収集・保管・研究・展示・製作を考える 後編
私の収集・保管・研究・展示・製作とは何か。 後編になります。
前偏はコチラからどうぞ。
アーカイブの学芸員さんとの会話から生まれた素朴な疑問。 前編では「収集」 「保管」 「研究」という3点をインプットと捉え、自分にとって最良のインプットとは何か?を考えてみました。
後編ではアウトプットとなる「展示」 「製作」について考えてみます。
この場合の「展示」とは「展示・教育・普及」を指し、「製作」は「デザインやプロダクト」を指します。
なのでアパレル業界で言う「展示会」とは別ものです。あくまで博物館や美術館が行う「展示」を指します。
経験として アウトプットが最大のインプット になる場合が多々あります。
Blogで分解した衣服を解説をしてみたり、その分解結果を人前でプレゼンしてみたり、挙句の果てには分解したものを全国で展示したり。
そうして得た学びや出会いは、唯一無二のインプットでした。
すると「展示・製作」を少しでも質の高いものにしていきたいと思えます。
その為にどうすれば良いのか考えてみたところ・・・
私の「展示」は、より高純度に。
私の「製作」は、展示からの1滴。
こんなコンセプトで取り組んでみようと思いました。
まず「展示」についてですが、私にとっての展示とは「半・分解展」です。
それを より深く体感し学べる場 にすることに力を注ぎます。
具体的には「試着サンプル」を用意して身体で感じる体験を提供します。
これまでの展示では、分解した衣服を試着することが出来ませんでした。
XS ~ XLくらいは展開して、より多くの人に袖を通してもらえるようにします。
更に希望者にはその場で型紙を販売することも考えています。
また「学生へのアプローチ」にも力を入れていきます。
前回は71名の一般希望者に向けてガイドツアーを行いましたが、今回は学生に特化しようと思います。
詳しい内容はまだ決めていませんが、少数精鋭に絞って行う予定です。
大きくはこの2点「試着サンプル」と「学生へのアプローチ」に注力し「展示・教育・普及」の質を高めていきたいと構想中です。
そして「製作」について。
今現在、私の「製作」は主としてクライアントワークです。
企業から依頼を受けてデザインし、パターンを引き、生産し対価を頂いています。
多くのモデリストの中から私を選んで仕事を依頼してくれることは喜ばしいことです。
しかし、もっと表現したい・伝えたい という想いも日に々に増していきました。
その表現したいもの・伝えたいものとは、前編の最初に書いた「感動」です。
多くの人に感動を伝える為に展示したのが「半・分解展」でした。
今後は「製作」の表現を広げ 個人に向けて直接感動を伝えてみたいのです。
結果、自然と「自分のブランド」を始めようと思いました。
感動収集・個人保管・分解研究あっての半・分解展
そして半・分解展から絞り出す1滴を自分のブランドとして伝えたいのです。
私は私の「製作」を自由にしたい。
生業の要となっている「製作」だからこそ、モデリストに加え自分のブランドも表現できる場にしていきたいと思います。
以上が私のアウトプット 「展示」と「製作」についてです。
例えば業界を跨いで、新たな価値観に触れることができるように(今回のテーマもアート関係に踏み込んだ結果こうなった)
アウトプットする場も方法もたくさん持ちたいと私は思います。
前編、後編と分けて考えてみた
自分らしい収集・保管・研究・展示・製作 とは一体どうゆうことか?
言葉にすると
感動収集、個人保管、分解研究、半・分解展、一滴製作?自由製作?
とよく解らないものになってしまいましたが、与えられたテーマの中で自分のやりたいことを再考する良い機会となりました。
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