技術をふかめ、思考をめぐらし、感動をつたえる
私のしごとは「衣服標本家」だ
旧き衣服を分解して「衣服標本」をつくっている
昆虫の標本が、虫から洋服に変わったものだといえばイメージしやすいだろうか
ただサイズは、昆虫標本の何十倍もおおきいけれど
これは約250年前のフランス貴族が着た「アビ・ア・ラ・フランセーズ」の衣服標本だ
フランス革命が起きるより、ちょっとだけ前の服になる
私は、標本をつくることで、美の根源をさぐっている
「なぜ、美しいのか?」を言葉と構造で説明したいからだ
衣服標本のパーツひとつひとつは、すべて