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臨床体験と臨床経験
こんにちは、理学療法士のおかむーです。
今回は、「臨床体験と臨床経験」について、お話したいと思います。
ただ、これは私見ですので、参考までに。
臨床体験は、見学実習などがそれに該当します。
臨床経験との大きな違いは、理解しているか否かです。
それでは理解とは?
患者さんを捉えられているかどうかです。
捉えるためにはどうすべきか?
それは、患者さんを観察してしっかり考えることです。
ルーティン化してしまうのは危険です。
しっかり考えるとは、評価の種類とアプローチの種類を絞り込むことです。
アプローチの種類が多いと、どれが本命なのかわからなくなります。
わからないということは、体験になってしまいます。
すると、運動がパターン化されてきます。
しっかり考えて、評価の種類とアプローチの種類を絞り込み、変化がなければ、また考えて別のアプローチを試みる。
その場合は、自身の中で流れが構築されているので、その失敗も次に生かせます。
“経験”とは、次に生かせて、自身が成長出来ることだと考えます。
教員時代、学生には、
「経験年数が大事なのではない。大事なのは、セラピストとして、どう臨床に臨み、患者さんを捉え、結果を出して来たかだよ。」
「経験年数がものをいうのは、だいたい20年目までだよ。」
と言っていました。
すると学生から「それは、どうやってわかるのですか?」と聞かれると
「患者さんの何を見たいかがわかっていると、患者さんを見るときの目線や立ち位置や姿勢、触診や誘導するときの手の使い方やそれによる患者さんの反応からわかるよ。」
「また、目的が定まっていると、セラピストの多種の評価や誘導に統一性ができるから、第三者が見ても、ここを考えているのか!とわかるのさ。」
「君も、臨床に出て、患者さんを捉えるように頭を使って、結果が出るようになったら自然とわかるから、それを楽しみにしてて!」
と言いました。
そのような考えになってからは、経験年数を気にしなくなりました。
それまでは、経験年数にビビっており、それだけですごいと思っていました。
ですので、教員になり、実習地訪問に行くと、学生の現場での状況を見学させて下さいと言いながら、そこにいるセラピストも見ていました。
特に、指導者になる方は気になりました。
また、学生の症例発表も同様でした。
今思うと、とても嫌らしい訪問者でしたが。
当然、そんなことは現場の方々には言えません。
また、そのことを教員や学生を含め、誰にも言わず、私の心に止めていますが、今となっては、その記憶もあやふやです。
もう、時効かなと思い記しました。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。