テレアポだけじゃなく外にも出させてくれよ!」
「どこを開拓するか自分で決めさせてくれよ!」
「購入してくれたお客さんのフォローもさせてくれよ!」

 
と言った感じで、当時のミスミの名刺には私のメールアドレスも電話番号(九州のコールセンターのみ)も書いていませんでした。
 
 

「新卒で人材ビジネスをしている方に聞いて欲しいこと」


 
話を元に戻しますが、新卒で人材ビジネスを始めると最初は急成長している感覚があるものの、ある程度慣れてくるとルーティンワークと日々目標に追われて成長感が失われていきます。
 
そこで、違う部署に異動するのも、異業種に転職するのも良いと思いますが、自分でやりたくて入った人材ビジネスですから、同業他社にどのような会社があるのかを見てみる選択肢もあると思います。
 
私は、異業種に出て初めて人材ビジネス(人材紹介)の面白さを再確認できたので、戻ってきましたが、異業種に転職してまた戻ってくるくらいであれば、最初から同業で今の会社よりも誠実でレベルの高い人材ビジネスをしている会社に転職すると良いと思います。
 
もちろん、失敗して初めて分かることも多いです。当時の私は同業で転職する選択肢はありませんでしたし、一旦異業種に転職してよかったとも思っています。
 
私のような偏屈な頑固者でなければ、無駄な転職をする前に、中間管理職として若い心が凝り固まってしまう前に、自由な同業他社への転職を検討するのも一つだと思います。
 
 
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