Redundancy（冗長性）

■■セキュリティ用語擬人化プロジェクト Vol.37■■
いつでも一緒にいる双子の姉妹。
元気で人懐っこい姉に比べて妹はいつもその後ろでもじもじして育ってきた。
実は妹も姉が困った際や疲れた場合などには妹が底力を発揮し、姉に成り代わって積極的に行動できることはあまり知られておらず、周囲が気づかないうちにこっそり入れ替わったりして遊んでいたこともある。
ずっと一緒に過ごして同じ大学を卒業し、同じ金融機関で働き始めて助け合ってきたのだが、社会の厳しさ・忙しさに忙殺されてしまったのか、最近姉の失敗に妹が気づかずにフォローできないまま姉が体調を壊してしまうこともあった。
ただ、周囲に励まされ、最近は再び二人元気に働いている。
今では度々こっそり入れ替わっているという噂も・・・。

「見分け方？ないわよ。自分たちでもわかんなくなるからどっちでもいい」

障害耐性などを高めるため、システムやネットワークを二重化して予備を用意しておくことを冗長化と言います。機器や回線の種類など様々な構成によってシステムの信頼性や安全性を確保します。
特に金融機関やライフラインに関わるようなシステムでは、データの正確性を確保しながら停止も許されないシステムとして稼働する必要があり、電源なども含めあらゆる構成を二重化するような大規模な冗長化をいますが、逆にあまり急を要さないようなシステムでは、故障が判明してから機器を交換できるように予備機を用意しておくような場合もあるなど、システムの目的や重要度などによって、適した冗長化構成を考慮して構築します。
冗長化はさまざまな状況を考慮して検討し構築されますが、複雑化するシステムや冗長化の仕組み自体のトラブルの発生など、思い通りに動作しないことによって起こった大規模なシステムトラブルも多く、過信せずに常に点検することや、定期的に切り替えテストを行うなどの対応が求められます。