【AI】プロンプトの作り方をIMRADで考えてみた!ーGoogleサイトで作るグループウェア(126)ー
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①AIへの命令がめんどくさい
多くの方々が、AIの可能性については期待しているものの、たぶんこのように思っていることでしょう。
ちなみに、わたしもAIへの命令の作り方に、未だに四苦八苦しています。(笑)
AIへ命令をする窓(プロンプトと言います)へ、やってほしいことを入れて実行するのですが、なかなか望む答えを作ってくれません。
ちなみに、このプロンプトへ入れる言葉と、望む結果がでてくる事には、因果関係があります。
曖昧な言葉を入れて、曖昧な結果が出るのは、当然といえば当然です。
今のAIは言葉による反応器でしかなく、言葉を発する側の状況を勘案してはくれません。
そのため、プロンプト・エンジニアリング(生成 AI ソリューションをガイドして、目的の出力を生成させるプロセス)のような分野が作られていろいろと公開されています。
まあ、簡単に言うと、人間の自然言語で命令しても、AIは上手に分かってはくれないから、AIが分かりやすい言葉にしてくれということです。
②プロンプト・エンジニアリング
さて、このプロンプトの作り方については、ものすごく沢山あって、どれが良いのかさっぱりわかりません。
ただ、初心者でも簡単に使えそうなものが、「深津式プロンプト」と呼ばれるものです。
#命令書 :
あなたは{text}です。
以下の制約条件と入力文をもとに、最高の結果を出力してください。
#制約条件 :
・文字数は{text}
・{text}
#入力文 :
{text}
#出力文 :
これをそのまま使っても良いのですが、なんかIT技術者向けの構造ですね〜。
そこで、自分がプロンプト作成を試行錯誤してきた中で、深津式プロンプトと同じように、初心者でも使えそうなものがありました。
③IMRAD形式プロンプト
それが、IMRAD形式です。
IMRAD形式とは、科学技術論文の伝統的な形式の一つで、
序論 (Introduction)、
材料と方法 (Materials and Methods)、
結果と考察 (Results and Discussion)、
結論(Conclusion)
の4つで文章を構成するというものです。
Wikipedia:IMRAD
これを、プロンプトの記述に応用して、
①序論(Introduction) >大まかな流れ(文脈)や、目的(こうしてほしいこと)を書く
②材料と方法 (Materials and Methods)>入力するデータや、分析する内容や条件を詳しく書く(データは添付の方が良い。集計や分析手法、生成項目などはこちらに書く)
③結果(Results)>出力する内容を書く(表で出力、クラフで出力など。表は縦(列)と横(行)、交差した値の部分を細かく指示する。グラフは、種類も指示する。)
④詳細条件(Detailed conditions)>③結果を受けて、さらに細かい条件を書く。出力結果のハイパーリンクなどはここで指示した方が良い(③④は繰り返す)
⑤どうしても、望む結果が出ないときは中断し、プロンプトを新しく起動しなおし、①②③④を見直す。
というものを考えてみました。
プロンプト向けのIMRAD(Introduction、Materials and Methods、Results And Detailed conditions)形式です。
④やってみた
このIMRAD形式で、以前やったものをGeminiでやり直してみましたが、すんなり動きました。
以前のプロンプト:「データ分析して、グラフを作れ。クラスごとに、科目別の平均値を出して、それを積み重ね棒グラフにしろ。」
IMRAD形式のプロンプト:
序論>データから、クラスの点数を比較するグラフを作りたい。
材料と方法>データを集計して、科目の平均値を取る
結果>クラスごとに積み重ね棒グラフを作る
IMRADの方が、必要なものが区分されていて、見やすいですね。序論は、はじめにでもいいかも。
Geminiでは、上手くいきました。それになぜか考察も入っていますね!
しかし、ChatGPT4oだと、以前と同じように、グラフ作成が指示と違うものが出てきてしまいます。
ChatGPT4oでは、最後の最後に強制的にグラフの形式を変えてしまうフィルターが入っているようですね。
⑤おわりに
今回は、新しくIMRAD形式でプロンプトを作る方法を考えてみました。
IMRADを応用したプロンプトの作り方は、人間の論理的思考に沿った説明になるため、AI側でも人間の意図が理解しやすく、望む結果が得られやすくなる可能性があります。
今後も、この分野について検証していこうと思います。
参考文献:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/73/6/73_219/_pdf