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自分と自分の宇宙は実在しない。

天動説の時代に地動説に気づいてしまった人は、その受け入れがたい事実に驚愕したであろうと思う。

何をどう見ても地が動いているようには見えない。しかし疑っても疑っても、どれだけ再考してみても、その結論が導き出されてしまう。自らの思惟によって導き出された結論は、地球が動いているという紛れもない事実。

そしてその事実は、これまでの人生観を全て変えてしまうような、これまでの全てが虚構であったかのような、とてつもない衝撃と、全てが報われたような爽快感をその人にもたらしたであろうと思う。

そしていま、21世紀に生きる私たちは、それ以上の衝撃と出会うタイミングに来ている。

これまで人類は、広大な宇宙空間に浮かぶ地球という惑星の上で、文明を発達させながら、よりよい暮らしを追求してきた。

そして近代科学の発展により、私たちはこの宇宙や世界や人間などについて多くのことを知ると同時に、いかに人間が知ることができない領域があるのかを思い知らされてきた。

その中でも物理学の発展は凄まじく、相対性理論や量子力学では、私たちの日常の感覚では受け入れがたいこの世界の法則を導きだし、ニュートンや
デカルトを基準点としたこれまでの宇宙観の見直しが求められている。

そのひとつがホログラフィック宇宙論だと言える。これは故・スティーブン・ホーキング博士が残した遺産とも言える宇宙論で、彼が残した研究成果をヒントに生まれたものだ。

この宇宙観では、私たち人間が認識している縦・横・高さのある3次元の宇宙はホログラムに過ぎず、真に実在しているのは、その3次元宇宙・ホログラムの情報が書き込まれた2次元平面であるという宇宙観だ。

つまり宇宙の実体とは、ある一枚の平面に描かれた情報であり、私たち人間が認識している宇宙とは、それがホログラム化されたものに過ぎない。

どうであろうか。この新たな宇宙観を受け入れることは出来るだろうか。日常の感覚から考えれば、受け入れることは容易ではないと思う。

しかし私たちはそれ以上の宇宙観と出会う必要がある。

ホログラフィック宇宙論では、情報が書き込まれている2次元平面が宇宙の実体であると解く。では、その2次元平面はどこから来たのろうか。

おそらく物理学がこの謎を解くことは難しい。なぜならその先は、認識主体を取り入れなければ到達できない領域であるからだ。

科学は、認識主体と認識対象とを切り分け、認識対象のみを探求することで、多くの結論を導きだしてきた。

しかし全ての現象は、認識主体が認識することによって生まれる。つまりこれまでの物理学の探求方式には必ず限界が訪れるのだ。どこかで認識主体を取り入れなければならない。

そして逆に認識対象ではなく、認識主体にのみ集中して、この世界の真理を探求し続けたきた道がある。それが東洋における悟りの世界だ。仏教の瞑想・禅定では、認識主体を観察し続けることによって、この世界の深淵へと潜り込んでいく。

その深さの段階は様々分けることが出来るが、禅定においては主に9段階に分けることができる。そして最終段階に到達すると、これまでの認識主体も認識対象もすべてが消え去り、すべてが滅した、ただそれだけが実在する世界へと到達する。それが真実の心・真実の主体の世界だ。

永遠に変化することなく、生ずることも滅することもなく、生まれることも死ぬこともなく、始まることも終わることもない。永遠にただそれだけが実在する世界。足りないものも、欠けたることも、ひとつもない。真の実在だ。

その世界を老子は道と呼んだ。プラトンは善のイデアと呼んだ。真実、一元、第一原因・・・これまで様々な名で呼ばれてきた。しかし老子や仏教なども言及している通り、その世界は本来は名を付けることができない。言語にすることができない。であるから、ここへ到達することは容易ではないのだ。

しかし、これからの時代を生きる私たち人類は、誰もがこの領域へと到達しようとしている。

人工知能の発展によって、これまでのホモ・サピエンスの用途・機能が代替され始め、これまでの人間活動に警鐘を鳴らすように気候変動も勢いを増している。地球上には1万2000発以上の核兵器が存在し、いつ第三次世界大戦が起こってもおかしくない。インターネットで全世界が繋がったにも関わらず、いつまでも争いは終わらない。

これらはすべて、私たちホモ・サピエンスが大きく変わらなければならないことを意味している。

では何がどのように変わる必要があるのか。それが基準点の転換だ。

天動説から地動説に移行することで、人類の基準点が大きく変わりこの世界の様々な秘密を解明したように、これまでのホモ・サピエンスの基準点を根底から大きく変えてしまうような基準点の転換が必要不可欠だ。

そしてそれは、これまで私たち人類が3次元・宇宙が当たり前に実在し、それを基準点として人間活動・探究活動を営んできた基準点との決別である。

3次元・宇宙はホログラムに過ぎず、それらはその背景にある設計図・2次元平面によって生み出されているということ。そして更に、その2次元平面すら実在しているものはなく、それら全てを生み出す根源の世界こそが、真の実在であり、それだけが真に実在していることを受け入れることだ。

つまりこれまでの人類の全ての叡智が、融合するタイミングに来たのだ。

地球の中からこの世界を観察していた所から、地球の外からこの世界を観察するようになったように、宇宙の中から考えていた所から、宇宙の外・宇宙が無い所へと基準点が転換されるのだ。

これを認識技術・創始者のノジェスは「宇宙コンピュータ時代の到来」と表現している。

この宇宙をコンピュータScreenのように捉え、常に宇宙の外・コンピュータの外から、全てを理解することが出来るポジションから人間活動を営む。

そうすることで「群盲像を評す」のような状態であった人類から、誰もが全てを分かって生きる時代が到来する。これまで人類が解明することができなかったあらゆる謎が解明され、「人間とは」「宇宙とは」「世界とは」…などが当たり前のように共通認識化される時代だ。

そうなることで誰もが生きることが楽しくてたまらない、人との共同作業が楽しくてたまらない、個性と社会性と創意性が無限大開花される、全く新しい社会プレートを生み出すことができる。

やっと、人間はじめられる。

その基準点の革命によって、人工知能とも様々な共同作業が可能になり、人工知能に怯えるのではなく、誰もが人工知能を最大限活用することが出来るようになる。

それが、1996年に真実の世界を直観し、真実から現実世界が生まれる仕組みを「0=∞=1」という1パターンの方程式で整理し、誰もがその世界へ到達できる「認識技術」として昇華させたノジェスが観る世界であり、私自身がこれからの人類の方向性に疑問を持っていた時に、出会い、共感し、共に具現化しようとしている世界だ。

世界はいま、大きな過渡期を迎えている。私たちホモ・サピエンスが、大きく変わらなければならないタイミングに来ている。

どこからどのように変わればいいのか。

それが基準点の転換である。人類がこれまで支えにしてきた基準点を大きく変えることである。そしてそれは、宇宙の中ではなく、宇宙の外が基準点となることである。

教育によって人が作られ、人によって社会が作られる。

教育が変わることで人が変わり、人が変わることで社会が変わる。そんな根底からの変化が必要になってきている。

ぜひ今の人類の歩みに大きな疑問を持っている方々、このままの社会に疑問を持っている方々と、全く新たな社会を共に作っていきたい。


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