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グローバル資本主義での必読書50冊

2024年、2025年に読んだ本を踏まえて、8つの領域(①PE・ヘッジファンド、②コンサルティング、③銀行・証券、④事業会社、⑤仕事の原理原則、⑥歴史・地政学、⑦株式・不動産投資、⑧リベラル・アーツ)でおすすめの本を50冊を更新しました。


PE・ヘッジファンド

1. EXIT売却

勝間和代の本ということであまり期待していなかったが、内容はかなり骨太で間違いなく読むと学びが大きい。PEファンドに転職した主人公がPHS会社(ウィルコムがモデルの想定)を再生させ、高額で売却させることをミッションとしたストーリーで、通信業界の内実、戦略コンサルティングファームの手法、外資ファンドの思考など、3つの業界を横断的に学べる1冊。

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2. 野蛮な来訪者

KKRを一躍有名にしたRJRナビスコ買収劇(買収額は当時史上最高額の250億ドル)を描いた本でとにかく面白い。LBO合戦という資本主義の極地の腹黒さが滲み出た作品。RJRナビスコの米国外のタバコ事業を買収したのがJTで「キャメル」等のブランドを継続中。

3. ブラックエッジ

NYメッツのオーナーでもあり、ヘッジファンドPoint72の創業者のスティーヴ・コーエンに焦点を当て、米国金融業界の頂点に君臨する者たちの権力、富、闘争の様子をありありと描いた一冊。ドラマ「ビリオンズ」の元ネタでもあり、短時間で一気読み出来る。

4. ブラックストーン・ウェイ

世界屈指のPE創業者の自伝。読めば分かるがスティーブ・シュワルツマンは圧倒的に物事の本質を捉える力が強く、最後の25のルールは万人が読む価値あり。歴代の米大統領のみならず、孫正義やジャックマーが尊敬する人物であるのも納得。

5. ビジネスデューデリジェンスの実務

非常に中身が濃く、BDDの辞書として使える一冊。BDDに関してはこれを読めば基礎的な内容は網羅可能。DDの各ステップの接合性、各業種のBDDのポイントも網羅されている良書。

6. M&Aシナジーを実現するPMI

PMIのノウハウを体系的に解説した唯一の本。人事領域以外の内容は若干乏しいが、それでも俯瞰的にPMIプロセスを把握する上では日本語で書かれた本の中で最も分かりやすい。業界は違えど、PMIで行うべき論点は多くが共通でその内容が把握可能。

コンサルティング

7. 最強のM&A

8. 戦略プロフェッショナル

9. コンサルティングの基本

10. 考える技術・書く技術

11. 超箇条書き

12. 戦略参謀

銀行・証券

13. 獅子のごとく

これを機に黒木亮の本を貪るように読むようになった一冊。元GS日本オフィストップである持田昌典を題材に、米投資銀行でアジア人がどのように本社経営委員会に名を連ねるようになったか、ライブドア/村上ファンド等も暗喩しながらディールを鮮明に描いた最も好きな経済小説。

14.ザ・ラストバンカー

15.ウォールストリート投資銀行残酷日記

ハーバードビジネススクールと、ペンシルバニア大学ウォートン校という米国のトップMBAスクールを卒業し、成功の野望を引っさげ一流投資銀行に入社した2人の著者がいかにして創造性/考える能力を失い、余計なことを言わずに指示されたままに動くことを学んだかを生々しく描いた世界中で読まれる名著。

16. マネーモンスター

相変わらずの取材力で非常に面白かった。特にかぼちゃの馬車事件もあったスルガ銀行を題材にし、冒頭から行員が自殺に追い込まれる「地銀の狼」は地銀の組織力学、働く人の仕事観が垣間見え、示唆深かった

17. 仮想通貨革命

事業会社

18. トヨトミの野望

19. カルティエ最強のブランド創造経営

日本人の性格上、機能価値(どれだけ食品が健康に良いかなど)の訴求に傾聴しがちだが、コモディティ化せず価格を上げられる感性価値がどのように構築されるのか、リシュモンのブランドで説明されている。

20. 地球行商人 味の素グリーンベレー

ベトナム、インド、中国、ナイジェリア、エジプト、ペルーなどで味の素を広めていく際の現地への適合戦略、営業マンのタフさ、一点突破など他のサービスの海外展開にも参考になる内容が詳細に描かれている。

21. 決戦!株主総会

映像化してほしいと思うほどの内容で、LIXILの経営陣変更が描いた本。欧米では同じような事例起きているし、今後日本でも増えていきそうなコーポレートガバナンスの問題提起をしてくれる良書。モノタロウ創業したプロ経営者の瀬戸さんと創業者双方の観点を丁寧に描写しており非常に学びが大きい。

22. JTのM&A

23. 確率思考の戦略論

24. ザ・ゴール

仕事の原理原則

25. Principles

世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターの創業者のレイ・ダリオが仕事の原理原則を言語化した名著。徹底的な客観性・透明性の仕組み作り、組織マネジメントの点が特に学びが大きい。

26. 欲望の見つけ方

27. The Startup of you

最近読んだ本で断トツに学びが多かった一冊。著者でLinkedin創業者のリード・ホフマンから直接話を聞いた際も気付きが多かったが、彼なりの実用的なキャリアに関する見解(職種ではなく産業を選ぶ事の重要性、影響力/権力のある人との関わり方など)が体系的に網羅されている

28. 武器としての交渉思考

29. グローバル・マインド 超一流の思考原理

HBS卒で日本ルイヴィトンのCEO等を歴任した著者による「グローバル・マインド」を読んだが、今いる環境も相まって示唆深い。 ①東京マッキンゼー→NYのファーストボストンへ転職した背景 、②他国の優秀層との競争、③アドバイバリー業務への違和感、④新事業の要諦を理解する勉強法など、特にMBA/プロフェッショナルファームへの転職検討者にお勧め。

30. 勝つ、ではなく、負けない

31. Team of Teams

MBAで最もよく重視されるといっても過言ではないリーダーシップ。筆者はイラク戦争で特任部隊を率いており、「米国の精鋭部隊がなぜ寄せ集めのアルカイダに苦戦したのか」という問いから、不確実性の高い環境の中で、勝ち残る組織の条件を抽出していく。

32. 職業としてのプロ経営者

企業変革、再生、成長のプロ経営者のキャリアを目指したい人にとって示唆に富む内容。ヘンケル、マース、スシロー、ダイソン等のプロ経営者30名以上の仕事における原理原則、キャリアの考え方、転機となった経験を紹介しており中々面白い。

株式・不動産投資

33. わが投資術

清原達郎(長者番付で過去に一位を獲得)が野村証券に入社した理由、MBAを入社前から考えていたこと(スタンフォードに留学)、「GSと野村の違いは何か」など彼の言葉で綴られているのが本書の一番の魅力

34. Quality Investing

長期的に高いリターンをもたらす企業を見極めるための、「クオリティ」に基づく投資の原則と実践的アドバイスを記載。

35. 13歳からの金融入門

36. ウォール街のランダムウォーカー

37. 不動産投資の教科書

38. いますぐプライベートカンパニーをつくりなさい

歴史・地政学

39. The Changing World Order

世界最大のヘッジファンドの創業者レイダリオが、過去500年間を振り返り、蘭→英国→米国→中国という覇権国家の興亡サイクルを科学した一冊。円安が継続する中で、資本戦争による各国の通貨力学を理解する一助になる。

40.WAR 3つの戦争

ウクライナ戦争下でホワイトハウスとペンタゴンがどのように「核兵器のウォー・ゲーム」のシュミレーションを行っていたか、ガザ紛争勃発時がいかにイスラエル存亡に関わる状態だったのか、当時の緊迫感が良く分かる。本の冒頭で著者が初めてトランプと出会った時の様子と彼の性格の描写も興味深い

41. 失敗の本質

42. 昭和史

43. 其の逝くところを知らず

元々新聞記者だった里見甫が、三井物産、関東軍と結託しアヘン取引組織を作り、阿片王と呼ばれるようになる過程を描写。アヘン取引という歴史の教科書では触れられない観点から日中戦争を振り返ることが出来る点も良い。ボクサー村田諒太が“人を殴る”覚悟を決めさせてくれた本というように人生の意味とは何か、を考えさせられる。

44. 坂の上の雲

リベラル・アーツ

45. 世界の秩序が変わるとき

MBA同期から薦められ読んだが、足元のマクロトレンドを汲み取るのに有用で、著者が米国でジョージソロスやレイダリオ等のヘッジファンド運用者にアドバイスしてきた経験から、グローバルマネーの流れを端的に解明している。中国/インドの見立ても秀逸

46. 国家はなぜ衰退するのか

2024年のノーベル経済学賞ジェイムズ・ロビンソン著の下記を読んだが「なぜある国は豊かで他の国は貧しいのか」の問を歴史の変遷と共に解明する良書だった。収奪的政治制度がいかに国家を衰退させるか、中国への見立てなど、約10年前の本だからこそ本質を突いていることが分かる

47. mRNAワクチンの衝撃

今では当たり前に接種可能な新型コロナワクチンの開発を11カ月という常識外のスピードで世界初の開発に成功した独ビオンテック社のノンフィクション物語。米国軍事予算がついていたモデルナはまだしも、独の1ベンチャーが地球規模の危機に対して、ゲームチェンジとなったワクチン開発ができた過程を詳細に描写。

48. 利己的な遺伝子

49. 三体

50. スタンフォード式最高の睡眠

他にもMBA、戦略コンサルの学びを纏めたnoteを作成しているので、そちらも参考になれば幸いです。

他にも戦略コンサルとしての学び、ビジネスマンが読んで面白い漫画などを纏めたnoteを作成しているので、そちらも参考になれば幸いです。

今後もMBA、資本主義におけるキャリアの考え方などを発信していきますので、是非「いいね」、「サポート」をしてもらえると嬉しいです!

P.S. 事業会社やPEがブティックファームがフリーランスのコンサルタントを活用するようになっており、年収2000~3000万円を稼いでいるコンサルタントも周りでよく見かけるようになっています。様々なサービスの話を聞いた中で、Strategy Consultant Bank(SCB)は非常におすすめで、扱っている案件は高単価での戦略・業務案件が多く、面談でどういう案件があるのか聞くだけでも面白いので、一度試してみては。


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アール
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