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「ママ」の前に女性でありたいんじゃ

赤ちゃんがお腹に来てくれて、とってもとっても嬉しいんだけど正直「女性として終了する」って時々怖くなりませんか?妊婦の皆さん…
私は妊娠してから、その恐怖となんとか闘ってきた。

それってなんでなのかな?どうやって乗り越えていくべきなのかなって考えてみる。

自分の母親の姿が浮かぶから

まずは、自分の母親が脳裏に浮かぶからかもしれない。
自分の化粧品も服もほとんど買わず、私たちを育ててくれた母。
でも結局は自己犠牲が過ぎて、熟年離婚の道を進みました…

加えて、日本は「子供は親が責任を持って育てるべきもの(特に母親)」っていう価値観がまだ根強い。
親は自分のことよりも絶対に子供を優先するべきっていう思想が染み付いてしまっている。だって、母親が奇抜な格好してたら「少しは母親らしくして」って言われますよね?好きな格好したら子供に悪影響でも及ぶんか?

悪いけど、私は自分の母親みたいにはなりたくないと思っている。

子供が生まれても、自分の人生を諦めたくない。
自分を大切にすることを大切にして、その姿を子供に見せたい。

「お母さんは、子供のために色々なことを犠牲にした」って思わせてしまったら子供の心に罪悪感を植え付けることになるし、「犠牲にしてもらった恩を返さなきゃ」って思われるのも嫌だ。

子供のことは目一杯愛大切にするけど、それと同じくらい自分も大切にする。
そのためには、自分だけじゃなくて夫や社会の力も借りる。
目指すは自立した母親。自己完結できる母親。子供に依存したくない。

いまだに恋愛コンプレックスがあるから

結婚までしといていつまで引きずってるの…????という感じだが、私もそう思う。
でもこれは色んな男性と遊びたいという意味ではなく、あくまで夫といつまでも恋人みたいでいたいという意味なので、許していただきたい…

学生時代、周りが恋愛してどんどん大人になっていく中で、いつも恋バナには置いてけぼりだった。
20代半ばまで彼氏がいなかったんです。夫が初めての彼氏。

やっとこさ彼氏はできたものの、20代前半で皆が当たり前に経験できたことを私は経験できなかったというコンプレックスが頭のどこかにある。

彼氏ができたらあんなことしたい、こんなことしたいと20年以上の人生でずっと考えていたので、お付き合い当初は夫には色々と願望を叶えてもらった。

楽しかったこともたくさんあるし、理想と現実のギャップに笑ったこともある。

横浜デートに行っては「プラプラ散歩するだけで意外とやることがない」と気づいたり、旅行に行っては体験アクティビティで大喧嘩したり。

ただ、お付き合いしていたときはコロナ禍真っ只中。
デートも色々と行ったけど、制約も多い恋愛期間だった。

だからいまだに少女漫画脳がひどい。申し訳ないのだけどまだ治ってない。
まだまだ自分が経験してないことがたくさんある気がして、恋愛にすんごい憧れがある。これはマジでごめん。

一方の夫は、人並みには恋愛してきたお方。
この温度差が、度々私たちを悩ませてきました。
私が妊娠してからはもはや仙人のような落ち着きの境地に入り、完全に「お父さんモード」。

安定期に入って、「やばい、出産したらもう夫と恋人らしいことはできないんじゃないか」と急に怖くなり始めた私が通勤電車の中からLINEで「2人での最後の思い出に、マタニティ旅行したい」と言っても「子供のために節約しなきゃ」「なんで特別なことしなきゃいけないのか分からない」と言われた時にはブチギレました。笑

まずは、夫に分かってもらうこと

ブチギレた私は「確かに金銭的な不安もわかるけど、じゃあ私たちは親になるために何もかも我慢しなきゃいけないの?」と返信した。

何も私は目が飛び出るようなとんでもない高級ホテルをおねだりしている訳ではないのだ。
2人でプチ贅沢をしたいだけなのに…

お付き合い当初は色々と私の願いを叶えてくれてた夫も、最近は「え〜」「高い」が口癖。最終的には付き合ってくれてもなんだか渋々。

飲み会で恋人や奥さんの話を嬉しそうにする男友達の顔が脳裏に浮かぶ。彼らは、パートナーの喜ぶ顔が見たくていつも一生懸命旅行やら何やらプラニングしてるよ???あなたはもう私の喜ぶ顔見たくないんですか????

と思うと悲しくなってきて、「最近、私のお願いを最初から応援してくれたことはないよね」と怒りのLINE。

その日は夫と駅前のご飯屋さんでご飯する約束をしていたので気まずかったけど、駅で待っていた夫は「確かに、気遣いがなくて悪かったよ」と言ってくれた。

それからは、私がマタニティ旅行行きたいやらマタニティフォト撮りたいやら言って夫にケータイの画面を見せても、「たか…ぃ……でも、そんなもんか」「好きなの予約しな」と彼なりに耐えて言動に気を付けてくれるようになった。

その後、マタニティ旅行もフォトも叶えてもらえたことは嬉しかったし感謝なんだけど、それ以上に「ちゃんと自分の気持ちを言葉にして、夫に分かってもらえた」という体験がすごく自分の心の安定につながった。

その後も、ホルモンのバランスなのか分からないけど「出産して女じゃなくなったらコワイ」の発作が時々起きることがあって、その度に落ち込んで口数が少なくなってしまった時に、夫が「どうした?」って聞いてくれたら、恥ずかしくてもなるべく正直な気持ちを話すようにしている。

理解されないかもと思ったことでも、意外とすんなり「分かったよ」と言ってもらえて、その言葉がずっと心の中でお守りになったりする。

「子供を産んでも女性でありたい」「お母さんの前に私でありたい」。
そういう思いは、自分の中だけで強固に育てるのではなく、夫や周りの人に理解してもらうってことがとても大事だと思う。

ママたち、ご自愛しよう

周りに大切にしてもらえるベースを整えたら、やっぱり次は自分で自分を大切にする意識を大切にしたい。

私は出産後の産褥期はもう育児しかしないぞ、の意気込みで冷凍弁当を頼むつもりだし、行政の家事代行サービスも活用するつもりだ。

髪の毛もバッサリ切って、人生で初めて少しだけどブリーチもした。
少しでも鏡を見た時「私かわいい!」と思いたい。

あとはママになっても可愛いままでいる芸能人のお方をインスタで見て励まされたり、育児グッズも基本的には安さと品質重視だけど、少しは自分のテンションが上がる可愛いデザインのものを揃えたりしている。

私はきっと、ママになっても可愛くて生き生きした私でいる。

だから、全てのママたちにもご自愛してほしいし、ママが「ママじゃない1人の人間」として、甘やかされることが許される世の中になってほしいなと思う。

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